No.395124

ゲイム業界を駆ける炎の獅子 第10話 魔女と紅き青年

なんだかんだで10話目です

2012-03-20 16:23:58 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:882   閲覧ユーザー数:866

俺達はいま、洞窟ダンジョンへもとい〝魔窟:怪しげな洞窟の中〟に来ている。

 

どうして俺達がこんな所にいるのかと言うとだな....話は簡単、街の人達がモンスターに困っていたからだ。

 

.....にしても、まだ両頬がヒリヒリする!

 

ねぷ子とこんぱのおかげで、俺の両頬には真っ赤な紅葉が.....。

 

さらに、この状態でさっきまで街中に居たからな、周りの目は尋常じゃなかった。

 

良く耐えきったな、俺。我ながら見直したぜ。自分がココまで心の強い奴だったとは。

 

まぁ、あの後2人が、やりすぎたと謝ってくれたので良しとしよう。

 

 

「はい、エネミー討伐完了!」

 

「ふぅ〜。お疲れ様ですぅ〜」

 

「よし終わったね!じゃ今度こそ他の大陸に行こ〜う!」

 

「えっ!目的のモンスターこいつだったのか!?」

 

俺は知らずに戦っていたが、

 

どうやらいま倒したのが目的のモンスター(サンドウォーム)らしく、アイエフの言葉でそれぞれ緊張の糸が切れる。初耳である。

 

入り口では、早く他の大陸行けよ、と一悶着あったが、まぁ無事何事も無く終わってよかった。

 

「そうよ、知らなかったの?」

 

来た道を引き返し(帰り)ながら、アイエフが俺の先程(上記)の言葉に聞き返して来た。

 

「うん、知らなかった」

 

「そういえば、レンには言ってなかったわね。

 まぁ〜、レンはそう言うの気にせず倒してればいいんじゃない?その内、終わるから」

 

「まぁ出て来たモンスター片っ端から倒してりゃ、

 いずれ終わるだろうが.....俺を戦闘兵器かなにかと勘違いしてないか?」

 

「戦闘兵器みたいな、強さのくせによく言うわね。今は新しい武器に慣れてない様だけど、

 使いこなせる様になれば、レン一人で1大陸の軍隊潰せるんじゃない?」

 

じゃない?ってそんな軽く聞かれましても.....いやしかし、軍隊ってモンスターにも勝てないだったな.....なら......

 

「頑張れば、なんとか」

 

「.......冗談で言ったつもりだったんだけど」

 

「それよりどうだった?レンさん!私、強かったでしょ?」

 

アイエフとそんな会話をしていると、ねぷ子が俺の前で後歩きしながら、話しかけて来た。

 

「あぁ、凄く強かったぞ」

 

本当に、この小さな身体で、どうしたらあんな力が出せるのか.......女神って皆あぁなのか?

 

「それはそうと、ちゃんと前向いて歩かないと転ぶぞ」

 

「大丈夫、大丈夫〜.........ねぷ!!」

 

言った側から、ねぷ子は石に躓き、後に転びそうになる。

 

ほら言わんこっちゃない。

 

俺はそう思いながら、ねぷ子の手を握り、自分の方へ引き寄せる。

 

「はぁ〜、只でさえ暗いのに、ちゃんと前向いて歩かないからだ。ほら手繋いでてやるから、もう転ぶなよ」

 

ねぷ子の左手を握りながらそう言うと、ねぷ子は顔を真っ赤にして”コクンッ”と頷いた。

 

「.......(ジー)」

 

うっ、後から視線を感じる.......殺気っ!!(一度言ってみたかった)

 

俺は”バッ”と勢い良く振り返る。そこに居たのは......!

 

「.....こんぱ、お前もか?」

 

「.....はいです///」

 

俺は学んだ!ねぷ子に何かする度にプラスα(こんぱ)が付いてくると!

 

「ん?アイエフは大丈夫か?」

 

こんぱの右手を握りながら、アイエフにそう訪ねる。

 

「わ、私は大丈夫よ////」

 

「?そうかならいいんだが」

 

おかしいな〜。森の中といい今といい、こんぱとは別にアイエフの視線も感じたんだが......気のせいかな?

 

「あいちゃん、あいちゃん。そんなツンツンしてても、損するだけだよ」

 

「う、うるさいわね////」

 

「?」

 

なにやら、ねぷ子とアイエフが横でこそこそ話している。

 

こんぱに聞いた所....

 

「レンさん。これは乙女の事情と言うやつです。

 こういう場合は、知らんぷりして、聞き流して上げて下さいです」

 

だ、そうだ。

 

 

それから、少し歩いた所で.......

 

「ハーハッハッハッハッハ!」

 

ドコからか、女性の高笑いが聞こえて来た。

 

........今度はなんだ!面倒事はご免だぞ!

