No.211004

真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝 第24話

黒山羊さん

どうも、黒山羊です。

今回はジェネシス編です。

初めて読まれる方はこちらの第1話から読んだ方が話が分かると思います。

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2011-04-10 11:47:49 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2631   閲覧ユーザー数:2297

この物語は真・恋姫†無双という外史に、

CRISIS CORE FINAL FANTASYⅦのジェネシス・ラプソードスが来たいう設定です。

作者である私、黒山羊が原作を何度もやりなおし、登場人物を原作通りにしたつもりです。

ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。

また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、

セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。

あらかじめご了承ください。

読者の皆様が楽しめたら幸いです

 

 

 

 

視点:雛里

 

私とジェネシスさんは洛陽の調査から帰って、宿で休憩を取っていると甘寧さんが宮殿調査から帰ってきました。そして、その半刻後周泰さんも帰ってきました。

それぞれの情報交換と整理、今後の方針を決める為に会議を始めます。甘寧さんにこの会議が盗聴されていないかどうか調べてもらった所、私とジェネシスさんを見張っているような人はいるらしいですが、それはこの宿の外からで、会話の内容を盗み聞きしようとする人は居ないようです。

それより、私達を見張っている人居たのですか。驚きです。

もしかして、腕相撲大会で優勝してから見張っていたのでしょうか?

間諜がどこの者かは知らないそうです。

 

そして、会議が始まり、情報の交換をしました。今ある情報を整理すると以下の状態です。

 

・宮殿の西側は侵入しやすく、場所を選べば何時でも侵入できる。

・宮殿には西側のある人物を見張っている間諜が居る。その人物が何者かは特定できず。

・張譲の本物は屋敷に居て、宮殿の張譲は影武者。

・董卓は張譲の屋敷に隔離されているが、場所は特定できず。反董卓連合が洛陽に着いた時に宮殿に出されて、連合に殺させようとしている。

・張譲の屋敷の警備は甘寧さんや周泰さんが持っている情報から変化していない。

 

私は疑問に思ったことがある。

 

「周泰さん、張譲の屋敷は豪族や有力者の屋敷街に建っているんですよね?それだったら、民に変装している警備の人はすぐ発見できるのではないでしょうか?」

 

「そのことですが、思春様から、張譲の屋敷の建っている豪族や有力者の屋敷街の周りを囲むようにして存在する一般市民の町の中に張譲の手の者がいると聞かされていました。」

 

「何故分かったのですか?」

 

私は甘寧さんに聞きます。

 

「以前、洛陽に潜入したことが合って、その時に夜、町を歩いていると不審な輩がいてな。吊るしあげたら張譲の者だと吐いた。

そいつの話によると一部の流民を買収して、洛陽の調査や張譲の屋敷のある一帯の周りの警備をしているらしい。」

 

「なるほど。

だったら、あそこ一帯の中には民に変装した間諜は居ないということですね。」

 

「そうだ。」

 

「警備以外にも洛陽の調査と言うのは?」

 

「ああ、反乱分子が居ないかどうかの調査と言うことらしい。」

 

「つまり、反張譲派や反董卓派を探しているということですか?」

 

「おそらく、そういうことだろうな。」

 

「今後の方針はまず、反董卓派や反張譲派の人間と接触しましょう。

甘寧さんと周泰さんは引き続き調査をお願いします。ただし、張譲、董卓、宮殿内部に潜入している間諜、監視されている人物には接触しないでください。」

 

「宮殿内部で間諜に監視されている人物は誰でしょう?」

 

周泰さんが聞いてきます。

 

「おそらく、董卓の軍師賈駆だと思われます。

今の時期に監視する側の人間はおそらく、張譲。理由は董卓を救出するのを防ぐために忠臣で軍師の賈駆を監視しているぐらいしか考えられません。」

 

「なるほど。私達は何時賈駆と接触すれば良い?」

 

「反董卓派と反張譲派に接触して、ある程度の情報を得てからの方が良いかと。」

 

「分かった。

それで、お前たちを監視している連中にはいつ接触するのだ?」

 

甘寧さんが聞いてきます。

 

「明日にでも接触して、集会にも参加するつもりです。」

 

「しかし、その監視している連中が張譲の間諜の場合はどうするのだ?」

 

