No.279440

真・恋姫無双呉ルート(無印関羽エンド後)第四十七話

海皇さん

皆さんこんにちは。いよいよ揚州攻略編、始まります!

今回は反孫呉連合勢揃い、そしてついに一刀が・・・・・!?

まあどうかお楽しみを・・・。

2011-08-20 08:15:10 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4260   閲覧ユーザー数:3838

 劉繇side

 

 会稽郡、反孫呉連合の拠点にて。

 

 

 

「劉繇ちゃん劉繇ちゃん!!緊急事態よ~!!」

 

 漆黒の革製の服を纏った筋骨隆々のがっしりした男が、体をくねくねとくねらせながら、城壁の上に集まっている三人の男女に走り寄ってきた。

 

 この男の名は厳白虎、『東呉の徳王』と呼ばれる揚州の有力者の一人にして、反孫呉連合の中核となる人物の一人だ。そしてその言葉遣いの通り・・・・・オカマである。

 

 駆け寄ってくる厳白虎を見て、三人の内の一人、城壁の手すり部分に座っていた茶色の短髪で端正な容貌をした男が、めんどくさそうに厳白虎に視線を向けた。

 

 彼もまた厳白虎と同じデザインの黒革の服を着ていた。

 

 彼の名は劉繇、今回の反孫呉連合を立ち上げた張本人にして、連合の中核となる人物の一人である。

 

 「なんだ厳白虎、気持ち悪い動きしやがって・・・」

 

 「気持ち悪い・・・、酷いわ!!・・・じゃなくて、劉繇ちゃん、大変よ!孫呉の連中が攻めてくるって!!」

 

 慌てている厳白虎の言葉に、劉繇とその側に立っている二人の女性は大して驚いた様子は無かった。

 

 「あら?何三人共、驚かないの?」

 

 「・・・まああれだけ派手に挑発すれば、嫌でも動くだろ、なあ?」

 

 「ですね、まあ予想通りといいましょうか・・・」

 

 「・・・想定内」

 

 劉繇もその隣に控える少女二人も大したことじゃないといいたげにそう返した。

 

 少女は二人共、劉繇、厳白虎と同じデザインの服を着ている。ただし、下はズボンではなく短めのスカートを穿いており、その長い脚を惜しげもなく見せている。

 

 一人は長い赤い髪の毛をポニーテールにしている凛々しい表情の女性で、腰に二本の鉄鞭を帯びていた。

 

 彼女の名前は太史慈、字は子義。劉繇の側近であり、この連合の切り込み隊長的存在である。その為か少々猪突猛進的な一面もあるが・・・。

 

 もう一人は何を考えているか分からない無表情で、髪の毛は青色のショートヘアである。

 

 彼女の名前は王朗、彼女も厳白虎と同じく揚州の有力者の一人で、連合の中核となる存在である。性格はとにかく無口で何を考えているか分からない人物である。

 

 「んも~!!劉繇ちゃんだけじゃなくて睦月ちゃんも束沙ちゃんも驚かないなんて!!つまんな~い!!」

 

 厳白虎は三人の反応のあまりの淡白さにかなり不満そうであった。ちなみに睦月は太史慈の真名、束沙は王朗の真名である。

 

 「・・・気持ち悪い、やめて、変なおっさん・・・」

 

 「そう、変なおっさん・・・・、変なおっさん!?た、束沙ちゃん!!あんたこんな美女に対して最大の侮辱を!!むっきー!!!」

 

 「・・・うるさい」

 

 「む?厳白虎殿、呼んだか?」

 

 王朗の言葉に激昂する厳白虎を、王朗は軽く受け流し、太史慈はどこか的外れな問いを投げた。劉繇はかなりうるさそうな表情で三人を見ていた。

 

 「・・・ったく、やかましいな。まあとにかく、だ!連中がこっちに喧嘩売ってきているんなら、こっちも買うだけだ。その為の準備もしてあるしな」

 

 「あら!劉繇ちゃんったら用意周到ね!!」

 

 「そりゃ何時かは攻めてくるとは思ったからな。攻めてきたら地の利を生かして徹底的に叩いてやるだけさ、だよなあ束沙?」

 

 「・・・・・・(コクリ)」

 

 劉繇の言葉に王朗は黙って頷いた。

 

 「・・・既に孫呉の侵攻経路にある村や町の人間を退去させている。食料も、水も、全部運び出した。井戸水には毒を入れてある。途中の食料補給は、させない」

 

 「焦土作戦、ってやつだな。防衛戦の基本だな。ま、そういう訳であとは孫呉の連中の補給路を絶っちまえば連中はがたがた、ってわけだ」

 

 「なるほど、腹が減っては戦ができぬ、という奴ですか」

 

 「あら、中々素敵でえげつない戦術ね!でも嫌いじゃないわ~ん♪」

 

 「・・・他の二人はともかく、変なおっさんに褒められても、嬉しくない」

 

 「!!また変なおっさんって!!もういいわよ!!」

 

 王朗の毒舌にキレた厳白虎は足音荒くその場を立ち去ろうとした、

 

