No.328753

織斑一夏の無限の可能性29

赤鬼さん

第29話です。

勢いのままに書いてしまった......。
でも後悔はしていない......。

2011-11-03 07:12:03 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4930   閲覧ユーザー数:4633

 

 

 

 

 

 

 

 

Episode29:学年別トーナメント②―乙女心は大暴走―

 

 

 

 

 

 

 

 

【一夏side】

 

 

「ひどい目にあった......」

 

 

「自業自得なんだからね」

 

 

ガックリと項垂れる俺を、シャルロットはジト目で睨んでくる。

 

原因は試合中の夜竹さんの告白なのだろうが、あれは俺が悪かったんだろうか? そもそも、俺は何もしていないのに......。

 

 

「これに懲りたら、無闇矢鱈に女の子を自然に口説く癖、止めてね」

 

 

そもそも俺は女の子を口説いた覚えはないぞ、と反論しようとしたが......シャルロットの鬼気迫るプレッシャーに気圧されてしまう。

 

......バカな! この俺が押されているだと!?

 

......いや、まだだ! この俺が倒れるなどあってはならんのだ!!

 

 

「それは誤解だぞ、シャルロッ......」

 

 

「ん? もしかして言い訳するの?」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 

あれ、気のせいだろうか? 擬音が目に見える。

 

しかもシャルロットさんの後ろに悪魔まで......

 

 

「イエ、ナンデモゴザイマセン。 スベテ僕ガ悪イデス」

 

 

「分かってくれればいいんだよ、一夏♪」

 

 

ちなみに俺とシャルロットは鈴とハミルトンさんの試合を見に行く途中だ。 二回戦も勝てば、三回戦で当たるであろう相手なので試合を見に行く事にしたのだ。

 

二人で試合をモニター出来る待合室に向かうと、既にそこには箒・セシリアペアにラウラ・清香さんペアがいた。

 

 

「い、一夏、あのだな......その......。 い、い、一回戦、突破、お、お、お、おめ―――」

 

 

「一夏様、さすがでしたわ。 さすが、私の旦那様」

 

 

「なっ! セ、セシリア!」

 

 

俺達の試合を見ていたであろう、箒がどもりながらも一回戦突破を祝ってくれようとした所を、セシリアが会話に割り込んできた。

 

 

「セシリア。 一夏は私の嫁だ」

 

 

セシリアの旦那様発言に異を唱えんがために今度はラウラが。

 

 

「ブーブー! 一夏君はまだ誰のものでもないよ!」

 

 

ラウラの嫁発言に清香さんまでもが会話に割り込んできた。

 

 

「ふ、ふ、ふ......ふざけるなぁぁぁっ! 一夏は私のものだぁぁぁーーーっ!!」

 

 

度々、会話を邪魔されてきた所為なのだろう、肩をプルプル震わせていた箒がとんでもない発言をかましてくれました。

 

当然、箒の突然の叫びに待合室にいた全女子からの視線が俺に集まる。

 

 

「お前等、ちょっと落ち着け。 な。 頼むから」

 

 

―――俺の傍に悪魔がいるんだから。

 

 

「へぇ~、まだ懲りてないんだ。 い・ち・か?」

 

 

ほらぁぁぁーーー、もう反応してるっ!

 

そんな俺の状況なんてお構いなしに四人どころかその場にいた女子達まで巻き込み、ギャーギャー騒ぎ始める。

 

 

「織斑君の初めては私がもらうんだからね!」

 

 

「アンタ、この前のIS実習で補習くらってたくせに何を言ってんのよ」

 

 

「私の処女は織斑君に捧げる為にとっておいたんだから」

 

 

......もう勘弁して下さい。

 

視線を横に向けると、感情の色が見えない、レイプ目で俺を睨むシャルロットさん。

 

 

「ふふふふふふふふふふ」

 

 

正直、怖いっす。

 

一体、俺が何をしたっていうんだぁぁぁーーーっ!!!

