No.203855

真・恋姫無双アナザーストーリー 蜀√ 桜咲く時季に 第00話

葉月さん

新章の蜀√のプロローグになります。

今回はまだ一刀は出てきませんがよろしければ読んでください。

2011-02-26 15:43:36 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:19999   閲覧ユーザー数:14009

真・恋姫無双アナザーストーリー

蜀√ 桜咲く時季に 第00話

 

 

 

 

【プロローグ】

 

「あら?これはこれは、このような場所によくおいでくださいました。わたくしは管輅、字を公明と申します。以後お見知りおきを」

 

「私はちょうせ(ドカッ)っ!」

 

「わしはひみ(ドカッ)っ!」

 

「ふふふ、少々お黙りになっていてくださいますか?この筋肉ダルマども♪」

 

「ぬぅ……相変わらずねん管輅ちゃんは」

 

「育て方を間違ったか……」

 

「あらあら、ここまで立派に育ててくださった事には感謝していますが、それ以上近づかないでくださいね。それとあなた方に用はありませんのでお引取りください」

 

「そんな冷たいこと言わないで管輅ちゃん」

 

「お・ひ・き・と・り、ください。三度目は言いませんよ?」

 

「致し方ない。貂蝉よ、ここは一旦引こうではないか。また何処かで出番があるやもしれぬ」

 

「仕方ないわね。それじゃ管輅ちゃん、また会いましょうね」

 

「やれやれ……あら、これは見苦しいところをお見せしましたね。お許しください」

 

「さて、前の外史は無事終端を迎えました。どうやら無事、魏・呉・蜀による三国の統治が行われているようです。残念ながらわたくしはあそこには加われませんが……これも、管理者の宿命というものです」

 

「話がそれてしまいましたね。さて、次の外史はこちらになります。さあ、この水晶をお覗きください」

 

『愛紗ちゃんっ!早く早く!』

 

『愛紗遅いのだ!』

 

『桃香さま!そんなに急いではまた転びますよ!』

 

『大丈夫だよ、もう愛紗ちゃんはしんぱっ!?あわわっ!』

 

『桃香さまっ!』

 

「そうです。今回の舞台は『蜀』になります」

 

「心優しき少女、劉備。その劉備の志に感銘を受けた義姉妹の関羽、そして張飛。この三人は乱世をどう走り抜けていくのでしょうね」

 

「そして天の御遣いとして降り立つ北郷一刀さんは彼女達とどのような物語を見せてくれるのでしょうか」

 

「あら?そろそろ時間のようですね。さあ、みなさん、準備はよろしいですか?……はい?わたくしは出るのかですか?ふふふ、それは秘密です♪」

 

「……しつこい方は嫌われますよ?それともなじって頂きたいのですか?変わったお人ですねこの蛆虫♪……っと、また話がそれてしまいましたね」

 

「では、行きますよ」

 

「…………それでは、また何処かでお会いしましょう。正史の皆さん……」

 

「ねえ、愛紗ちゃん」

 

「なんでしょうか桃香さま?」

 

淡いピンク色の髪の少女は黒髪の綺麗な少女へと顔を向けた。

 

彼女はこの腐敗した大陸の状況を憂い立ち上がることを決意した。その名も劉備、字を玄徳という。

 

「御遣い様に会えるといいよね~」

 

「はぁ、ですが、所詮あれは占いではありませんか。ましてや名のある占い師であればそれなりに信憑性はあるかもしれませんが管輅という占い師は聞いたことがございません」

 

鋭い切れ長の目に艶やかな黒髪の少女が言葉を返す。彼女の名は関羽、字を雲長という。

 

「にゃ~、愛紗は難しく考えすぎなのだ。もっと気楽に考えるのだ!」

 

身長以上の得物を持った赤髪の少女は笑いながら黒髪の少女に話しかけていた。彼女は張飛、字を翼徳。元気一杯な子供だ。

 

「む~!なんだか誰かに馬鹿にされたような気がするのだ!」

 

……ナレーションにツッコまないでください。

 

「鈴々!私達は桃香さまをお守りしなければいけないのだ!態々危険を冒してまですることではない!」

 

「もう、愛紗ちゃんは固いな~。そんなことじゃ好きな人が出来ても嫌われちゃうよ?」

 

「桃香さまをお守りできれば、男など必要ありません」

 

「もう~、愛紗ちゃんったら。私は御遣い様が素敵な男の人だといいな~」

 

「はぁ、何をお考えなのですか桃香さま。そんなことより次の街へ行きますよ。早くしなければ野宿するハメになってしまいます」

 

「え~!それは嫌だよ~」

 

「では、きびきび歩いてください」

 

「でも、もう疲れて歩けないよ~。愛紗ちゃんおぶって~」

 

大地にぺたりと座り駄々をこね始める劉備。

 

「と、桃香さまっ!このような場所で座っても何もいいことはありませんよ」

 

「うぅ~、愛紗ちゃんのいけず~」

 

「はぁ~、……鈴々、この近くに休めるような場所はあるか?」

 

「ちょっと待つのだ!ん~……あっ!小さいけど邑があるみたいなのだ!」

 