「その時は事故に見せかけて口封じをしなければなりません。私達が間諜の存在を知っているということが張譲にばれれば、監視が更に厳しくなる恐れがあります…。」

 

「なるほど。」

 

「では、明日はそういう方針でお願いします。」

 

会議はこれで終了し、今から屋台で夕食を取ることになりました。

場所は昨日とは違う所となりました。私達は監視されているから、不用意に集会場所に近づくのは良くないです。

 

夕食も終わり、宿に帰って寝るだけです。

ジェネシスさんは散歩してくると何処かに行こうとするので、私は

 

「ジェネシスさん、これお小遣いです。無駄遣いは駄目ですよ。

ちゃんと明日の朝までには宿に帰って来てくださいね。

遠くに行くと迷子になって帰ってこれなくなるから、遠くに行っちゃ駄目です。

それから、知らない人にはついて行っちゃ駄目です。

それから、早めに宿に戻ってしっかり寝て下さいね。明日に響きますよ。

それから、それから…」

 

「……もう、行くぞ。」

 

ジェネシスさんは行ってしまいました。

周泰さんは横で笑っています。

 

「どうしたんですか?周泰さん」

 

「鳳統さんは武の御遣い様のことがとっても好きなんですね。」

 

周泰さんは笑顔で答えます。甘寧さんはフンと言って興味なさそうな態度を示しますが、チラチラとこちらを見てきます。

私は照れながら答えます。

 

「あわわわ……//////

はい、好きです。

でも、色々としているのですが、あの人は何時まで経っても私を異性として見てくれないんです。はう…。」

 

「鳳統さんは武の御遣い様のどういう所に惹かれたのですか?」

 

ジェネシスさんの好きな所ですか?

私は両手を頬に添えて、目をつむりジェネシスさんの姿を思い浮かべます。私の脳内の上半身裸のジェネシスさんは体がガッチリしてて、恰好良いです//////。

はう、私は首を横に何度も振りながら答えます。

 

「いつも、優しくて頼りがいがあって、恰好よくて、声が綺麗で、…挙げきれません。」

 

「…そうですか。

ところで、鳳統さん、そんなに首を横に振って、しんどくないですか?」

 

「ら…いじょう……ぶ…れしゅす……。」

 

私は頭がクラクラしましたが、周泰さんに支えてもらうと、すぐに自分で立てるようになりました。

甘寧さんはジェネシスさんの調査をするとか言って行ってしまいました。

 

朝起きるとジェネシスさんは帰ってきていました。

良かった。あのままフラッと何処かに行かないか心配していました。

昨日夜何をしていたのかと聞くと、洛陽から少し南に行った森で水浴びと狩りをして、数匹鹿を仕留めて持ちかえってきたらしく、宿の主人に預けているらしく、この後肉屋に売りに行くそうです。

ジェネシスさんを尾行していた甘寧さんですが、ジェネシスさんが城壁を飛び下りたので、頑張って追いかけてみようとしたらしいですが、城壁から降りた頃にはジェネシスさんを見失っていたらしいです。

 

 

 

 

視点:ジェネシス

 

俺と雛里を尾行しているヤツから敵意は感じられない。

今日も尾行されている。朝宿から出てきた時からだ。昨日の夜は尾行されなかった。なぜなら、俺達を尾行しているヤツはあの時、寝ていた

おそらく、反董卓派か反張譲派の人間だろう。俺は昨日の晩仕留めた鹿を担ぐと雛里と共に肉屋に向かった。

数軒周り、一番高い店に買い取って貰うこととなった。3頭で林檎酒5升ぐらい買えるぐらいの金額だ。

 

肉屋で肉を買い取ってもらった後は、また洛陽の散策だ。

また同じような大会が無いかどうかを探しているが、今の所は何もない。

俺と雛里は昼食を取ることになった。

 

今朝の収入のおかげで良いモノが食べられる。

俺は鯉のから揚げの餡かけと紹興酒、雛里は飲茶盛り合わせだ。

夜の狩りで疲れている体に酒は周りやすいな。もう、フラフラしてきた。

 

「このまま寝るか…。」

 

「ゑ?だ、駄目…でもない…で…す。

あわわ……。ジェネシスさんの寝顔を見れる機会です。(ボソッ)」

 

「何か言ったか?」

 

「何も言ってないでひゅ!」

 

「そうか…。誰か来たら起こしてくれ。」

 

「分かりました。」

 

俺はカウンターの上に自分の腕で枕を作るとその上に頭を乗せる。その後、俺の意識は睡魔に負け、寝ようとする。

だが、雛里を一人にするのは不安だった俺は前と同じように半分だけ寝て、半分起きることにした。

 

数分後、雛里の呼吸が聞こえてきた。

呼吸が聞こえるってことはかなり俺に近づいているようだ。

何するつもりだ?

