No.208462

『偽・悲恋姫†異聞録』34

絶影さん

Night様とねこじゃらし様の友情に感謝しつつ続きを更新

瓦礫の撤去作業なんぞに負けない!!

2011-03-27 23:10:42 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:7763   閲覧ユーザー数:6366

「・・・一人目、次っ」

 

敵将の声が聞こえる、なんだろう?何で私は地面に伏しているんだ?打ち落とした鉤爪は全てではなかった?

何故右側に?空中で軌道をどうやって変えた?解らない・・・ああ、脇腹から血が・・・ごめんなさい隊長

私は帰ることが出来ないかもしれません、でもせめて舞が終わるまでこの敵を抑えてみせる

 

瞳に移る右腕の閻王、涙を流し地面の土を握り締める。体からボタボタと流れ地面を赤く染める鮮血

だがそれでも身体を起こし、震える腕を上げ、内気孔で出血を抑え敵将に構えをとる

 

「我退ガラズ・・・唯前へ・・・敵ヲ貫ク槍トナラン」

 

既に戦えるような状態ではない、だが構えを解かず自分の覚悟を口にする。

 

「阿呆っ!凪っ死ぬつもりかっ!!」

 

「そうなのー!そんなこと隊長がゆるさないのー!!」

 

いつの間にか凪の元へと来ていた二人に後ろから抱きしめられ、顔を確認した凪は安心したのか笑顔を向けて

「すまない、やられてしまった」そういって気を失ってしまう

 

「凪ちゃんっ!凪ちゃん!」

 

「大丈夫や、気を失っただけ。沙和、衛生兵を呼んでくれるか?このままやったら危ない」

 

「うん、真桜ちゃんは?」

 

「うちか?うちはな・・・」

 

手に握り締める螺旋槍が凄まじい勢いで回転を始める。まるで真桜の怒りを表すかのように、下に軽く向けた

螺旋の風圧で地面がチリチリと音を立て少しずつ地面を削る

 

「うちはアイツをぶち殺すっ!!」

 


 
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