No.226078

恋姫外史・あるところに一刀最終話

アキナスさん

外史の終わりは新たな外史の始まり

新たな外史のために

この外史の幕を閉じます・・・

2011-07-03 14:02:21 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:11212   閲覧ユーザー数:8341

戦いは終わった。

 

一刀は倒れている左慈を見下ろす

 

「ここまでですね」

 

于吉が左慈の元に走り、彼を右腕一本で担ぎ上げた。

 

「・・・どうするつもりだ?」

 

「勿論逃げますよ。ここで左慈を死なせる訳には行きませんからね」

 

一刀の問いに于吉はそう答えた。

 

周りにいた将達は于吉達を取り囲む。

 

「・・・逃げられると思ってんのか?」

 

周りの将達は誰一人于吉達を逃がすつもりは無いようだ。

 

特に今回一番追い詰められた蜀陣営の将達は凄まじい殺気を放っている。

 

メイド服と着ぐるみと言う著しく緊張感を欠く格好ではあるが・・・

 

「ええ、思ってますよ?」

 

于吉は別段焦った様子も無く空いている左手を天高く上げた。

 

そして

 

「それでは、また別の外史でお会いしましょう」

 

そう于吉が言った瞬間、于吉の左手からまばゆいばかりの光が迸った。

 

「うおっ!」

 

一刀達は思わず目を覆った。

 

光が収まった時

 

于吉達は姿を消していた。

 

周りを見渡してもその姿は何処にも見当たらない。

 

「あやつ等!何処へ行ったのだ!!」

 

関羽が怒りの声を上げて周りを探す。

 

各国の将、そして兵士達も手分けして探し始めた。

 

しかし痕跡一つ見当たらなかった。

 

「・・・また別の外史へ行ったのかしらん?」

 

「分からんぞ?まだこの外史に潜伏している可能性もある。于吉はともかく、左慈は執念深い奴だからのう」

 

「確かにそうねん」

 

「・・・お前らあいつらが何処行ったか知ってんのか?」

 

貂蝉と卑弥呼の会話に一刀が割り込む。

 

「説明しようとすると長い話になるが、それでもよいか?」

 

「・・・じゃあいい。面倒だし、指名手配でもしとけばいいだろ」

 

卑弥呼に対して投げやりに言う一刀。

 

実際于吉達が何処へ行ったのか?

 

その答えは・・・

 

 

 

ここはそれぞれの外史を結ぶ外史の狭間

 

「おのれ!おのれ北郷!!」

 

右目に包帯を巻いた左慈は大声で喚き散らしていた。

 

「まあまあ、左慈。怒ると傷に障りますよ?」

 

「うるさい!貴様に俺の気持ちが分かるか!?変態!!」

 

于吉に対して八つ当たりする左慈。

 

「勿論分かりますとも。貴方の事で私に分からない事などありませんよ」

 

「気色悪い事を言うな!!」

 

「聞かれたから答えただけなのですが・・・」

 

心外だというふうに肩をすくめる于吉。

 

「チィッ!腹の立つ!!」

 

左慈はギリギリと歯軋りをして言った。

 

「いつか必ず殺してやるぞ!北郷一刀!!」

 

「この外史はもう終わりのようですがね・・・」

 

「だったら別の外史の北郷でも構わん!この恨み!必ず晴らしてやる!!」

 

その恨みはどの外史の一刀に向けられてしまうのか?

 

それは現時点では、誰にも分からなかった・・・

 

 

 

あの後いくら探しても左慈と于吉は見つからなかった。

 

まあこの外史にはもういないのだから当然なのだが・・・

 

で、白帝城にて今後の為の話し合いが行われた。

 

蜀の処遇に関しては今回の騒動が左慈達の陰謀だったと分かったため、降伏は同盟と言う形に直され、一刀の提案は白紙に戻される事となった。

 

結局天下は魁、呉、蜀による三国で統治される事になり、ある意味天下三分の計となったのである。

 

大陸の平定は成った。

 

皆それぞれの国へと帰って行く・・・

 

 

 

 

 

ところでみなさんは覚えているだろうか?