 

「寝てますよね。」

 

雛里は俺の顔に息が当たるぐらいに顔を近づけてくる。顔が離れたかと思うと雛里は俺の頬を指で突いてくる。

半分は寝ているぞ。半分は起きているが。

 

「あわわ、ジェネシスさんの寝顔…。」

 

俺の寝顔がどうした?

 

「……可愛いです。」

 

大丈夫か?雛里?変な物でも食べたのか?

 

「はあ……。」

 

ため息とは疲れているのか?だったらゆっくり休め。

 

 

 

 

……

 

………

 

 

 

2時間ほど、沈黙が続いている。

いや、違うな。

雛里からの視線がもの凄いし、時々顔を覗き込んでくる。そして、顔が離れたかと思うとため息をつく。  何だ、これは?

俺の顔に何かついているのか?  気になる。  だが、雛里本人に面と向かって聞くのはどうかと思う。

 

俺は雛里の視線に耐え切れず、目を開けることにした。

だが、普通に起きては面白くない。次に雛里の顔が近づいた時に起きるとするか。

フフフフフフ

 

「……。」

 

雛里の顔が近づいてきた。

近い。互いの顔の距離は約20cm。今ならいける。

俺は目を開けた。

 

「どうした?」

 

「―――――!!!」

 

雛里はすぐに顔を離そうとして手で机を思いっきり押す。力が入り過ぎた雛里は後ろに倒れそうになる。

俺は咄嗟に腕を伸ばして、雛里の背中にまわして抱きとめた。

 

「大丈夫か?」

 

「はう……//////」

 

雛里は俺の腕の中で、いつものように帽子で顔を隠そうとするが、帽子はさっきの拍子に落ちたので、雛里の頭の上に乗っていない。

それに気付いた雛里は俺から目を背ける。

 

「どうして、顔を背ける?」

 

「それは…。」

 

雛里はチラチラこちらを見ながら口ごもる。

俺は雛里を放してやると、一瞬残念そうな顔をした。

 

「さっき、何故俺の顔を覗き込んでいたんだ?」

 

「そ…それはその…あの………へっと…あわわ!」

 

雛里は一歩下がり、両手を振り何かを言おうとするが、頭の整理が出来ていないのか、言葉が詰まっている。

可笑しい。

 

「フフフ…。」

 

「笑わないでください。」

 

「悪いな。」

 

「もう、知りません。」

 

雛里は屋台の会計を済ますと、速足で屋台から出て行こうとする。

雛里を一人にするのは不味いな。俺が護衛しなくては…。

俺は雛里の後を追う。追いつくか声をかけるたびに雛里は俺を突き放すようにして歩く速度を上げる。だが、体力のない雛里はすぐに歩く速度が落ちて、俺が追いついてしまう。

宿に着く頃には雛里は疲労困憊だった。

 

「なあ、雛里。俺達を尾行している連中にはいつ接触するんだ?」

 

俺は宿の階段を昇りながら雛里に疑問をぶつける。

昨日の会議で今日接触すると甘寧と周泰に言ったのに、未だに接触していなかったからだ。

 

「夜の方が良いでしょう。その方が人目につかないので、他の人、特に張譲さん側の人間に見られにくいでしょう。

夕食後に会ってみます。

私寝ます。」

 

そう、雛里は言うと部屋に籠ってしまった。

やることが無くなった俺は雛里の部屋の前で壁にもたれて寝て、甘寧と周泰を待つことにした。

 

 

 

 

視点:甘寧

 

宿に戻ると武の御遣いが私達の部屋の前で立ったまま寝ていた。

 

「そんなところで何をしている?」

 

「雛里の護衛だ。」

 

「寝ているのに護衛ができるのか?貴様は」

 

「起きていたぞ。」

 

「目をつぶりながら言うな。」

 

