No.346062

春蘭(素直)

カイさん

どうも皆さんこんにちは、カイです。
今回は、春蘭のもしもシリーズ第二弾です、春蘭をどう表現するかをこだわってみました

2011-12-11 13:39:01 投稿 / 全25ページ    総閲覧数:8794   閲覧ユーザー数:7043

三国合同模擬演習から三日がたった、ある日の事、春蘭・秋蘭・一刀は、修行を終えて洛陽に戻っていた

 

 

春蘭「ああー、疲れた」

 

秋蘭「大丈夫か、姉者?」

 

一刀「でも少しずつだけど、強くなってるよ」

 

春蘭「それは判っている、実際愛紗にあっさり勝てたのだからな」

 

秋蘭「しかし、少し遅くなってしまったな」

 

秋蘭が空を見上げると、日暮れ時であった

 

 

一刀「仕事を終らせてから来たんだ、問題無いだろう」

 

秋蘭「それもそうだな」

 

春蘭「しかし腹が減ったな」

 

修行を見ることを承諾しても仕事は有る、だから一刀は、今日の分の仕事を終らせる事を条件としている

???「待て!!北郷一刀!!」

 

春蘭・秋蘭「「???」」」

 

一刀「貴方は?」

 

一刀達が城に帰る途中に、1人の男が一刀を、呼び止める

 

 

男「元黄蓋隊の者だ!!お前のせいで俺の仲間は、赤壁で死んだんだ!!」

 

春蘭・一刀・秋蘭「「「!?!?!?」」」

 

男は、元黄蓋隊に一員と名乗ると、一刀のことを睨みつける

 

 

秋蘭「待てお前あの戦いは既に終っている、お互いに命の取り合いをしたのだから、仕方ないだろう」

 

男「うるさい!!」

 

ドカ!!

 

一刀「ッ!?」

 

春蘭・秋蘭「「一刀!?」」

 

男は大声を上げて一刀を、殴った

春蘭「貴様!!」

 

一刀「よせ!!」

 

春蘭「一刀!?」

 

春蘭は、男を殴ろうとしたが、一刀が止める

 

 

一刀「殴りたければ殴れば良いさ、それで仲間が帰ってくるならな」

 

男「なっ!?・・・くそ!!」

 

秋蘭「待て!!」

 

一刀「追うな!!」

 

秋蘭「一刀!?しかし!!」

 

自分を殴った男を、一刀は追うなと秋蘭に言った

 

 

一刀「あの人も、乱世の被害者だ、時間だけしか心は直せない」

 

春蘭・秋蘭「「・・・」」

 

一刀「俺たちは修行の帰りに、乱世の被害者に会った、ただそれだけの話だ」

 

春蘭「一刀・・・」

 

一刀「帰ろう・・・」

 

殴られた頬を、抑えながら、一刀は、城に向かって歩き出した

王座の間では

雪蓮「ねえ、華琳~酒豪大会やろうよー」

 

華琳「駄目よ」

 

雪蓮「ぶー、何でよ?」

 

華琳「やる意味が無いでしょう」

 

冥琳「そうだぞ雪蓮、そんな大会に何の意味が有る?」

 

雪蓮「えっ・・・あ、ホラ酒は人生の友って言うじゃない、その人生の友をどれだけ受け入れられるかって言う器の大きさを比べるて言う意味で「五月蝿い!!」か、華琳落ち着いて」

 

華琳「貴方はお酒が飲みたいだけでしょう!!」

 

冥琳「そうだな、後で説教されてたく無かったら大人しくしていろ雪蓮#」

 

雪蓮「め、冥琳怖いわよ、折角の綺麗な顔が台無しよ?」

 

冥琳「安心しろ、お前にしか見せん#」

 

雪蓮「それはそれで、複雑なんだけど」

 

華琳「とにかく駄目な物は、駄目だからね」

 

祭「駄目か・・・」

 

冥琳「祭殿?何か言いましたか?・・・#」

 

祭「な、何でもない!?ところで今日は北郷の奴は居ないのか?」

 

風「お兄さんは、秋蘭ちゃん達の修行です」

 

朱里「そうなんですか、ゆっくりお話できると思ったのに」

 

雛里「残念です」(しゅん)

 

蓮華「どんな修行をしてるんだ?」

 

桃香「あ!それ聞きたいです!」

 

華琳「本人に聞きなさい」

 

華琳達が話していると、扉が開き春蘭達が、入ってくる

華琳「あら、噂をすればてっ、一刀!?どうしたのその顔!?」

 