 

一刀が魏との決戦前に華琳に言った事を

 

そう

 

「俺は早く大陸まとめてやりたい事があるんだよ」

 

と言った事を

 

乱世は終わり、それから二ヶ月後

 

いよいよ一刀の夢が実現する・・・

 

 

 

「国中から集まったお父さん!お母さん!息子さんに娘さん!そしておじいさんにおばあさん!!ようこそいらっしゃいました!!」

 

「「「「オオオオオオオオ!!」」」」

 

マイクを使った一刀の挨拶に歓声が響く。

 

「自分はこの日が来るのをずっと待っていました!今日このときの為だけに今までやってきたと言っても過言ではありません!!」

 

そして一刀はこう言った。

 

「これより!第一回三国合同紅白歌合戦を開催いたしまーーーーーす!!」

 

「ウオオオオオオオオオオ!!」

 

会場は沸きに沸いた。

 

ここは洛陽近くに建てられた大特設会場

 

そこで国をあげた一大イベントは行われていた。

 

歌合戦に出る参加者達は、張三姉妹と一刀による厳正な審査をくぐりぬけた魁、呉、蜀の将達

 

・・・とは言っても落ちた人間の方が少ない位だったのだが

 

いわゆるジャイアンソングを歌って落ちた夏侯惇などがいい例である。

 

白蓮はぎりぎり合格だった(普通だったので)

 

そして紅組トップバッターは蓮華

 

その歌は

 

「DangDang気になる~、気のない~、振りして~るの~が~・・・」

 

であった。

 

白組のトップバッターは凪。そして歌は

 

「MiracleGirl!瞳の願いは、いつか叶うはずよ~、wow!wow!MiracleGirl!」

 

どちらも最初は顔を真っ赤にしていたが歌っていくにつれてその表情は柔らかくなっていった。

 

こうして歌合戦は進み

 

白組最後、一刀の出番となったのだった・・・

 

 

 

「皆様!お待たせしました~~!!いよいよこのイベントの企画者であり、白組最後の歌い手北郷一刀の出番で~~す!!」

 

イベント進行を一刀より任されていた地和の言葉の後、一刀がステージの前に出てくる。

 

「皆様、いよいよ私の歌が終わって投票となる訳ですが、歌う前に皆様に一言言っておきたい事があります」

 

そう言うと一刀は大きく息を吸った。そして

 

「大陸の平和が続く限りこの歌合戦は続けます!皆様!その為にもどうかご協力をお願いします!!」

 

そう言って頭を下げる一刀

 

「オオオオオオオオオ!!」

 

歓声が響く。

 

「皆様ありがとうございます!・・・」

 

一刀が地和に視線で合図を送る。

 

「それでは白組最後の曲名は・・・」

 

地和はタイトルを大きな声で会場の人達に伝えた。

 

「時の河!!」

 

 

 

 

流れ流れていつか

 

 

消えゆくとしても

 

 

永遠に止まらない

 

 

時の河は

 

 

続いてゆく

 

 

流れ流れていつか

 

 

また生まれ変わる

 

 

誰にも止められない

 

 

時の河は

 

 

続いてゆく

 

 

Time goes by・・・

 

 

 

 

 

恋姫外史

 

 

 

 

あるところに一刀

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

遂に終わったこの外史。

 

ちょっとこの外史について語ろうと思います。

 

まずこの外史は三冊半のノートから始まりました。

 

もっとも出来ていたのは袁紹の所あたりまでで、しかも大筋だけだったんですが・・・

 

そして恋姫ssをネットで探していた時、たまたまTinamiを見つけて、即登録。

 

クリエイターの登録の説明をさっと読んで、これならパソコンもあまり使えない自分でも書けるんじゃないか?と思い、登録しました。

 

そして最初のあるところに一刀の投稿。

 

最初はノートを見ながらちょっとずつ書き加える形だったのですが、書いていくにつれて大幅に原案から変わって行きました。

 

ほとんど思いつきと勢いで書いていく中、皆さんからのコメントや応援メッセージがとても嬉しくて、最後までモチベーションを切らさずに書く事が出来ました。

 

皆様本当にありがとうございます。

 

まだまだ物書きとしては未熟極まりないですが、また頑張って書いていこうと思います。

 

・・・ところで次回作なのですが

 

別ルートの話を少しずつ考えているのですが、まだ書けるほど出来上がってません(汗)

 

と言う訳でこの外史のアナザーを書いていこうか?と思っています。

 

ぶっちゃけ自国、そして他国の将とのイベントがまだ書き足りないんですよね・・・

 

まあそういうわけで、別ルートよりアナザーの方が先に出ると思います。

 

よろしければもう少しだけ、フリーダム一刀君にお付き合いください。

 

それでは長くなりましたが、恋姫外史・あるところに一刀最後の・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハリケーンボルト!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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