 

「見つけたぞネプテューヌ!まさか本当に下界へ降りていたとはなッ!!」

 

「誰!?この時代遅れな笑い声......?」

 

あ〜ぁ言っちゃったよ.....そこは敢えてスルーしとこうと思ってたのに。

 

「時代遅れは余計だ!.....だが、人をおちょくる意地の悪さも相変わらずだな?」

 

そして......う〜ん魔女?、っぽい女性がそう言いながら目の前に現れた。

 

.....ねぷ子と似た気配を感じるな.....でも言っちゃあなんだが〝古い〟。

 

ねぷ子の事を知っていて、ねぷ子と似た気配(ちょっと古い感じもするけど)...と言う事は、

 

昔、女神に近い存在、或は女神だったって事か。

 

でも一つ.....この人が善と悪の境目に居るのが気になるな.....しかも悪に飲まれつつある。

 

ねぷ子に聞こうにも、記憶喪失で知らんだろうしな.........ほら、頭に?マーク大量に付けてんよ。

 

「これなら、なんの躊躇いもなく.....潰せるッ!!覚悟しろッ!!」

 

そう言って、目の前の女性は戦闘態勢をとる。

 

.......どうすんだ?ねぷ子、この人強いぞ!

 

そう思いつつ、右で手を繋いでいる、ねぷ子の方を向く.........何この不機嫌そうな顔。

 

「あのさぁ〜誰だか分からないけど......折角レンさんと、恋人同士で良い感じだったのに、どうしてくれるの?」

 

と、協会で見せた、あの目の据わった顔+低い声+背後の黒いオーラ=完全お怒りモード(通称;黒ねぷ)の状態のねぷ子が言う。

 

それより.......

 

「あの〜ネプテューヌさん。俺と君っていつ恋人になっ......!!」

 

痛たたたた!!ねぷ子の握った手に若干力が入ってきた....痛い!ねぷ子、手、痛いよ!!

 

「ねぷ子がそう思ってても、傍から見れば、恋人と言うより兄妹って感じよ、あんた達」

 

そんな中、アイエフがねぷ子にそう言う。

 

「えぇ兄妹!う〜ん兄妹かぁ〜」

 

なにをそんな真剣に悩んでるんだ?

 

「兄妹.......はっ!兄と妹の禁断の恋。良い!!あいちゃん、それ採用!!」

 

「........お前はいったい、俺に何を望んでるんだ?」

 

「ねぷねぷが妹なら、恋人はやっぱり私ですよね!」

 

そして、次にこんぱが俺に、そう訪ねて来た。

 

「さ、さぁ?どうでしょうか?」

 

「.....もしかして、レンさんは私の事嫌いなんですね?」

 

「いや別に嫌いじゃないけど、俺達合って1日も経ってないだろ?

 .......だから、泣くな!なぁ?........あぁ〜助けてくれアイエフ!!」

 

「嫌よ!!」

 

即答。

 

「えぇ!!おい、どうしたアイエフ、なんか怒ってないか?」

 

「別に!怒ってないわよ!!」

 

「どうしたってん「おい!お前達いい加減にしろ!!」......だ?」

 

俺達がそんな話をワイワイしていると、目の前の女性がいい加減痺れを切らしたか、怒鳴って来た。

 

「「「「あぁ、そういえばいたなぁ(わねぇ)(ねぇ)(ですねぇ)、あんた(あなた)!!」」」」

 

「貴様等、そんなに死にたいのか?」

 

「「「「嫌に決まってるだろ(でしょ)(じゃん)(ですぅ)!」」」」

 

「.......殺す!」

 

その瞬間、女性からもの凄い殺気が放たれ、女性が手に持った杖?槍?....まぁ武器、をこちらに向けて突っ込んで来た。

 

同時に俺達はバラバラに散り、相手の攻撃をかわす。

 

 

5時間程経過...............手抜きとか言わないで。

 

 

あれから、俺は隙を見ては女性に攻撃したが、尽く防がれた。

 

いま、この場所で立っているのは、俺と女性のみ。

 

他の3人は、長時間の戦闘で疲れたのか、もう立つ気力もない様で、地面に伏している。

 

俺?.....俺は1日分は持つよ......爺ちゃんの修行を受けたからね。

 

「貴様.....只の人間じゃないな?」

 

「自分の半端じゃないスタミナ量は自負してるけど、只の人間じゃないとは心外だな」

 

まぁ.......只の人間じゃないけどね。

 

「スタミナの話ではない!貴様のその無くなる気配もない魔力の絶対量の話をしているのだ!!

 貴様のその魔力量は、女神すらも超えている!!貴様、何者だ!!」

 

「何者もなにも.....〝強力な助っ人〟としか言いようがないけどなぁ!

 ......あ!他にも〝炎を操る武道家〟ってのもあるけど?.....どっちがいいかなぁ?」

 

「真剣に答えろ!!.........まぁ良い、今回の目的はネプテューヌのみ!貴様の事は次としよう」

 

女性はそう言うと、標的をねぷ子に絞り、ねぷ子の側まで駆け出した。

 

ねぷ子は、もう動けない。そう考え、俺も女性と同時に駆け出す。

 

だが、女性の方が先にねぷ子に辿り着き。女性は、ねぷ子に向かって武器の先を向け、武器を振り下ろした。

 

「 ぐっ!!」

 

間一髪、なんとか間に合った俺は、ねぷ子と女性の武器の間に潜り込み、左腕で振り下ろされる武器を防御する。

 

むろん、左腕に女性の武器が刺さったが、安いもんだ!!