華琳は、一刀の右頬が殴られた様な跡を見て、大声を上げる

 

 

一刀「町で喧嘩が有ってな、それ止め様として殴られた」

 

春蘭「ッ!?」

 

秋蘭「・・・」

 

稟「それは大変でしたね」

 

風「直ぐ冷やした方が良いですよ~」

 

華琳「・・・」

 

一刀の言葉を利いた風と稟は、疑いはしなかった

 

 

華琳「秋蘭・春蘭、貴方達には仕事が有るから残りなさい」

 

春蘭・秋蘭「「御意」」

 

華琳「一刀は下がっていいわ」

 

一刀「判った、では皆さん失礼します」

 

雪蓮や、桃香達を一度見て頭を下げてから、一刀は王座の間を出て行く

華琳「さて、春蘭・秋蘭?どうして残ったか判っているわね」

 

春蘭・秋蘭「「・・・」」

 

雪蓮「何?どう言う事?」

 

桃香「仕事じゃないんですか?」

 

華琳「そんな訳無いでしょう、一刀のあの跡、何なの?」

 

桂花「街で喧嘩が有ったと言ってましたけど、違うんですか?」

 

華琳「一刀が私から目を背ける時は、大抵は嘘をつく時よ、さあ話なさい」

 

秋蘭「判りました実は・・・」

 

秋蘭は、説明を始めた

説明終了

秋蘭「と言う訳なんです」

 

全員「「「・・・」」」

 

説明を聞いた王座の間では、重い沈黙が漂っていた

 

 

雪蓮「華琳、ゴメンなさい」

 

蓮華「ね!?姉さま!?」

 

雪蓮は立ち上がり、頭を下げた

 

 

華琳「気にしてないは」

 

桃香「でもよく判りましたね華琳さん」

 

華琳「当たり前よ、私がどれだけ一刀に愛情を注いでると思ってるの」

 

桃香「////」

 

春蘭「・・・」

 

秋蘭「姉者どうした?」

 

華琳「春蘭?」

 

春蘭「あの、華琳さま・・・」

 

春蘭は、不安そうな顔で華琳に質問をした

春蘭「一刀は、また1人で抱え込んでしまうんでしょうか?」

華琳「・・・」

 

秋蘭「姉者・・・」

 

華琳「恐らくね・・・」

 

春蘭「ッ!?」

 

秋蘭「姉者!?」

 

バン!!タッタッタッ!!

 

春蘭は、王座の間を飛び出して行った

 

 

華琳「待ちなさい!!秋蘭!!」

 

秋蘭「華琳さま!!しかし!!」

 

華琳「今は、春蘭の好きな様にしてあげなさい」

 

秋蘭「・・・御意」

 

秋蘭は、春蘭を追いかけたい気持ちを無理やり押さえつけた

春蘭(一刀!!何処だ!!)

 

季衣「春蘭さまーどうしたんですか?」

 

春蘭「季衣!!一刀を見なかったか!?」

 

季衣「兄ちゃんですか?南の城壁の上に居ましたけど?」

 

春蘭「そうか!!」

 

季衣「あ!春蘭さまー!!」

 

季衣から場所を聞いた春蘭は、南の城壁に向かった

南の城壁

一刀「・・・」

 

一刀は、城壁の上で月を眺めていた

 

 

一刀「・・・」

 

ぺた

 

一刀は、腫れの引いた頬を触っていた、痛みは無い物の、一刀の心はまだ痛みを覚えていた

 

 

男(お前のせいで俺の仲間は、赤壁で死んだんだ!!)

 

一刀「くっ!?」

 

今の一刀の頭の中では、その言葉が永遠と響いていた

一刀「俺のしてきた事は・・・」

 

春蘭「一刀!!」

 

一刀「!?」

 

一刀が振り向くとそこに居たのは、肩で息をしている春蘭の姿だった

 

 

春蘭「ハア、ハア、ハア、一刀・・・」

 

一刀「・・・」

 

月が雲で隠れていて一刀の表情が、よく見えていない

 

 

一刀「春蘭、どうした?」

 

春蘭「一刀・・・」

 

雲が月から離れて一刀の顔が見える様になる、その時の一刀の顔は

少し無理に笑っている様に見えた

一刀「今日は風が冷たいから、中に戻ろう・・・風邪引いちまう」

 

春蘭「一刀!!」

 

一刀「うん?」

 

春蘭の横を通り過ぎ様とした一刀を、春蘭が呼び止める

 

 