 

 

 

 

*◇*◇*◇*◇*◇*◇*

 

 

 

 

【鈴side】

 

 

「さぁ、かかってきなさい。 代表候補生の実力、思い知らせてあげる」

 

 

そして、一夏の初めてはあたし、凰鈴音のものなんだからっ!

 

 

「まぁ、気楽にやりますか」

 

 

試合開始前だというのに気怠そうな雰囲気を醸し出してるパートナーのティナ。

 

全く、この娘は。

 

 

「ティナ。 真面目にやってよね」

 

 

「もちろん。 やるからには勝ちに行くから安心していいわよ」

 

 

あたしのパートナーのティナ・ハミルトン。

 

専用機はないが、アメリカの代表候補生でもあり、その実力は確かなものである。

 

纏うISはラファール・リヴァイヴ。 日本の打鉄と並ぶ第2世代型ISであり、そのスペックは第3世代型初期に劣らない。

 

ただ、この娘、変な癖があって、戦闘中にも関わらず、訳分からない事を口走る事がよくある。

 

本当に実力は高いのに......。

 

容姿も美人な部類に入るのに......。

 

何から何まで残念な娘なのだ。

 

 

「鈴、何か言った?」

 

 

「ううん、なんでもない、なんでもない」

 

 

いけないいけない、今は試合に集中しなきゃ―――。

 

既に相手のペアもISを装備して、対峙している。 二人とも打鉄だ。

 

先ずは一回戦。 当然、負けるつもりはないし、勝つ自信はある。

 

 

―試合開始まで後五秒。

 

 

試合開始のアナウンスが流れる。

 

 

―四。

 

 

両端に刃を備えた双天牙月を握る力が強くなる。

 

 

―三。

 

 

あたしは負けない。

 

 

―二

 

 

あたしは中国代表候補生、凰鈴音。

 

 

一、―――開始。

 

 

優勝して、一夏の初めてをあたしが絶対にもらうんだからっ!

 

ブザーが鳴り響くのと同時に甲龍の肩アーマーをスライドさせ、衝撃砲〈龍砲〉を連続で相手に放つ。

 

空間自体に圧力をかけて砲身を生成、余剰で生じる衝撃それ自体を砲弾化して撃ち出す―――目に見えない衝撃―――初見の相手でこの兵器に対応するのは難しい。

 

 

「きゃぁぁぁぁぁ」

 

 

出鼻を挫かれた形となった相手は打鉄特有の肩部アーマーシールドを盾に耐え抜いているが、まだまだこんなものじゃないのよ、あたしと甲龍は!

 

双天牙月をバトンでも扱うかのように回し、後ろ手に構え、ブーストを全開し、相手に一気に近付く。

 

 

「はぁぁぁーーーっ!」

 

 

縦横斜めと角度を変えながら連続で相手を斬りつけていく。

 

既に相手は防戦一方であり、反撃すら出来ない状態だ。

 

 

「させない!」

 

 

そんな私に迫るもう一人の対戦相手。

 

しかし、もう一人の対戦相手の援護攻撃は成功しなかった。

 

何故なら、あたしにも頼れるパートナーがいるのだから。

 

 

「このッ!! やらせるものか!!」

 

 

アサルトライフルを展開し、対戦相手の攻撃を射撃で牽制する。

 

あぁ、また変な癖が発動して、口癖が変わってる......。

 

 

【ティナside】

 

 

正直、今回のトーナメント参加はあまり乗り気ではなかったけど、同人関係のアイテム10個も奢ってもらえるという特権は捨てがたい。

 

代表候補生という事で国から給与が出るのだけど、無料で手に入るというのがいい。 高価なものを買っても自分の財布が傷まないのだから。

 

取り合えず、執事をしている悪魔の抱き枕は譲れない。

 

何が何でも譲れない。

 

それに試合に出るからには本気で勝ちに行く。

 

何よりも私は負ける事が嫌いだから。

 

