No.203801

真・恋姫無双 萌将伝 外伝 ~恋・音々音編~

狭乃 狼さん

お酒ネタ四段でーすw

何気にシリーズ化しつつあるこのネタ。

どこまで引っ張ろうかいなーっとwww

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2011-02-26 11:32:39 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:19028   閲覧ユーザー数:15047

 

 「ご主人さま、大好き♪」

 

 ぎゅ~、と。

 

 今俺に抱きついてる、その触覚みたいな髪の毛が特徴的な、その女の子。

 

 戦場にあっては鬼神と恐れられる、あの呂奉先こと、恋。

 

 「ごろごろごろ・・・・・・。ご主人様、今日も恋をいっぱい可愛がって欲しいな♪・・・駄目?」

 

 うる、と。

 

 瞳いっぱいに涙をためて見せ、俺を下から覗き込む。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・萌えwww

 

 でも変だな?

 

 恋って、こんなによくしゃべる子だっけ?それに・・・くんくん。

 

 「やん。ご主人様、恋の匂いなんか嗅いで、セキトみたい」

 

 ・・・酒臭い。

 

 いや。

 

 まさか。

 

 まさかとは、おもいますが。

 

 「あ、あのさ、恋?ちょっと聞きたいんだけど、もしかして」

 

 「~~~~~~~~~~~~~~ちんきゅ~~~~~~~~~~~~~~~~」

 

 あ。この声とせりふは。

 

 「~~~~~~~~~~~~~きいぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっく!!!!!!!」

 

 

 どがっ!!・・・ごろごろ、ぽん、ぽん・・・どっかん!!

 

 そんな漫画みたいな擬音とともに、吹っ飛んでいきました。

 

 ・・・いや、俺がじゃなくて。

 

 恋が。

 

 

 

 「うっそおおおおおおおおおおおおおおっっっっ!?」

 

 何で?!

 

 何でねねが、恋に、ちんきゅうきっくをかますのですか?!

 

 「・・・このおおぐらいのへっぽこ女!ねねの”大事な主人”に近づくではないのですぞ!・・・・・・ひっく」

 

 あー・・・・・・・・そゆこと。

 

 「主どの~♪あんな筋肉馬鹿女は放っておいて、ねねをちゃんと愛して欲しいのですぞ~。・・・すりすり」

 

 うわー。ふだんなら絶対ありえないなー。ねねが俺に甘えてすり寄ってる。

 

 うん。間違いないですね。

 

 「・・・ねね?もしかして、さ。酒・・・飲んでる?」

 

 「ひっく。・・・のんでましぇん」

 

 いや、絶対飲んでるし!

 

 「・・・ちょっとそこの馬鹿ちんきゅう!人の頭に突然飛び蹴りとはどういう了見?!この三文軍師!!」

 

 「三文軍師でしゅと!?人の主に抱きついてるお前が悪いのでしゅ!この戦馬鹿脳筋!」

 

 いや、陳宮さん?それは春蘭じゃないの?(何気に酷い)

 

 「なあ恋?もしかしてさ、性格反転酒、って言うお酒・・・知らない?」

 

 「知らないです~。街中でお饅頭と一緒にもらったお酒なら、そこにいるちびの自称軍師と一緒に飲んでましたけど」

 

 「・・・・・・・そのお酒って、今どこに?」

 

 「ん」

 

 ずい、と。恋がねねの手を指しました。

 

 で、ありました。やっぱり、例の酒が。

 

 あの、悪夢の性格反転酒が。

 

 

 

 「そんなことよりあるじしゃま~。ねねに熱い熱いべ~ぜを~。ん~」

 

 ベーゼってwどこでそんな言葉を覚えた!?

 

 「こら!ご主人様とちゅっちゅするのは恋なの!!だからじゃりがきは引っ込んでるの!!」

 

 「だれがじゃりがきですと!?食うことと戟を振り回すしか能のない馬鹿こそ引っ込んでるのです!」

 

 「いだだだだだだだ!!二人とも!それ以上俺の手を引っ張り合うな!!千切れる!千切れてしまう!」

 

 ぐいぐいと。

 

 恋はともかく、ねねまでがとんでもない力で俺の腕を左右に引っ張り合う。俺は綱引きの綱じゃないっての!だれか!へるぷみー!大岡裁きでも何でもいいからおたすけえええ!!

