冬の深夜。

外では雪が降り積もっている。

そんな中、城内を二つの影が蠢いていた。

「メリークリスマスーー・・・」

小声でそういう一刀。

白い付け髭、白い大きな袋、赤い帽子と服を着たその姿はまさしくサンタ。

「良い子のみんなに一刀サンタが夢を届けにきたぜ～～・・・」

「・・・眠い」

そう言って目をこする恋。

彼女はトナカイの格好をして、一刀の倍はある大きな袋を持っていた。

「悪い悪い。お礼に俺の料理のフルコース作ってやるから、手伝ってくれよ」

「・・・コクッ」

頷く恋。

「さて、まずは・・・」

そう言って一刀は扉を開けた・・・

そこは霞の部屋だった。

霞は酒のビンを辺りに散乱させ、すっかり熟睡していた。

「酒臭えな・・・」

一刀は顔をしかめつつも袋に手を入れ、包装された箱を取り出した。

「メリークリスマス」

そう言って一刀たちは、箱を霞の部屋に置き、その場を立ち去った・・・

次に一刀たちが入ったのは、麗羽の部屋。

そこで目にしたのは・・・

「・・・・・・」

麗羽、猪々子、斗詩の三人がくんずほぐれずの状態で寝ていた光景であった。

「風邪引くなよ・・・特に斗詩」

そんな事をいいながら、一刀は恋の持っている袋から三つの箱を取り出した。

それぞれの箱に、各人の名札を着けて枕元へ置く。

「メリークリスマス」

気付かれないよう二人は部屋をそっと抜け出た・・・

「何？あなたたちのその格好は？」

華琳の部屋に来た一刀たちだったが、彼女はまだ起きて仕事をしていた。

「えっとだな・・・」

一刀は一瞬罰の悪そうな顔をしたが、

「・・・ほい。贈り物」

袋から箱を取り出し、華琳に手渡す。

「・・・何故？」

「細かい事を気にするな」

そう言うと一刀は恋を引き連れ、さっさと部屋を出て行く。

残された華琳は・・・

「何が入っているのかしら？」

そう言って箱の包装を解き始めた・・・

そんなこんなで城中を徘徊してプレゼントを配って回る一刀と恋。

結局起きていたのは華琳くらいで、後は皆寝ていた。

そりゃあ、雪が降るほど寒い中、布団に入ればだれだって寝てしまうだろう。

・・・出たいとも思わんし。

そんな訳で、最後の一人である白蓮の部屋にプレゼントを置いて、一刀の部屋の前まで来ると、

「・・・一緒に寝る」

うとうとしながら言う恋。

どうやら限界のようだ。

「いいけど」

一刀は部屋に恋を招き入れた。

「ＺＺＺ・・・」

恋は寝台に横になると、すぐさま寝息を立て始めた。

「お疲れさん・・・ふああ・・・」

一刀も大きなあくびをすると、恋の横に寝転び、一緒に布団を被った。

こうして一刀と恋のサンタクロースは、その仕事を終えたのだった・・・

翌日

「一刀ーーーー！！」

「許さへんで～～！！」

「その首はねて、馬の糞にうもれさせてやるの～～～！！」

霞を筆頭に、一刀は追い掛け回されていた。

原因は無論、昨夜のプレゼントである。

一刀は、プレゼントの中に、いたずらでいくつか地雷を仕掛けていたのである。

例えば、霞のプレゼントは二本のお酒。

一つは、一刀ひいきの美味しい地酒。

もう一つは・・・・

酢！

であった。

沙和は新作の服・・・と、豚が宝石を口に咥えた形の指輪。

真桜は最新工具セット・・・と、からくり夏侯惇将軍・・・の腕だけ。

他にも様々な地雷があり、地雷から外れたのはプレゼントされた半数ほど。

つまり他の半数から、一刀はずっと追い回されていた・・・

自業自得だが・・・

「本当に飽きない男ね・・・」

華琳は遠目にそれを見ていた。

一刀からのプレゼントである

銀色のハート型の首飾りを着けて・・・

おまけ

一刀はプレゼントを蜀、呉にも贈っていた。

と言う訳で呉にて・・・

「・・・！！（カアアッ！）」

箱を開けて真っ赤になる蓮華。

中に入っていたのは・・・

ハイ〇グアーマーだった。

ちなみに思春はベビードール。

思春は即、破り捨てたが・・・。

二人は一刀を殺そうと、固く誓い合った・・・

蜀では、

「な、ななな！」

バニーガール衣装を贈りつけられ慌てふためく愛紗。

「♪」

ヘアバンドを貰って、髪型を変えた上機嫌の桃香などが目撃されたのだと言う・・・

どうも、アキナスです。

時間はあまりない。

でも祭りに参加したい。

そんな訳で、書きたい事だけ書いたかんじになってしまいました。

次の更新は何時になるか・・・

そんなところで次回に・・・

「オーロラエクスキューション！！」