No.257022

GROW4 第五章 水の都での戦い

しゃなさん

オアシスさんマジ天使

2011-08-03 12:39:53 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:415   閲覧ユーザー数:399

 1

 

「水の悪魔契約フェード2、混沌海鬼(トレイスゴルジュ・ブラックカオス)」

『はははっ。お譲にフェード3まで出させるか見ものだぜ小娘・・・』

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

「面白いわね、これ以上何を見せてくれるのかしら?

霊術(れいじゅ)、七尾の人柱(しちびのひとばしら)っ!」

 天使さんが黒い水で身体を覆う中、紅葉の身体にも変化が現れる。

『霊呪の人柱(じんちゅう)降ろしか。七まで見るのは初めてだな・・・』

「わたしが扱えるのは七尾まで。でもあなたたちを倒すには十分。」

 七本の尻尾を生やす紅葉。その尻尾の色は紫色をしていた。

「七本?せっかくだから5(ファイブ)までいくつもりだったのにつまんない」

 

「ふふふ、すぐに本気を出させてあげる。呉黙蓮華(ごもくれんげ)、七刀抜刀(しちとうばっとう)」

『まさか・・・』

 七本の尻尾が巨大な刀になった。その刀は禍々(まがまが)しく動き始める。

『まさか小娘、貴様が飼っている霊獣とは、三年前まで地獄雲魔界最下層地下収容所に厳重保管さ

れていたあいつなのか?』

「その通りですよ深海の悪魔。あなたのかつてお友達だった方です。そしてあなたの好敵手(ライ

バル)だった瑳塵欧轍牡丹(さじんおうてつぼたん)さんですよ・・・」

「牡丹?あの魔界の王だった牡丹?」

「その通り。あなたが悪魔を使役するならば、こちらもそれ相応の対処を取るまでよ。悪いけど、

この子は血に飢えていてね、勢い余って殺しちゃうかもね・・・」

 尻尾の刀は再びじっぽに戻る。どうやら中身にいる物を教えるための行為だったらしい。

 そして再び紅葉は動き出した。

「右手に霊力を集中、破壊の鉄槌(グランファイゼン)」

 シャッ

「悪魔の業火(デイモン・ディザスター)」

 ドドドドドドドッ

 強力な右ストレートが天使さんを捉えるが、炎でなんとか凌ぐ。

『まずいぞお譲。尻尾七本ってことは俺で言う第七段階だ。まったく勝負にならんぞ』

「大丈夫。そこはわたしがカバーすればいい。地形もわたしの味方」

 ぐっ、と敵を見据える天使さん。今の攻撃を凌げたのも圧倒的な戦いのセンスと地の利を活かし

た技の使い方あってのことだ。

 

「水の悪魔契約フェード3、礼奏水禁(ヘルゴールクレミアン・ザンティオームミルカ)、水の神

契約フェード3、水魔(ウンディーネ)」

「表と裏を重ねて取りこんだ?同時に使えるっていうの?」

 水の神も呼び出す天使さん。二つとも第三段階まで移行させる。これだけのことをしておきなが

ら身体には特に変化はないようだ。

《やっかいなあいてのようじゃのう》

「防御のほうは任せたよ、キューちゃん。一分後にフェード4まで持っていく」

《御意》

『4で決めるつもりだな。こちらも了解した』

「戦いの最中なのに仲良くお話とは随分余裕じゃない。列宙土遁黄河(れちゅうどとうこうが)」

 ドッ

 地面に腕を埋め込む紅葉。フィールドが真っ二つに割れ、両端が盛り上がる。すごい力だ。

「消えなさい。右手解放(デクストラー・エーミッタム)、崩華魔王撃(ほうかまおうげき)」

「水龍の舞(ウリュウフィーピルク)」

 ドパァァッ

 ザザザザザッ

 

「残念、破天城塞(はてんじょうさい)」

「左手?」

 ゴシャァァァァァッッッ

「ううっ、」

 右手の攻撃は防いだものの、左手の攻撃に吹き飛ばされる天使さん。しかし、ダメージ自体は対

して無いみたいだ。

 

「あなたが取りこんだ霊魔の力は相当なもの。でもちゃんと使いこなせてない・・・

いきなり大きな力を使うと、その分身体から抜けていく。あなたはその霊魔を使いこなしている

わけじゃない。使いこなせる程度まで、霊力が減ってるだけ。気づいてないのはあなただけ・・・」

「はっ?何言ってんのかしら?現にこうして使いこなせてるじゃない。あなたもわたしにやられっ

ぱなしだし」

「じゃあ見せてあげる、本当の“第七段階”の力・・・」

『正気かお譲?一気に七まで上げたら暴走するぜ』

「30秒で決める・・・

水の悪魔契約フェード7、深愛する義母(ディア・フィアミニタリーティリア・ブラッドマザー)」

 

 

 2

 

 シュゥゥゥゥゥゥ・・・・

 