私は呆れながら言う。

 

「アンタと周泰以外の気配なら寝ながらでも分かるから大丈夫だ。」

 

「私達が裏切らないと思っているのか?」

 

私は武の御遣いを睨みながら言うが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、裏切るのか?」

 

「――!!」

 

武の御遣いの声には殺気があった。

殺気とかいう次元の話ではない。今のコイツの殺気は大陸を消滅させることができる程だ。

氷のように冷たく、炭のように黒く、蜂蜜のようにネットリとし、蛇のように絡みつくような殺気に私は呼吸を忘れる。

こんな殺気は初めてだ。

武の御遣いは少し笑いながら私の周りを歩き、言う。

 

「人間様々な意見を持っている。ならば、意見の相違も生まれるだろう。

だから、信頼し合っていた者同士が離れて行くこともある。

俺とは違う考えも俺は尊重しよう。

だが、人の信頼を裏切り、背後から襲うようなことだけは俺達にはするな。

もし、今俺達を裏切り、俺達の命を脅かすなら……」

 

武の御遣いは私の背後に回ると近づいてくる。

そして、右手で私の右頬を撫で、私の左耳元で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「道連れだ。」

 

 

「!!」

 

 

武の御遣いは私からゆっくりと離れると、階段を下りて行き、宿から出て行った。

 

ドサッ

 

「ハアハアハア。」

 

私は殺気から解放されると緊張が解け動けるようになるが、力が入らない。

私は床に座り込み、

息が速くなる。

汗で体はベットリし、

汗に体温を奪われて寒い。

視界はチカチカしている。

耳には自分の心音が鳴り響いている。

 

助かった!

殺気で殺されるかと思った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う!

 

もしかして、この太ももが温いのは……

 

やっぱり!!まずいぞ!明命が帰ってくるまでに早く処理をしないと!

 

 

 

 

「思春様、先ほど武の御遣い様が出t……。思春様!」

 

「見るな!明命!そして忘れろ!」

 

私は恥ずかしくなり、殺気を込めて言う。

明命は一瞬戸惑うが、すぐに冷静になる。

 

「はい!忘れます。」

 

「そうだ!いますぐ忘れろ!」

 

「…。」

 

「……。」

 

「…………。」

 

「…………………。」

 

 

 

「とりあえず、拭くものをもらってきます。」

 

「………頼む。」

 

ああ、明命に見られた!

『裏切り』という言葉を武の御遣いはかなり嫌っている事を知っていたのに、私は何をしているのだ!

藪蛇だったのだ。

今日は最悪の一日だ。

 

まさかこの年でするとは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おもらし………。

 

 

 

 

視点:雛里

 

夕食の時、甘寧さんは変でした。

具体的に言うならば、甘寧さんが周泰さんに時々

 

「忘れたか?本当に忘れたか?お前のお気に入りの人形燃やすぞ!」

 

と顔を真っ赤にして周泰さんに迫ります。

 

「大丈夫です。大丈夫です。忘れましたから大丈夫です。

だから、お猫様の人形を燃やさないでください」

 

と必死に言っています。何かあったのでしょうか。

他にも、甘寧さんはジェネシスさんと目が合うと一瞬ビクッとしたかと思うと

 

「安心しろ。貴様の背中を刺すような真似はしない。」

 

と、弁護します。

忙しい人です。

 

 

食事が終わると、私は皆さんに切り出します。

 

「今から私達を尾行している人に接触します。

方法は私とジェネシスさんが前を歩きます。そして、それを追う形で私達を尾行している人が来るはずです。

甘寧さんと周泰さんはその人の後ろから声をかけて下さい。」

 

「了解した。」

 

「はい。」

 

私とジェネシスさんは立ち上がると会計を済ませて、店から出ます。

2人で人気のない南へと移動します。四半刻程歩けば、明りもほとんどなく人気もありません。

私は暗いのがちょっと苦手なのでちょっと怖くなり、ジェネシスさんの服を握り占めます。

 

「よし、ここでいいだろう。」

 

ジェネシスさんは私を抱えると踵を返します。

咄嗟に物陰に隠れる人が居ました。そうですか、あの人が私達を尾行していた人なのですね。

ジェネシスさんはまっすぐその人の所に行きます。

 

「何故俺達を尾行する?」

 

「う!」

 