だから今日の気分は人類の革新とも言えるあの人の気分になってみようと思う。

 

もちろん初期ではなく、大人になり、成熟したエースパイロットの彼を。

 

私はアサルトライフルを展開し、鈴に迫っていた対戦相手を牽制する為に射撃を行う。

 

 

「このッ!! やらせるものか!!」

 

 

対戦相手は私の存在を失念していたのか、死角からの射撃に体勢を崩していた。

 

そして相手もこちらに射撃を行おうと武器を展開しようとするが―――

 

 

「遅い! そこッ!!」

 

 

「え? きゃぁっ」

 

 

展開されたライフル目掛けて、射撃する。 その射撃は正確に相手の武器を撃ち落とす。

 

 

「邪魔をすればこうなるって分かってたはずだ!!」

 

 

相手が怯んだ隙に、私はグレネードを展開。

 

 

「迂闊な! 墜ちろッ!!」

 

 

「そんなぁぁぁーーーっ」

 

 

開始数分で一人、撃沈。

 

まさに気分はエースパイロット。

 

私のISが量産機というのが気に食わないけど、それでも下手な専用機にも負ける事はない。

 

ピキィィィーーーーンっ!

 

まるで閃光が走ったかのような錯覚を感じ、相手が発するプレッシャーを感じ取る。

 

一人残った対戦相手がショットガンを二丁装備し、射撃してくる。

 

 

「うわぁぁぁーーーん、私だって負けられないんだからぁぁぁっ」

 

 

私と鈴の圧倒的な強さに、相手に泣きが入ってる。

 

泣き喚きながら、乱射してくるが、その攻撃はどうという事はない。

 

 

「当たりはしないッ!!」

 

 

これだけの実力差だ、仕方のない事。

 

余裕で回避できる。

 

右手に近接ブレードを展開し、そのままブーストを全開にし、一気に相手との距離を縮める。

 

 

「この至近距離からなら!!」

 

 

そのまま、相手を擦り抜ける形で横薙ぎで一閃―――その斬撃が決定打となり、相手のシールドエネルギー残量は0になる。

 

 

「名前も何もない私にはこんな負け役しかないのぉ~、そんなのってないよぉぉぉ......」

 

 

名前もないIS学園女子A。 かわいそうだけど、これもストーリー上、仕方のない事。 私の同人アイテムゲットの礎になってちょうだい♪ 

 

 

「へ? ちょっと待って。 あたしの出番って......あれだけ?」

 

 

鈴が何か言っているが、気にしないでおこう。

 

 

「ラファール・リヴァイヴは......ダテじゃないッ!!」

 

 

最後に決め台詞を言うのも忘れない。

 

やはり、あのエースパイロットを模倣するのならこの台詞は絶対に言わなければならない。

 

そう、彼は人類の革新なのだから。

 

 

―――『試合終了。 勝者―――凰鈴音、ティナ・ハミルトン』

 

 

「そんなぁぁぁぁぁぁーーーっ!」

 

 

見せ場を私に奪われる形となった鈴の悲痛な叫びも試合終了のアナウンスに無情にもかき消される。

 

鈴、なんて不憫な娘ッ!

 

 

 

 

*◇*◇*◇*◇*◇*◇*

 

 

 

【一夏side】

 

 

俺は今の試合に戦慄を覚えていた。

 

何に戦慄を覚えていたのかって―――それは......

 

 

............

 

 

.........

 

 

......

 

 

...

 

 

そう、言わずもがな、あの巨乳《デカ》いおっぱいだ。

 

確かに彼女が巨乳なのはトーナメントの対戦表を見に行った際に鈴に紹介された時に分かっていた事だ。

 

そのおっぱいが試合中、ぶるんぶるんですよ。 俺の視線は釘づけだったのだ。

 

しかも箒の核弾頭級《ダイナマイト》おっぱいに引けを取らない、見事な巨乳だ。

 

大きいからといって、垂れているわけでもなく、地球の重力に反するように上向いており、形も見事なスイカ、いやマスクメロンのように上品ささえ感じてしまう程に見事な曲線を描いていた。

 

そして腰はきゅっと括れているのに、お尻もきちんと出ているて、完璧な女性のような体をしている。 しかも容姿は美人といえる部類だ。

 

 

ツーーー......

