No.223567

恋姫外史・あるところに一刀第31話

アキナスさん

桃香の元に一刀の問いが届く

その答えは・・・

2011-06-19 15:26:44 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:12158   閲覧ユーザー数:8722

 

一刀の言葉は全て伝えられた

 

劉備は眼を見開いたまま動かない

 

劉備だけではない

 

周りの武将達も沈黙している

 

一刀の問いは正に劉備の理想の影を見せたも同然だった。

 

輝く光ばかりを見て、見ようとしなかった影を

 

その中で自我を保てていたのは、一度その事を聞いていた鳳統、趙雲、そして先ほどその事を言った月と詠

 

そして孔明、黄忠、厳顔であった

 

「・・・実に痛いところを突いてくるのう」

 

厳顔は腕を組み、難しい顔をして言った

 

「しかし、実際我らが散らせていった命、そしてその家族の怒りや悲しみを無視してよいわけがないな」

 

趙雲の意見に反論は無かった

 

「桃香様」

 

茫然自失の主に孔明は声をかけた

 

「・・・朱里ちゃん」

 

劉備は顔を孔明に向けて言った

 

そこにはいつものほんわかした笑顔は無かった

 

とても弱々しい、泣きそうな幼子の顔がそこにあった

 

「・・・いかがいたしましょう」

 

「・・・私、間違ってたのかな?」

 

「桃香様!そのような事ありません!!」

 

「そうなのだ!お姉ちゃんが間違ってるわけ無いのだ!!」

 

義姉妹の関羽と張飛の悲痛な叫びが響く

 

「・・・でも」

 

迷う劉備に月が言った

 

「桃香さん、この問題は貴方が人の上に立つ人間である以上逃げる事は許されません。自分で考え、そして何らかの答えを出さなければ」

 

「しかし月!」

 

「・・・そうね、これは桃香様が正面から向き合うべき問題だわ」

 

関羽が月に意見しようとする中、黄忠も月に賛同した

 

「紫苑!」

 

「そうでしょう?人のことを思いやる事の出来る桃香様は素晴らしい方。でも今歩んでいる道はそんな人達の血と涙から出来ている事も知るべきだわ」

 

紫苑の言葉に、その場は静まり返った・・・

 

結局劉備は

 

「・・・一人にさせてくれるかな?」

 

と言って自室に篭ってしまった

 

周りの者達も考え始める

 

その問いに対する答えを

 

それぞれの出す答えとは?

 

そして桃香は何と答えるのか?

 

 

 

 

蜀は

 

 

 

 

大きな節目を迎えていた・・・

そして一刀は

 

「呉へようこそ。歓迎するわよ?北郷一刀」

 

「歓迎痛み入るよ」

 

明命の案内で呉の首都建業に来ていた

 

孫策からの手紙の内容は

 

貴国と同盟を結びたい

 

その事で重要な話があるため北郷一刀に呉へお越し願いたい

 

というものだった。

 

白蓮達は渋ったが、同盟が成れば残る大きな問題は蜀のみとなる

 

結局この利を見過ごすわけにもいかず、一刀の乗り気もあって一刀の建業行きは決まった

 

最も

 

「・・・・・・」

 

護衛として、最強の恋が付く事になったのだが・・・

 

「貴公に来てもらったのは他でもない」

 

周瑜は一刀に言った

 

「同盟を組むって話だが?」

 

「ああ、我が国は貴公と争うつもりはない。呉の民の平穏が私達の願いだからな」

 

「・・・ふむ」

 

一刀は思案する

 

「まあ、こっちとしても攻めてくるような事が無いんならそれに越した事はないが・・・」

 

「・・・それは受けてもらえるという事でいいのかしら?」

 

孫策の問いに

 

「そうだな・・・っていうかそれだけなら俺が来る必要なかったんじゃねえか?」

 

一刀は腑に落ちない表情で孫策に言った

 

「大丈夫、ちゃんと重要な用はあるから」

 

孫策は笑顔でそう言った

 

その横で周瑜がハァ、とため息を漏らしているのが気にかかったが・・・

 

「あのね・・・」

 

孫策の言葉は耳を疑うものだった

 

「ウチから嫁を貰うつもりない?」

「・・・・・・」

 

一刀も流石に何も言えなかった

 

しかし途端に不機嫌な顔になり

 

「それは、政略結婚って意味でか?」

 

と言った

 

「・・・だとしたらどうする?」

 

孫策はニヤニヤしながらそう言った

 

「結婚は人生の墓場って言うけどな・・・愛の無い結婚は地獄って言葉もある。俺は自分も地獄に落ちる気はないし、相手を落とす気もない。断じて断る」

 

ムスッとして一刀はそう言った

 

「フーン、意外に優しいのね」

 

「別に・・・」

 

孫策の言葉に相変わらずの仏頂面で一刀は答える

 

「心配ないわよ。確かに国同士の結びつきを強めようと言う意味はあるけど、拒否権はあるから」

 

そしてこう続けた

 

「実はね、貴方に相手を選んでもらおうと思って直接来てもらったの」

 

「・・・選んだ相手が納得しなかったら?」

 

「そこでオシマイ。同盟は組むわよ」

 

・・・こいつ、ただの愉快犯だ

 

周りは苦労してんだろうなあ

 

そんな事を思って孫策の横に居る周瑜を見る一刀

 

その視線に気付き、肩をすくませる周瑜

 

「・・・選べるのは?」

 

「私達王族と、ここにいる呉の重臣達」

 

とりあえず孫策から一通りの紹介を受けて、改めて一刀は辺りを見渡す

 

・・・そして思った

 

この国、発育のいい女性が多いな・・・と

 

その視線に気付いた明命が、何故か凄まじい殺気を放ってきたのだが、それは無視した

 

そんな中

 

「お?」

 

一人の女性と目が合った

 

そして

 

「じゃあ、彼女で」

 

一刀はその女性を指さして、そう言った・・・

 

 

 

どうも、アキナスです

 

何かトンデモな展開になってきました

 

一刀が選んだのは?

 

そして結果は?

 

謎を残して次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シュツルム!ウント!ドランクゥーーー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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