 

「大丈夫かねぷ子?」

 

「....レンさん、腕.....が!!」

 

俺の問いにねぷ子は、疲れて出ない声を無理に絞り出してるようだ。

 

「ん?これか、気にするな、ちょっと血が出てるだけだ。

 それより無理してしゃべるな。疲れてんなら、あいつ等みたいに休んどけ」

 

そう言いつつ、俺はねぷ子の少し後で倒れている、こんぱとアイエフを見る。

 

......おいおい、この状況で寝てるぞあいつ等

 

まぁ疲れすぎたんだな、モンスターとの連戦に5時間ぶっ続けでの戦闘だし。

 

「ちっ!邪魔をしよって、やはり貴様から先に潰すか!?」

 

女性はそう言いながら、俺の腕に刺さった武器を引き抜く。

 

「ぐぁ!........くっ」

 

俺は痛みを堪えながら、ねぷ子を右脇に抱え、女性から距離を取る。

 

そして、ねぷ子を地面にゆっくり降ろす、しかし、その一瞬の油断がいけなかった。

 

「なっ!........がはぁ!!」

 

一瞬にして距離をつめられ、吹き飛ばされ、壁に勢い良く衝突する。

 

「レンさん!!」

 

「人の心配をしている暇があるなら、自分の心配をしたらどうだ?ネプテューヌ」

 

「っ!!」

 

女性はねぷ子の前に立ち、ねぷ子を見下ろして言う。

 

「やめろっ!!......っ!!」

 

なっ!!.......嘘だろ、体が動かねぇ!

 

なにかに押し潰されているかの様な感覚が全身にかかり

起き上がる事が出来ない、当たりどころが悪かったか!?

 

「これで最後だ!!」

 

女性は武器を振りかぶる。

 

「っ!まて!!」

 

......動け!動けよ!!..........畜生!俺は〝また〟目の前で大切な人を失うのか?

 

え?

 

咄嗟に浮かんだ言葉......大切な人?それ誰だ?俺にそんな人いたか?

 

 

〝ねぇ〟

 

「えっ!」

 

.....突然、少女の声が聞こえてきた。

 

〝どうして貴方は力が欲しいの?〟

 

誰かが、俺の脳に直接話しかけてくる。

 

......懐かしい声、聞いた事がある様な。

 

けれで、声の主を思い出す事が出来ない....凄く大事な事の筈なのに思い出す事が出来い。

 

〝貴方が欲しい力ってなに?〟

 

.....俺が欲しい力......それは......

 

「......大切なモノを守る為の力」

 

〝なら行って!貴方の大切なモノを守る為に!〟

 

謎の少女の声がそう言った瞬間、俺の身体が紅く輝きだし、身体の重みが一瞬で引いた。

 

......いける。

 

俺はそう確信し、両手にブレイブライオンを出現させ、立ち上げる。

 

「死ね!!ネプテューヌ!!」

 

同時に、女性がねぷ子に武器を振り下ろした。

 

「俺に.....力を!!」

 

俺は、そう叫び駆け出した........身体に炎を感じながら......。

 

〝頑張ってね◯◯◯〟

 

駆け出した瞬間、そんな言葉が聞こえたが、全て聞き取る事が出来なかった。

 

〜side.out〜

 

 

〝頑張ってね蓮兄さん〟

 

 

〜side.ネプテューヌ〜

 

「死ね!!ネプテューヌ!!」

 

倒れている私に女の人が斬り掛かってくる。

 

かわそうにも、疲れて身体が動かない。

 

....終わった。

 

そう思い目を瞑った......だけど、感じるのは痛みじゃなくて、浮遊感。

 

だれかに抱えられている感覚。

 

私は恐る恐る目を開ける.....と、

 

〝燃える様な深紅の髪に全てを吸い込まれてしまう様な漆黒の瞳の青年〟の優しい笑顔が一番に映った。

 

少しの間、その笑顔に見惚れてしまった後、自分がこの人に所謂〝お姫様抱っこ〟をされている事に気付く。

 

「/////」

 

「大丈夫か?」

 

思わず、顔を赤くしてしまった私に目の前の紅髪の青年は心配そうに聞いてきた。

 

「う、うん大丈夫、だよ///」

 

誰?と一瞬思ったけど、この青年の温もりには覚えがある。

 

あの時、転びそうになった私を助けてくれた......レンさんと同じ温もり。

 

そして、青年は私をあの女の人から少し離れた所に降ろして、私を庇う様にこちらに背を向けて立つ。

 

「.....もしかして......レン、さん?」

 

私はなんとか声を絞り出し、目の前の青年に向かってそう問いかける。

 

「大丈夫.....〝必ず君を守ってみせるよ〟!」

 

私の問いに、青年はこっちに向けた背中越しに微笑みながらそう言った。

 

そこからは、何も覚えていない。

 

温かい笑顔、あの笑顔を見た瞬間、私は安心して眠ってしまったから......。

 


 
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