 

 

 「ちょっと二人とも!それぐらいにしておきなさい!」

 

 おお!天の助け!

 

 声のしたほうに振り向く俺たち。そこにいたのは、真っ赤な髪の女の子。鈴々だった。

 

 ・・・・でもちょっと待て。

 

 いま、鈴々は、なんとのたまった?

 

 それぐらいにして”おきなさい”?

 

 言葉遣いが、なんか、すっごい違和感なんですが。・・・まさか。

 

 「・・・・・・一緒にお饅頭とお酒を嗜んでいたら、突然居なくなるんですもの。どこに行ったかと思えば、”私のお兄様”に手を出しているなんて!早く離れなさい!このでこぼこコンビ!」

 

 だから、コンビって言葉をどこで覚えた!?てか、言葉がすっごい丁寧!?これ本当に鈴々!?

 

 「おにいさま。鈴々が今、悪女二人の手から救って差し上げますからね」

 

 「だーれが、悪女なのですか!このどちび!」

 

 「恋は悪女じゃないです!おまえこそご主人さまに近づくなです!」

 

 ぎゃあぎゃあと。

 

 俺を中心にして口げんかを盛大に始める三人。

 

 

 

 ようするに。

 

 町で出会った行商人から、饅頭十個のおまけに釣られて、恋が例の酒を買ってきた。

 

 で、

 

 それをためしに一口飲んだら美味しかったので、ねねにもそれを薦めた。そこに鈴々もきて、一緒に飲み始めた。

 

 そして、現在に至る。と。

 

 うん。状況はよくわかった。

 

 ・・・・・・・・・・・・って。

 

 それがわかったからって、何になるっていうんだおれ!?

 

 「・・・・・・・どうあっても退かないってのなら、力ずくで排除する」

 

 「上等なのです!ねねの愛のきっくをもう一度お見舞いしてやるのです!」

 

 「あらあら。暴力は嫌いなんですけど、お兄様にたかる害虫を排除するためには、致し方ないですわね(注:鈴々です)」

 

 まずい。

 

 非常にまずい。

 

 思いっきり戦闘態勢を取る三人。一触即発、鎧袖一触(違)、焼肉定食(だから違)!!

 

 だあああああ!!落ち着け俺!ど、どうしたらいい!?

 

 『おうりゃあああああああああ!!』

 

 でええええい!もう考えてる余裕はないいいいい!!

 

 「やめえええええええええ!!」

 

 考えなし。三人の間に飛び込みました。

 

 『あ』

 

 どがばきぐしゃ。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ。刻が、見える・・・・・・・・・・。

 

 

 

 で。

 

 その翌日。

 

 「恋どの~!今日も元気に警邏に行きますぞ~!」

 

 「・・・ん」

 

 「にゃはははー。今日は鈴々も一緒に行くのだー!でもって途中で、肉まんと団子とラーメンをみんなで食べるのだー!」

 

 

 そんな元気な声が外から聞こえてきます。

 

 俺ですか?

 

 もちろん、ただいまベッドの上でございます。

 

 全身包帯のミイラ男になってますが、何か?

 

 それにしても・・・・・・・・・。

 

 

 「あふぉふぁへ、いっふぁいふぁれふぁ、ふぁんんふぉふぁふぇひ、ふっふぇふんふぁふぉ?」

 

 約:(あの酒、いったい誰がなんのために売ってるんだろ?)

 

 

 そして、今日もまた、どことも知れぬところで。

 

 

 

 

 「そこの方」

 

 「ん?わたしか?」

 

 「こちらの珍しい酒は要りませんかな?飲めば誰でも、目立って目立って仕方がない存在になれますよ?」

 

 「買った!!」

 

 「・・・まいどあり~・・・クスクス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 悪夢は続くよどこまでも?

 

 

 

 

 

 

 

                                ~続く・・・かな?~


 
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