尾行していた人は驚き一瞬たじろぎますが、すぐにその場から逃げだそうとします。

しかし、逃げようとした先には周泰さんが居ます。

 

「どちらに行かれるつもりですか?」

 

「くそっ!」

 

また方向転換して別の方向に逃げようとしますが、そこには甘寧さんが居ました。

 

「逃げられると思っているのか?」

 

「ヒイッ!」

 

尾行していた人は退路を断たれ、袋の鼠となりました。

 

「あんたたち何者だ?」

 

「俺達はつい最近まで普通の村人だったが、黄色い布を巻いた賊に襲われて村を無くしてからは、旅芸人と賊討伐をしている。

だから、アンタの尾行には気付いていた。」

 

「何時から?」

 

「昨日の昼ぐらいからだ。

で、お前は何故尾行していた?」

 

「力を貸してくれ!」

 

尾行していた人はいきなり土下座をします。

 

「俺は董卓の奴に重税を課せられて、税金が払い切れず、妻を連れていかれたんだ。

他にも似たような境遇の奴が居る。そいつらが集まって宮殿を襲うという計画があるんだが、人手が足りないんだ。

あんたたちを2日間監視していたが、あんたたち2人は変な人じゃないと思ったが、そっちの2人は監視しててもすぐに撒かれるから正体が分からず、いつ接触しようかと悩んでいたんだ。

頼む。力を貸してくれ!」

 

目の前の人はもう一度土下座をします。

ジェネシスさんは私に指示を求めてきます。

 

「その集会に参加させて下さい。それから力を貸すかどうか考えます。」

 

「分かりました。こっちです。」

 

私達はその人について行きます。

私達は歩きながら話をしました。黄巾党の話や甘寧さんと周泰さんの話、反董卓連合の話に董卓の話をしました。

甘寧さんと周泰さんは南の町の廃屋の家財をばらして薪屋に薪を売りに行ったりしていたことにしました。

 

「ここです。」

 

連れて来られたのは最初日に来た屋台の裏手です。

 

「合言葉は?」

 

「暴君に土の味を」

 

扉が開きます。

中に入ると地下への階段がありました。

階段を下りて行くと16,7畳ぐらいの部屋がありました。そこには20人ぐらいの人が居ました。

私達が部屋に入ると部屋の中にいた人達は

 

「みんな、昨日の腕相撲の人連れて来たぞ。」

 

騒がしくなります。色々な言葉が飛び交います。

 

「あの2人の女は誰だ?」

 

「大丈夫なのか?」

 

「あの男なら強い。戦力としては申し分ないが……。」

 

皆さん、警戒しています。

それもそうでしょう。この集まりには皆さん自身の命が掛かっています。

情報が漏れ、董卓にこのことがばれれば、明日はありません。だから、異分子である私達を警戒するのは当然です。

私達を連れてきた人が皆さんに私達について紹介します。殆どの人かは納得しますが、やはり数人の人は警戒しています。

 

その後は質問攻めでした。

 

どこの出身なのか?

何処を旅していたのか?

何処が一番住みやすかったか?

賊をどうやって倒したのか?

俺の嫁になって下さい!

 

質問が終わろうとした時に一人の人が勢いよく入ってきます。

 

「汜水関が落ちたぞ!」

 

「そうか。」

 

部屋の一番奥に座っていた人が言います。

おそらく、この人がこの集まりの長なのでしょう。

 

「皆の集!董卓の守りは虎牢関だけだ!今なら攻めることが出来る!

董卓から全てを取り返して、奴に土の味を教えてやるぞ!」

 

「「「「おおおおおおお!!!」」」」

 

「明日の間に準備しろ!宮殿襲撃は明後日だ!今日はもう解散だ!」

 

不味いです。

宮殿に居る賈駆さんが危ないです。

しかも、この中に張譲に内通している人が居たら、董卓さんも危ないです。

 

 

 

 

どうも、黒山羊です。

反董卓連合も終盤に差し掛かってきました。

当分はジェネシス編を書き続けます。

 

先日うpした雛里は如何だったでしょうか?

絵にしても、SSにしても支援数を見ていると私もまだまだだなと痛感します。

 

人気作家の皆さんみたいに面白い話を書きたいものです。

 

頑張ります。

これからも宜しくお願いします。

 

 


 
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