 

 

気が付けば、鼻から純潔が流れ落ちてくる。

 

ヤバい。 こんな所を隣にいる箒達(特にシャルロット)に見られたら、一大事であるッ!

 

慌てて鼻を抑え、純潔を指で拭い去る。

 

流れ落ちた純潔は少量だったので気が付かれないはずだっ!

 

 

「一夏? どうしたの?」

 

 

挙動不審になっていた俺をおかしく思ったのか、シャルロットが俺に話しかけてくる。

 

 

「うひゃいっ! い、い、いや、なんでもないなんでもないぞ」

 

 

「うひゃいって......どうしたの、一夏?」

 

 

「どうした?」

 

 

ひゃぁぁぁーーーっ!

 

箒まで会話に入ってきた。

 

セシリアもラウラも清香さんも俺を見てくる。

 

落ち着けぇ、落ち着けぇ、俺!

 

今この周囲には敵しかいないっ!

 

こんな状態で俺がハミルトンさんのおっぱいに見惚れてたなんて悟られてみろ、今日が俺の命日になってしまうっ!

 

そんな事態にだけはしてはいかん、いかんのだッ!

 

ここで俺の対応が少しでも間違ってしまえば、俺の命が危ない事は必至ッ!

 

危機的状況である今のこの現状、俺は抜け出してみせる!

 

そう、俺はやれば出来る伝説のおっぱい戦士なんだからなぁぁぁっ!

 

 

「もしかして、ハミルトンさんのおっぱいに見惚れてたとか?」

 

 

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

的確なシャルロットさんの指摘に俺の心臓の鼓動が早鐘のように早くなる。

 

 

どきどきどきどき

 

 

「そ、そんな馬鹿な事、あ、あ、あ、あるわけ、な、ないだろ」

 

 

「何故どもる?」

 

 

ラウラさんが絶対零度の視線を俺に向けながら問い詰めてくるぅぅぅぅぅぅっ!

 

 

「い・ち・か・さ・ま?」

 

 

セシリアさんまでぇぇぇぇぇぇーーーっ!

 

 

「ほう? お前はこれだけの女子に好かれても尚、他の女子が気になると?」

 

 

箒さん、もうヤメテェェェェェェーーー、俺の心に日本刀を突き刺すような的確な指摘をしないでェェェェェェーーーっ!

 

 

「へぇ? 一夏君って、おっぱいがあれば誰でもいいんだ?」

 

 

清香さんの指摘に俺はおっぱい戦士として反論する。

 

 

「それは違うぞ、清香さん。 伝説のおっぱい戦士であれど、誰でもいいわけじゃない。 ただ、ハミルトンさんのおっぱいが芸術的に素晴らしいものだったから感心していたんだ!!」

 

 

............

 

 

.........

 

 

......

 

 

...

 

 

......あ......

 

 

............

 

 

.........

 

 

......

 

 

...

 

 

「つまり、おっぱいを見ていたと?」

 

 

先ずはシャルロットさん。

 

 

「試合内容云々ではなく、おっぱいだけ見ていらしたのですね?」

 

 

次にセシリアさん。

 

 

「嫁よ、お前には躾が必要のようだな」

 

 

そしてラウラさん。

 

 

「ラウラに賛成~♪」

 

 

今度は清香さん。

 

 

「O・SHI・O・KIの時間だ」

 

 

最後に箒さん。

 

皆さん、惜しげもなくドス黒いオーラを醸し出しちゃってます♪

 

 

............

 

 

.........

 

 

......

 

 

...

 

 

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 


 
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