「本当か!よし、なら桃香さ……ま?」

 

「ほ~らっ!愛紗ちゃん!鈴々ちゃん!早くしないと置いていっちゃうよ!」

 

「はぁ、やれやれ。鈴々、私たちも行くぞ」

 

「がってんしょうちなのだ!」

 

呆れながらも主である劉備に付いていく関羽、その関羽の言葉に元気に答える張飛だった。

 

……

 

…………

 

………………

 

「にゃ~、結構ぼろっちいのだ」

 

「こら鈴々!失礼なことを言うんじゃない!」

 

「でも、みんな生き生きしてるね」

 

「そうですね。ここは比較的、盗賊の被害が少ないせいかもしれません」

 

「他の街や邑もここと同じだったら良いのにね」

 

「そうですね……その為にも我々はより多くの賊を倒さなければいけません」

 

「うん……でも、それだけでいいのかな?皆が笑って過ごせる世界にするには……」

 

「桃香さま?」

 

「ううん。なんでもないよ!」

 

その時だった。突然辺りが光に包まれていった。

 

「きゃっ!」

 

「何だこの光はっ!?」

 

「愛紗っ!あれなのだ!」

 

「あれはっ!……昼間だと言うのに流星だとっ!まさか、本当に管輅の占いが当たったというのか!」

 

「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん行こうっ!」

 

「お、お待ちください桃香さま!危険です!くっ!鈴々、我々も行くぞ!桃香さまをお一人で行かせる訳には行かない!」

 

「おうなのだっ!」

 

劉備の後を急ぎ追う関羽と張飛。

 

……

 

…………

 

………………

 

「確かこの辺りだったよね、愛紗ちゃん」

 

「はい、流れ星が落ちたのはこの辺りで間違いないはずです。ですが、本当に天の御遣いなる者なのでしょうか」

 

「絶対そうだよ!だって管路さんが占いで現れるって言ってたんだよ」

 

「ですが、眉唾物もいいところです。桃香さま、もう一度お考えを改めください」

 

「愛紗ー!あそこに人が倒れてるのだ!」

 

一人、遠くを見ていた張飛が関羽に伝えた。

 

「む、どこだ?私には見えないが……」

 

「私も見えないよ?鈴々ちゃんどこら辺なのかな?」

 

「もっと先なのだ!あ、なんか倒れてる人に近づいて行く三人組が居るのだ」

 

「なに!もしかしたら賊かもしれん!鈴々、急ぐぞ!」

 

「了解!なのだ!」

 

「あー、待ってよー!愛紗ちゃん!鈴々ちゃん!」

 

 

《To be continued...》

葉月「どうもこんにちは!ついに新章突入です!そして、このお話でのお相手役は!」

 

愛紗「えー、あー、ご、ごほん。我が名は関羽。真名は愛紗だ。以後よろしく頼む」

 

葉月「愛紗。ちょっと堅苦しいですよ?もう少しリラックスしてください」

 

愛紗「そ、そうは言うが私はこういったことが苦手なのだ」

 

葉月「それじゃ、これを読んでください」

 

愛紗「む、これをか?わかった。何々?はぁ~い!みんなのアイドル愛紗ちゃんだよ!これからよろしくね~♪……おい、葉月」

 

葉月「なんですか?」

 

愛紗「これはなんだ?」

 

葉月「なんだって自己紹介文ですけど?」

 

愛紗「なにが自己紹介文だ!こんな恥ずかしい事を読ませて!」

 

葉月「あっ!勿体無い!折角、愛紗の為に頑張って書いた……おっと、愛紗さん?なぜ青龍偃月刀を私に向けているのですか?」

 

愛紗「……わかっているのだろ?」

 

葉月「わ、わかりました。そ、それならこれでどうですか?」

 

愛紗「まったく……私の名前は愛紗よ。な、何よ。別にあなたの為に名前を教えたわけじゃないんだからね!……」

 

葉月「これで文句は……っ!どわっ!」

 

愛紗「もう許さんぞ葉月!お前の首、叩き落してくれる!」

 

葉月「そんな簡単にやられてなるものか!」

 

愛紗「ふんっ!私の青龍刀から逃げられると思うなよ!」

 

葉月「あっ!あんな所で桃香があられもない姿に!」

 

愛紗「なっ?!と、桃香さま!お早くお隠しくださ、い?」

 

葉月「や~い!引っかかった、引っかかった!」

 

愛紗「お、おのれ~~~~っ!待て~~~~~~っ!」

 

葉月「待てと言われて待ちますか!では皆さん、次回から本編に入ります。お楽しみください!っと、それでは、〆は愛紗にしてもらいましょう!そしてこれが台詞です!」

 

愛紗「うぇぇええっ?!わ、私か!?ご、ごほん、それじゃ皆、次回も見てくれないとお仕置きしちゃうぞ♪……ふ、ふざけるな~~~!待て、葉月っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴々「お姉ちゃん。あられもない姿って何なのだ?」

 

桃香「ふえっ!?え、えっとね?えっと……り、鈴々ちゃんにはまだ早いかな?」

 

鈴々「鈴々、子供じゃないのだ!」


 
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