 

 

 

 

 が、突然何も無いところでずっこけた。

 

 「!?っあん!!痛い!!痛いわ~!!」

 

 「・・・おい、あれどうする?」

 

 「放っておきましょう・・・」

 

 「・・・・無視」

 

 そんな厳白虎に対する三人の反応は、結構冷たいものであった。

 

 「さて、それじゃあ連中の歓迎だが、睦月、またお前に一働きしてもらうぜ」

 

「・・・よろしく」

 

「承知した。侵攻してきた連中のもてなしは、この私に任されよ」

 

 太史慈は不敵な表情で劉繇、王朗の命を受けた。

 

 

 

 一刀side

 

 

 「・・・・・あれ?」

 

 突然俺は寝台の上で目を覚ました。

 

 

 

 おかしいな、確か俺は反孫呉連合討伐の行軍中じゃあ・・・。

 

 

 

 そんな事を考えていた俺は突如自分の体に違和感を感じた。

 

 「・・・何がどうなっ・・・・うお!?」

 

 自分の体を見た俺は驚愕した。

 

 何故なら俺の体は裸に剥かれていて、両手両足は寝台の脚に縛り付けられていたからだ。

 

 「ちょっ、何で俺縛られて・・・「北郷様・・・」・・・・・!?」

 

 慌てて体を動かして縄を振りほどこうとしていると、突然誰かの声が聞こえた。声の聞こえた方向に向かって頭を向けると、そこには・・・。

 

 「だ、大喬!?」

 

 そう、一昨日に俺のメイドになった大喬がもじもじしながら立っていたのだ。何故か顔を真っ赤にしながら恥ずかしそうにしているが・・・。

 

 「だ、大喬!!ちょうどよかった!!この縄ほどいて・・・「駄目です」・・・え?」

 

 「駄目です北郷様、だって、北郷様を拘束したの、私なんですから・・・」

 

 な!?だ、大喬が!?

 

 「そんな、大喬!!何故こんな事を!!」

 

 「私の、私の想いを遂げるためです・・・」

 

 「お、想い!?」

 

 「北郷様・・・、実は、私、始めてみたときから・・・、貴方のことが好きだったんです!!」

 

 突然の大喬の告白に戸惑う俺。いや、告白は嬉しいんだ告白は。でもなあ・・・。

 

 「・・・あ~・・・告白は嬉しいけどさ、大喬、なんで俺を拘束するのかな?」

 

 「言ったはずです!想いを遂げるためです!」

 

 「想いを遂げるって・・・・えええええええ!?」

 

 と、突然大喬が服を脱ぎ始めた。自身の着ているチャイナ服を脱ぎ捨てると、なんとも扇情的な下着姿になった。

 

 「私の想いを・・・、北郷様に、受け止めてもらいたいんです!どうしても、貴方に・・・」

 

 そうして下着を脱ぎ始め・・・あれ?何だろう・・・、なんかパンツがやけに盛り上がっているような・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺がそんな違和感を感じている間にも大喬はブラを脱ぎ捨て

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして遂にパンツを脱ぎ捨てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこには、何とも禍々しい、隆々といきり立った魔剣がそそり立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔剣は、興奮を抑えられないのか、ひくひくと血管を蠢かせながら、さらに大きさを増していく・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・え?」

 

 

 何故?何故アレが大喬に?大喬って男の子だったの?俗に言う男の娘って奴?そんな馬鹿な!?いや、ありえる、何しろ貂蝉が男だったし。でも前の世界では女の子だったよね?じゃあなんで股間に男のアレが生えてるんだ?まるで意味が分からんぞ!!

 

 

 

 「北郷様・・・」

 

 

 

 そうこうしている内に大喬が寝台に上って来る。って、一体何を、ナニをするおつもりですか大喬さん!?

 

 

 

 「あ、あの~、大喬さん、一体何を・・・」

 

 

 

 「想いを、受け止めてもらいます。そして、北郷様の中を、私色に染めるんです・・・」

 

 

 

 そして魔剣の先端を俺の尻に・・・・、って待て!!それってまさか!!それってまさか!!!!?????ウホッ、なのか!?や・ら・な・い・か?なのかああああああ!!!!!?????

 

 

 

 「ちょ、ちょっと待って大きょ・・・・「い、いきます、一刀様~~~~!!!」

 

 

 

 

  い、いや、いかないで・・・・ア―――――――――――――――――――ッ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「イヤアアアアアアア!!!ケツはやめてええええええええええ!!!!」

 

 

 

 尻に太いモノをぶち込まれた瞬間、俺は決死の覚悟で両手の縄を引き千切って飛び起きた・・・・が・・・・、

 

 

 

 「・・・・・・・あれ?」

 

俺が居たのは、俺の為に用意された野営用テントの中であった。当然ながら両手両足は縄で縛られていない、・・・・ついでに尻に痛みも無い・・・・。ということは・・・・・

 

 

 

 

 

「・・・・・夢かぁ~~~~~・・・・」

 

 

 

 

 

俺は大きく息を吐いた、主に安堵で。

 