春蘭「・・・」

 

一刀「春蘭?」

 

春蘭「ん!?」

 

一刀「むぐ!?」

 

春蘭は、一刀の首に腕を回し、一刀にキスをする

 

 

一刀「春蘭!?いきなり何お・・・」

 

春蘭「グス・・・」

 

一刀「春蘭・・・」

 

春蘭「一刀・・・頼むから・・・一人で抱え込まないでくれ・・・私にも背負わせてくれ・・・」

 

一刀「・・・」

 

春蘭「そうじゃ無いと・・・またお前が・・・消えてしまう」

 

一刀「!?」

 

涙を流しながら、顔を一刀の胸に押し付けながら、春蘭は話を続ける

一刀「春蘭、ゴメン」

 

春蘭「辛いなら辛いと言え・・・苦しいなら苦しいと言え・・・グス・・・私にだってそんな弱音を聞いてやる事ぐらい出来る」

 

一刀「・・・」

 

ギュ!

 

春蘭「あ・・・」

 

一刀「ありがとう・・・春蘭」

 

一刀は、春蘭を抱きしめる

 

 

春蘭「一刀・・・」

 

一刀「何?」

 

春蘭「ちょっと来い」

 

一刀「え?春蘭?」

 

春蘭は、一刀の手を取って歩き出す

 

 

春蘭「・・・」

 

一刀「春蘭、何処まで歩くんだ?」

 

春蘭「・・・」

 

一刀「うん?此処は、俺の部屋?」

 

春蘭は、一刀の部屋の前で止まると、扉を開けて中に入る

一刀「春蘭・・・」

 

春蘭「ん・・・」

 

一刀「ん!?」

 

春蘭は、部屋に入ると直ぐに一刀にキスをする

 

 

春蘭「お前を慰めるには、これが一番だからな」

 

一刀「それはそれで、複雑なんだけど」

 

春蘭「一刀・・・今日は、一緒に居たいんだ」

 

一刀「春蘭・・・ありがとう」

 

春蘭と一刀は、二人一緒に寝台に倒れこんだ

数年後

???「でりゃああああ!!」

 

一刀「ふん!」

 

ギン!!ギン!!ギン!!

 

春蘭「桜(さくら)!!腕だけの力で振るな、体全体を使って剣を振るんだ!!」

 

今桜と呼ばれたのは、夏侯楙真名を桜と言う、春蘭と一刀の長女である

 

 

秋蘭「お!やっているな」

 

秋葉「頑張ってますね、桜」

 

秋刀「父さんに勝てる訳無いのに」

 

秋蘭達が、お茶を持ってきたのを確認すると、鍛錬を止めて休憩にする

 

 

春蘭「ふぅー鍛錬の後の茶はうまいな♪」

 

秋刀「春姉、見てただけじゃん」

 

桜「何を言う、母様はちゃんと見てくれただけではなく、ちゃんと直さなければいけない所を教えてくれたぞ」

 

秋葉「確かにそうですね」

 

秋蘭「仕事の時もそうであって欲しいがな」

 

春蘭「しゅ、秋蘭・・・」

 

一刀「折角だ、秋刀も鍛錬していくか?」

 

秋刀「えっ!?」

 

秋葉「それは良いですね、秋刀お言葉に甘えたらどうだ?」

 

秋刀「秋葉姉さんわざと言ってるでしょう!?」

 

秋刀は逃げ道を探していた

桜「無理ですよ父様、秋刀が居たら足手まといです」

 

秋刀(カチーン!!)「何だど、このデコパチ桜#」

 

桜「言ったな、この弱虫秋刀#」

 

一刀「二人とも、さっさと始めるぞ」

 

桜「はい!父様♪」(キラキラ)

 

秋刀「現金な奴・・・」

 

一刀の言葉に反応した桜は、直ぐに立ち上がり鍛錬を始める

 

 

秋葉「秋刀、私達も武器を持ってこよう」

 

秋刀「秋葉姉さん!?本気で言ってるの!?」

 

秋葉「当たり前だ、ホラ行くぞ」

 

秋刀「はぁ-い」

 

秋葉は、秋刀を連れて武器を取りに向かった

 

 

秋蘭「姉者」

 

春蘭「何だ?」

 

秋蘭「いや、何でもない」

 

春蘭「なあ、秋蘭」

 

秋蘭「うん?」

春蘭「私は、少しは素直になれたよな」

秋蘭「ああ」

春蘭と秋蘭は、二人一緒に空を見上げるのだった


 
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