No.202638

恋姫無双~天の断罪者~10

ノエルさん

もし恋姫無双にこんな設定があったらと書いてみました。

世界の守護者の一人である一刀が外史と呼ばれる三国志の世界で魏・蜀・呉の人々と触れ合い?ながらその世界が破戒するのか、それとも存続するのかを見定めていく物語です。基本中立的な立場からどの勢力にも属しませんが、一時的に属することはあります。

基本的に一刀に関わった女性は惚れますが、本人はいつものことなので相手からきちんとした気持ちを打ち明けられない限り気がつきません。

2011-02-20 14:09:48 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:2944   閲覧ユーザー数:2528

 

今回、馬騰の提案により、一刀と馬休、馬鉄と世話係をかけた戦いになるます。戦闘シーンはかなり苦手なので、かなりぐだぐだな状況になっています。

 

注意していても誤字脱字も多々あるかと思いますが、気晴らしに読んでくだされば幸いです。

 

 

 

 

 

葵翠の提案により一刀の世話係をかけた、戦いが今まさに此処訓練場で繰り広げられようとしていた。

 

「ねぇ、零これであの変態から解放されると思うと腕がなるわね」

 

「はい、あんな人の世話を焼くのも今日限りです」

 

馬休と馬鉄は訓練場について早々勝った気でいたが、その光景を見ていた葵翠は嬉しそうに笑い『これを機に、あの2人も一刀のことを認めるだろう』と別の意味で勝負が見えていた。馬超もまた、一刀が勝つことに疑いを持っていたなかった。

 

「なぁ、母様こんな勝負の見えた戦いをする意味があるのか」

 

「ん、あるぞ。最近、あの2人は少し調子に乗りすぎているからな。此処で自分たちよりも強いものがまだまだいることを思い知らせようかと思ってな。それにこれを機にあの2人のどちらかが一刀と結ばれれば、私もちょっかい出しやすいと考えてな」

 

「母様、そんなこと考えてたのかよ。まぁ、確かに妹たちは調練もサボりがちだし、自分達の力を過信している傾向にあるけど、もう少し他のやり方はなかったのかよ」

 

「いいではないか。あの2人にとっては、いい薬にもなるだろうて」

 

そんなこと話し合っていると、蒲公英につれられて一刀が剣を布に包んだ状態で訓練場にやってきた。

 

「すまん。遅れたか?」

 

「いや。まだ少し時間があるが…それにしても、華陀から重いものを余り持つなと言われていたのに、よく得物をここまで持ってこれたな?」

 

「ああ、この布のお陰でね。内側にかかる重さが限りなく無くなるようになっているんだ。ただ、裏は限りなく重くなるんだが…詳しくは教えることは出来ない」

 

「そうかい。まぁなんにせよやっと一刀の戦いが見られると思うとワクワクするねぇ」

 

「あたいも久しぶりだけど…氣がほとんどない状態でどんな戦いを見せるのか楽しみだな」

 

「蒲公英は何回か手合わせしてもらったけど、武器を使って戦うのを見るのは始めてかも」

 

「そんなことはどうでもいいですから。早く始めましょうよ」

 

「そうですよ。早く始めてとっとと終らせたいんですが…」

 

「ハァ……せっかちな娘たちだねぇ、それじゃ始める前にどっちが始めに戦うんだい?「別に2対1でも構わないが」と一刀はいっているが…」

 

「私たちを侮辱するのもいい加減にしてください。こんな人なんか私1人で十分です。零はそこで大人しくしててください…」

 

「シャクですが確かに蕾姉様の言う通り直ぐにかたが付きますよ」

 

見た目だけで実力を判断している娘たちを見ながら、葵翠はため息をつき、馬超と蒲公英は何故か合掌をした。一刀は2人の言い分を聞きながら布を解き剣を鞘ごと地面に突き刺し、軽く運動をしていた。

 

「…2人がそういうなら仕方がないか。蕾、零は一刀に一太刀でも当てたら勝ちとし、一刀は娘たちに降参と言わせるか、気絶させれば勝ちとする…両者いいね」

 

「「簡単ですね」」「分かった」

 

「始めは蕾からだったね「ハイ!!」それじゃ蕾対一刀………勝負始め!!」

 

 

「ハァァァァァァァァァァ!!」

 

「ハァ、狙いが丸分かりの攻撃ほど避けやすいものはないな…(スゥ)」

 

ズシャァァァァァァァ!!

 

葵翠の号令と共に馬休が一刀に向かっていくが、一刀はそれを避けると馬休の足を引っ掛けた。勢いがありすぎたのか馬休はそのまま派手に転倒した。馬休はすぐさま起き上がると再び一刀に向かっていくが同じように避けられては足を引っ掛けられ、転ぶということを何回か繰り返した後

 

「……貴様、武器も抜かず、避けるだけとは真面目に戦う気はあるのか!!」

 

「真面目といってもなぁ…武器を抜かしたかったら、抜かせるだけの攻撃をしてみればすむことだろう。今の状態だと剣を使わないで、鋼糸か体術だけで勝負がつきそうだが?」

 

「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ヒュン!!ヒュン!!ヒュン!!ヒュン!!ヒュン!!

