No.221271

ひとひら

イツミンさん

なんとなく ただ じぶんがあんしんしたかった ただのそれだけ

2011-06-07 03:01:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:754   閲覧ユーザー数:737

きみのいのちが尽きるとき

 

そこには花が咲くだろう

 

花は大地をおおうだろう

 

そして大地はたまごとなり

 

 

 

うまれるのだ

 

また

 

いのちが

 

 

 

きみののこしたたくさんが

 

 

あらたにまたも

 

輝かしいすがたで

 

くりかえすだろう

 

 

咲き誇り

 

咲き誇り

 

いのちはおおきく育つだろう

 

 

あんしんしたまえよ、きみよ

 

きみもまた、そうしてうまれてきたのだよ

 

そう

 

 

きみのいのちが尽きるとき

 

そこには花が咲くのだよ

 

たとえちいさなひとひらの

 

よわきものだとしたとして

 

 

ひとつ世界を作るのだ

 

 

そうしてつづいていくのだよ

 

 

きみに斜陽がちかづいて

 

ぼくがなみだをながすなら

 

花はなみだをよるべにし

 

 

いっそう輝き咲くだろう

 

 

きみのいのちがひとひらの

 

ちいさなちいさなものだとて

 

つくる世界はほかになく

 

おおきな世界とすればよい

 

 

のこしたものがたくさんの

 

輝き誇る、ものとなる

 

 

きみのいのちが尽きるとき

 

そこには花が咲くだろう

 

花は大地をおおうだろう

 

そして大地はたまごとなり

 

 

 

 

くりかえすだろう

 

くりかえすだろう

 

 

ぼくらはくりかえすのだろう

 

 

だから、あんしんしたまえ、きみよ

 

いきたあかしはつづいてゆく

 

 

ねむりにつくならやわらかな

 

絹の寝床をよういしよう

 

そこでとこしえになるとよい

 

 

なにもなかったことなどない

 

あかしはずっとつづいてゆく

 

 

だから、あんしんしたまえ、きみよ

 

ぼくらはすべて、おおきなおおきな世界だった

 

たったひとつの世界だった

 

 

だからよいのだ

 

それでよいのだ

 

 

それでよいのだ


 
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