「なっ、何これ、何なの?これがホントの第七段階?レベルが違い過ぎるじゃないっ!!」

 第七段階になった天使さん。目の色が真っ赤になり眼球はどす黒く染まっている。髪は白く逆立

ちあふれ出すオーラがフィールド全体を大きく揺らす。

『おいおい動けるかお譲?』

「思ったよりきついかも。でも一撃で終わるから・・・」

 ボゥッ

 ドドドドドドッ

 

「う、そっ・・・」

 あまりの恐怖で尻もちを着く紅葉。ばかでかい気が更にでかくなる。

 一度瞬きをしたときにはもう目の前に立っていのだ、天使さんが・・・

「あなたは大きな力を使うときの対価を理解しきれなかった。特に攻撃系統の禁霊はそう・・・

第一段階から順序良くいかないといけない。相手がどんなに強くても・・・

あなたの負け・・・」

 そう言って手を翳す天使さん。

「わたしはまだ負けてないんだーーーーー!!」

「深海の圧水(クレンドアーグル・ミドウティカウォルム)」

 ブクブクブク・・・・

 ゴシャァァァァァァッッ

 

 ドサァッ

「なっ、死んだのか?」

 あまりの出来事にたじろぐ審判。天使さんの放った水が紅葉を包んだかと思うと、中にいた紅葉

の身体が潰れて血だらけになった。

 真っ赤な血でいっぱいになった水たまりに倒れている紅葉。生きてはいるが、死ぬ直前だ。

「7000m程度の“浅瀬”に、一瞬浸かっただけでこんなになるなんて、所詮偽物の七段階止まりなんてたいしたことなかったね・・・」

『そういってやんなよお譲。散々手加減を加えてやってその言い草はねーぜ』

《それでこその天使さんじゃて》

 

「勝者、湖都海天使」

 

 

「この程度の相手じゃ、ケルトの本気を見いだせない・・・」

 

 

 

 3

 

「すごかったですね、天使さん。」

「すごいってレベルじゃないな。あれでも本気じゃなかったみたいだし・・・」

「やほっ」

 俺と衣さんが話していると、張本人の天使さんが来た。

「疲れたよぉ衣ぉー。抱っこしてー」

「こらこら、みんなが見てる」

「えへへー。あれ、エイミーちゃんは?」

「なんだか試合の準備に行ったらしいぞ。何やらもうすぐらしいとか・・・」

「おかしくない?まだ結構あるけど・・・」

 

「勝者、神道木蓮」

 

「ん?」

「もう決まったのか?どうなったんだ会長?」

「一瞬で決まってしまってちょっと・・・」

「おいおい、しっかりしてくれよ」

「あんたらには言われたくないなww」

 

「勝者、天上天馬」

 

「何ぃ?」

「一瞬でまた?」

「おー。舞華と会長も一瞬だー」

「不吉なことを言わないでよ天使さん」

 

 それから五試合ほど一瞬で終わってしまった。エイミーさんはこうなることが分かっていたのだろうか。 

 

 ちなみに11試合目勝者、水面瑞樹(聖1)

 12試合目勝者、不知火記憶(聖1)

 13試合目勝者、死神(中尊寺学院1)

 

 

 

 3

 

 そして第一回戦第十四試合目、金太郎親方(今井3)VSエイミー=エヴァンス(流水1)の試合

である。

 

 金太郎親方。一件男みたいな名前だが、れっきとした女である。1m30cmくらいの身長。銀色の長ランに胸にはサラシを巻いている。左片目は斬られた痕で塞がっている。

「久しぶりじゃのうエヴァ」

「親方、随分とちっこくなってどうしたのかい?前は2m以上あったよね・・・」

「キャンプをしてたときに生えてたキノコ食ったらこうなったんじゃ。まいったまいった」

「・・・・」

「冗談じゃ。本当は作者が設定を変えたせいじゃて」

「そっちのほうが問題だよーーー!!」

「まあこっちのほうが動きやすいしパワーは変わらんから安心しな」

「そうかい。親方が相手と聞いて探してたんだけどね。安心したよ」

「ふふふ。エヴァがどんくらい強くなったか見てやる」

「親方が一瞬で灰にならないことを願うよ・・・」

「冗談も相変わらず下手じゃのう。まあいいさ、楽しもうか」

「それがいいね」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

 「第一回戦第十四試合目、始め」

 

 

 

 4

 

 次回予告

 

 えーと思いっきり試合ぶっ飛ばしましたww

 この試合気になるなーってあったら書き下ろしてアップします。

 

 しかし親方の設定は身長2m越えの筋肉質さんでしたが、パワーそのままで幼女のほうが

よかったのでwwそっちに変更しました。

 安心してください。めちゃめちゃ強いので(どんなふうにしよーかな)

 

 では次回、GROW4 第六章 防御不可能なる拳

 

 ではでは


 
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