 

一刀の言葉に馬休は連続して攻撃を仕掛けるが、一刀はそれを避けながら馬休に近づき、掌を馬休の胸に当て踏み込んだ次の瞬間馬休の身体が吹っ飛んだ。それを見ていた馬鉄が声を荒げる

 

「ちょっと一体なんなんですか今のは…どうやったらあれだけで人が吹っ飛ぶんですか!?」

 

「獅幻流体術・皐月……いくらあまり氣を使わないといっても、今の状態だとこんなものか」

 

「なぁ、ちなみに本来の威力はどの位あるんだ?」

 

「そうだなぁ、2,3日は気を失っているだろうな…殺す気なら、左右の敵を巻き込むが「…おい」安心しろ。殺す気はないし、見ろもう立ち上がろうとしているだろう」

 

馬超が一刀の差す方向に目を向けると槍を杖代わりに立ち上がろうとしている馬休の姿が目に映りホッとした。とうの馬休は、今の一撃で一刀の力が分かったのか馬鉄と共に戦うことを提案し、馬鉄はそれを受け入れた。

 

「いくぞ零」「ハイ、蕾姉様」

 

「やっと本気になったか。ではこちらも本気で戦おうか」

 

「では、改めて一刀対蕾、零……始め!!」

 

「さて、何処まで回復したのか(スラリ)確かめさせてもらおう」

 

「ハァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」「フン!!」ヒュン!!

 

「ヤァァァァァァァ!!」「ハッ!!」ガキィィィィン!!

 

ズシャァァァァァァァ!!

 

「いくらなんでもあんな細い糸で防がれると沈むんですが…」

 

「1回攻撃を受けただけで、腕が痺れるなんてどんなホントなんなんですか…」

 

「次はこちらから行きますよ!!…四神流剣術・穿孔」

 

ゴォォォォォォォォッ!!「チィッ!!」ガキィィン!!「エッ!!」ドゴォォォォォォォォン!!

 

「レ―――――――イ!!」

 

馬休と馬鉄はそれぞれ攻撃を仕掛けるが、一刀に防がれるだけでなく、逆に攻撃を受けて大きく後退する。一刀は、馬鉄に向かい技を放ち馬鉄はそれを受けたが、受けた得物のほうが砕け、白刃が馬鉄に容赦なく突き出された。周りからは土煙が上がっているため、どうなったのか確認できず、馬休は一刀を攻撃しようにも姿を確認できない状態では叫ぶことしか出来なかった。暫くして土煙が晴れると、馬鉄は一刀に右手と左足を絡め取られて尻餅をつかされただけでなく、左手で胸元をつかまれていた(胸元は破れていたが)。突き出された剣は馬鉄の首をかすめ地面に突き刺さっていた。

 

「零から離れろ!!」 ヒュン!!

 

「…ハッ!!」 ガキィィィン!!

 

「どうする。まだ続けるか」

 

「……ううん。私は負けを認める……強いんですね///」

 

「さぁね。さて、馬休さんはまだまだやる気みたいだし、馬鉄さんは巻き込まれないように離れていたほうがいい」

 

「ハイ!!」

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、貴様のようなふざけた奴に負けるか…ハァ、ハァ」

 

馬鉄の状態を見た馬休は一刀に斬りかかるが、一刀の一閃により再び後方に吹き飛ばされる。その間に馬鉄は一刀に降伏しその場を離れ、もう1人は『変態に負けるか』と再び槍を構え、一刀に戦いを挑む。それを見ていた葵翠たちは、改めて一刀の強さに驚かされていた。

 

「翠、蒲公英、お前たちがもしさっきの一刀のように相手を突いていたらどうなっていた?」

 

「それはもちろん、武器を破壊するはおいておいて、体を貫いてると思う。蒲公英は…」

 

「蒲公英だってあんな風に剣の軌道を逸らすだけじゃなくって、押し倒すことなんて出来ないよ…」

 

「だろうね。どうにかしてうちの娘達か私と結婚してくれないかね「何の話をしてるんですか」…なに、お前が倒れたときの話をな」

 

「そうですか。それにしても、一刀さん強いんですね「なんだい。今頃気がついたのかい」…はい。一刀さんの世話係なら勝負に関係なく引き受けても…」

 

「それは良かった。まぁ大変だろうけど、がんばりな」

 

いまだ戦いを続けている馬休は、これが最後といわんばかりの力で、一刀に向かって攻撃を仕掛けるが、一刀の攻撃により防がれ、逆にきつい一撃を受け、気を失い馬超によって部屋に運ばれようとしていた。

 