よかった、どうやら俺の後ろの貞操はまだ守られていたらしい。

 

もしあの夢が現実だったなら、色んな意味で男として死んでいただろう・・・。

 

全くなんて夢を見たんだ・・・、俺は・・・。俺は思いっきり溜息をついた。

 

 

テントの出入り用の隙間から外を見たが、まだ外は真っ暗の夜だった。

 

「・・・もう一寝入りするか・・・」

 

そう考えて俺は再び目を閉じる、が、あの悪夢が頭に浮かび、全く寝付けない。

 

 

 

そしてようやく寝つけても・・・・・、

 

 

 

 

「ああ~~~~~!!一刀様~~~~~~!!!」

 

 

 

 

 

「ア~~~~~~~~~ッ!!ア~~~~~~~~~~ッ!!!!」

 

 

 

 

 

・・・思わず尻が痛くなる夢の続きを見てしまいすぐに目が覚めてしまった。

 

結局その後、俺は一睡もすることなく、夜を明かすこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・ご主人様、どうかなされたのですか?」

 

 「ふあああ~・・・・、ん、愛紗、大丈夫。少し寝不足なだけだから・・・」

 

 「はあ・・・」

 

 翌朝の軍議中、あまり眠れず寝不足な俺を、愛紗が心配そうな表情で見つめてくる。俺は何とかあくびを噛み殺しながら、愛紗に向かってなんでもないとアピールした。

 

・・・まさか昨日あんな夢を見たせいで眠れなかったなんて言えないしな・・・・。

 

 「たった今この近くの村を調べに向かった斥候部隊が戻ってきた」

 

 そんな中、冥琳がどこか重い口調で話を続ける。その表情は幾分か苦々しげだ。

 

 「それによると、村には人間どころか牛、馬一頭たりとも存在せず、食料、水すらも空っぽだったそうだ。さらにここ以外の村も全部、同じような状態だったそうだ」

 

 冥琳の言葉に周囲からどよめきが走る。当然だ、これでは途中で食料や水を補給する(当然略奪ではなくちゃんと金は払うが)事が出来ない。自分達が領地から運搬してくる兵糧のみが頼みの綱となってしまう。もしも、これが遮断されてしまえば、いずれ兵糧不足で軍は行動不能に陥ってしまう。そこに一気に敵の攻撃を受ければ、終わりだ。

 

 「・・・焦土作戦ってやつね・・・。いやらしい手段を使うわね、劉繇は・・・」

 

 「だが防衛戦においてこれほど有効な策は無い。何しろ、敵は兵糧の現地調達ができない、自分の領地から運ぶしかない、その兵糧部隊を叩けば敵軍は疲弊し、やがて力尽きるのだからな」

 

 「・・・もしくは完全に守りに入って敵の兵糧が尽きるのを待つ、っていう手段もありますね~・・・。防衛戦は、基本的に負けなければ勝ちですから、攻める私たちにとってはかなり不利でしょうね~・・」

 

 話し合う雪蓮と軍師達の表情はかなり暗い。それもそうだ。今の状態で補給線を叩かれでもしたら、確実に兵糧不足に陥る。

 さらにここは敵の領地だ。奥深くに入り込めば入り込むほど、敵の攻撃は激しさを増すだろうし、さらに、地の利は完全に敵にある。こちらにとってはかなり不利な状況だ。

 

 「・・・まあ輸送部隊の護衛は祭と六花に任せてあるから、そう簡単にやられる事は無い・・・、と思うけど、ね・・・・」

 

 「ああ、しかし、念には念を入れてさらに護衛を強化したほうがいいだろうな。敵は間違いなく補給路を狙ってくるだろう・・・」

 

 雪蓮と冥琳は厳しい表情で話し合っていた。それを聞いている皆も全員難しい表情をしている。

 

 

 

 揚州攻略戦、その戦いは、初戦から思わぬ苦戦を強いられることとなるのだった。

 

 

 太史慈side

 

「太史慈将軍!!呉軍の陣地の偵察に向かっていた斥候から報告が来ました!!」

 

「うむ、それで何と?」

 

「現在呉の軍勢は出発の為の準備中であり、好機、とのことです!!」

 

「なるほど・・・。ならば私自ら揉んでやるとするか・・・。全軍に伝えよ!!これより敵の陣に攻撃を開始すると!!」

 

「はっ!!」

 

 

 

「孫伯符・・・。果たしてどれほどのものか、この目で確かめさせてもらおうか・・・・」

 

 

 あとがき

 

皆さんこんにちは。夏もいよいよ終盤となってきましたね。

 

第四十七話、投稿いたしました!!今回は揚州攻略戦の前半、といったところでしょうか。

 

今回のオリジナル敵キャラ、太史慈と王朗の真名はそれぞれモデルがいます。誰だかわかるでしょうか・・・?まあ太史慈はこの作品を長くご覧になられている方なら一発でわかるでしょうけど・・・。

 

次回は揚州戦の名場面・・・、なのかどうかは分かりませんが雪蓮と太史慈の一騎討ちです!!どうかお楽しみに!!

 


 
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