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真・恋姫†無双~赤龍伝~第93話「汜水関を守る者たち」

さん

袁紹さん再登場です。出番は少ないけど…。

主人公も含めてオリジナルキャラクターが多数出てきます。
未熟なため文章や設定などにおかしな部分が多々あるとは思いますが、長い目で見てくださると助かります。

2012-01-25 02:03:00 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2960   閲覧ユーザー数:2632

真・恋姫†無双~赤龍伝~第93話「汜水関を守る者たち」

 

火蓮「おっ! そろそろだな!」

藍里「そうですね。もうすぐ合流地点ですね」

火蓮たちは呉蜀魏連合軍の合流地点に到着に向かっていた。

 

穏「こんなにも軍が集結するなんて反董卓連合以来ですね~」

祭「反董卓連合の時は儂らは参加しなかったからのぉ。腕がなるわい」

嶺上「そうっすね。楽しみっす」

蓮華「……」

明命「蓮華様? どうかされましたか?」

蓮華「え? い、いいえ! 何でもないわ!」

明命「そ、そうですか……」

思春「……」

 

藍里「蓮華様は重傷ですね」

火蓮「いかんな。あれでは兵たちの士気にも影響を与えるな」

亞莎「大丈夫です!」

火蓮「うん?」

藍里「亞莎ちゃん?」

亞莎「きっと大丈夫ですよ。蓮華様なら、きっと立ち直ってくれます」

火蓮「………そうだと良いのだがな」

 

 

―――連合軍・合流地点―――

 

火蓮「さあ、これから軍議が始まるわけだが……」

穏「また火蓮様は居残りですか~」

火蓮「いや今回は私も行こう」

祭「珍しいのぉ。堅殿がそのような場に出るとは」

火蓮「今回は致し方あるまい。藍里、亞莎も一緒に来い」

藍里・亞莎「「はっ!」」

蓮華「母様っ! 私も行き――……」

火蓮「駄目だ!」

蓮華「えっ!?」

火蓮「今のお前の顔は王のものではない。そんなお前を曹操や劉備の前に行かせるわけにはいかん」

蓮華「そんな私は……」

火蓮「そんな事はないなどと言うつもりか? もしも、そうなら……顔を洗って出直してこい!」

火蓮が蓮華を一喝する。

蓮華「……か、母…様!?」

火蓮「穏よ。後の事は任せた。二人とも行くぞ」

藍里・亞莎「「はっ、はい!」」

火蓮の後を藍里と亞莎が追い掛けて行った。

蓮華「私は……」

蓮華はただ立ち尽くす事しか出来ずにいた。

 

 

連合軍の軍議を行われる天幕には、すでに曹操や劉備の姿があった。

劉備「あっ! 孫堅さん! おひさしぶりです!」

火蓮「おぉ、劉備! ひさしぶりだな」

華琳「遅かったわね。あら? 孫権はいないのかしら?」

火蓮「あの馬鹿娘は、本陣に置いてきた」

劉備「えっと…何かあったんですか?」

火蓮「いや別に。ただ…呉の王としての自覚が足りんというか。どうも覇気が足らんのだ」

心底機嫌の悪い顔で火蓮は言った。

劉備「でも、孫権さんもいきなり王様になったから、戸惑っているだけじゃないんですか」

火蓮「まったく。赤壁の戦いの後、混乱しているのは我らだけではないのにな。なあ曹操?」

華琳「そうね。私たちは領土の七割以上。劉備のところは筆頭武官を失っているものね」

劉備「……愛紗ちゃん」

辺りの雰囲気がどんどんと暗くなっていく。

 

諸葛亮「えっと皆さん揃ったようですし、軍議を始めましょう!」

藍里「そうです! 始めましょう!」

諸葛姉妹が場の雰囲気に耐えられず、話題を変えた。

華琳「そうね。始めましょう。桂花」

荀彧「はっ!」

後ろに控えていた桂花が、天幕の中心にある机の上に大きな地図を広げた。

その机の周りに火蓮たちは集まった。

 

荀彧「司馬懿がいる洛陽までは、反董卓連合の時と同様、汜水関と虎牢関を突破しなければなりません」

火蓮「では、まずは汜水関か。あそこには誰がいるのだ?」

荀彧「………それは」

汜水関を守る武将を知っているはずの荀彧だったが、心底言いたくないようだった。

劉備「あのーどうしたんですか?」

火蓮「そんなに厄介な奴なのか?」

荀彧「……厄介というか。相手をしたくないというか」

劉備「相手をしたくない?」

火蓮「いったい誰なのだ?」

華琳「…………袁紹よ」

 

劉備「ええぇぇぇーーーーっ! 袁紹さんって、あの袁紹さんですかっ!?」

華琳「そうよ。反董卓連合の総大将で、河北を治めていた袁本初本人よ」

火蓮「奴め、まだ生きていたのか。てっきり官渡の戦いで死んだのかと思っていたぞ」

華琳「私も意外だったわ。まさか仲達に飼われていたなんてね」

荀彧「汜水関を守っているのは袁紹、顔良、文醜。それに氷雨という司馬懿直属の配下の武将です」

火蓮「司馬懿直属の武将か。まあ、袁紹たちだけに汜水関を任せられないよな」

華琳「そうね。麗羽たちだけなら、汜水関も簡単に攻略できたかもしれないわね」

 

 

―――汜水関―――

 

袁紹「おーっほっほっほ! おーっほっほっほ!」

汜水関の城壁の上から、聞き覚えのある笑い声が辺り一面に響いていた。

火蓮「相変わらず、馬鹿のように笑う奴だな」

華琳「頭が痛くなるわね」

劉備「あ、あははは……」

 

袁紹「おーっほっほっほ! 孫堅さん。劉備さん。それに華琳さん。おひさしぶりですわね♪」

華琳「本当にひさしぶりね。でも、司隷高尉の袁本初も随分と落ちぶれたわね」

袁紹「うるさいですわよ! あなたのせいで私たちがどれだけ苦労したと思っているんですの!」

華琳「そんな事知らないわよ。それで今は仲達の手下ってわけね」

袁紹「違いますわ! 司馬懿さんに力を貸して欲しいと頼まれたから、ほんの少しだけ私の力を貸して差し上げているだけですわ!」

火蓮「扱いやすい奴だな。体よく司馬懿に利用されているのが分からないのか?」

華琳「馬鹿なのだから仕方がないわよ」

火蓮「そうだった。袁紹は馬鹿だったな」

袁紹「ちょっと聞こえてますわよ! と・に・か・く、ここから先には通しませんわ! 覚悟なさいな! 猪々子さん、斗詩さん、やぁっておしまい!」

顔良・文醜「「あらほらさっさー!」」

袁紹の号令とともに、城門が開き文醜と顔料の部隊が突撃してきた。

 

火蓮「まさか向こうから外に出てきてくれるとはな……」

呆れ気味に火蓮は突出してきた部隊を見つめていた。

劉備「汜水関って、難攻不落の砦でしたよね。立て籠って守っていた方が袁紹さんには有利なはずですよね?」

華琳「だから、さっきから言っているでしょう。馬鹿なのよ」

劉備「あはは……。でも、これで星ちゃんと甘寧さんが侵入し易くなりましたね」

火蓮「そうだな」

華琳「私たちは目の前の邪魔者たちを排除する事にしましょう」

 

遂に呉蜀魏連合と晋軍が激突したのであった。

 

 

 

つづく

 


 
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