「…終わったのかい」

 

「ああ、こっちもそろそろ限界に来ていたからな、負けを認めさせるよりも気絶させたほうが早いと判断して、気絶させた。こっちとしては、いい運動になるが、こんな体じゃなきゃ2人にもう少し付き合っているところだ」

 

「それじゃ、2人には改めて一刀の世話係を務めてもらう「そのことだが」…何か不満でも」

 

「不満とかそういうんじゃなくて、俺だって2人とも可愛いから世話をして欲しいくらいだが、いくらなんでも嫌がる人に世話を頼みたくないんだ。それに、葵翠が手配している侍女の人でも十分手は足りてると思うが」

 

「(ニヤリ)なら、嫌がってなければいいんだろう「…?ああ」なら、改めて明日にでも今後のことはみなに伝えるから、今日はもう自由にしていいよ」

 

「??…よく判らんが、部屋に得物をおいたら、蒲公英ちゃんの訓練に付き合うとするか」

 

「蒲公英としては嬉しいけど、お兄さんいいの?」

 

「ん、見ながら教える事ぐらいは出来るからね」

 

「えへへ、ありがとうお兄さん。それじゃ、庭で待ってるから早く来てね」

 

「…あの…」

 

「蒲公英はすっかり一刀になついてるね「あれは懐いているといえるのか」…儂も政務がなければ付き合いたいのだが…」

 

「此処にいる間なら、空いた時間ぐらいなら付き合いますよ」

 

「…一刀さん…」

 

「なら、とっとと政務を終らせるか」

 

「ちょっと…」

 

「お手柔らかにお願いします」

 

「一刀さん「…何か、馬鉄さん」そのですね、私も訓練に付き合ってもいいでしょうか?」

 

「?…別にいいけど「良かった///」それじゃ、先に蒲公英と一緒に待っていてくれ」

 

「…ハイ!!」

 

「…くっくっくっ」

 

一刀は急に態度が変わった馬鉄に戸惑いながらも、いつものことかと思い気にも留めず、気軽に返事をした。その横で、葵翠が笑いをこらえているのは、よく判らなかったが。とりあえず、部屋に得物を戻して蒲公英達の訓練に付き合おうと部屋に戻ることにした。一方気を失って馬超によって部屋に運ばれた馬休は、暫くして目を覚ました。

 

「…おっ、蕾。目が覚めたか」

 

「…翠姉様…此処は「お前の部屋だ」…そうですか、私は負けたのですか…」

 

「…ああ、けどいい勝負だったと思うぞ」

 

「何処がです。あの男は、私たちに怪我をさせないために、ある程度加減していたというのに…こんなの侮辱以外ありえません」

 

「なんにしても負けたことには変わりはないんだ。そのことを認めないと強くはなれないぞ」

 

「そんなことは分かっています」

 

「そこまでして、あいつの世話を焼くのがやなのか?」

 

「嫌ではないのですが、どうにも私の事を武人としてみていないことが嫌なのです」

 

「…まぁ、今日のことは後で母様から通達があるだろうし、今はゆっくりと休んだほうがいいぞ」

 

「……翠姉様が言うならそうします…」

 

「………武人としてみてないねぇ。あいつの考えなんて、誰もわからないだろう…」

 

そういいながら馬超は部屋を後にし、母様に今回のことに関して抗議をしに政務室に向かう途中、蒲公英と馬鉄が庭で訓練しているのを見つけ、滅多にない組み合わせに驚いたが、近くに一刀の姿が目に入って『あいつが来てからみんなの雰囲気が変わったなぁ』と思いながらも、あの輪に入れない自分に嫌になりながらも、政務室に向かっていった。

「そのことなら、一刀からの提案で本人の意志に任せることにしたよ。明日にでもみなに伝えようと思ったのだが」

 

「はぁ…何だよそれ」

 

「いやだから、本人が一刀の世話係をやるかやらないかは本人の自由にしたんだ」

 

「……じゃ、さっきまでの戦いは…「うむ、無駄じゃな」…(バンッ!!)じゃない。何でこう言葉に責任を持たないんだよ」

 

「なに、一刀から本人の意思にしてくれと頼まれてな「あいつが…」…実際は儂が一刀の戦う姿を見たかっただけなんじゃが」

 

「それだけの為に、妹たちとあいつを戦わせたのか「ありていに言えばそうじゃ」…あきれてもう何もいう気になれないよ」

 

「なんにしても、明日の朝みなに伝えるからそのつもりでいてくれ」「…ハァ」

 

馬超は呆れながらも部屋を後にした。

一方、蒲公英と馬鉄は互いに睨み合いながら一刀が来るのを待っていたが、すぐさま打ち合いになり、一刀がその場に来ても暫く続いた。そして、一刀がいるのに気がつき、いったん戦いをやめる2人だが

 

「何で、零が此処にいるの?」

 

「私も、今日から一緒に訓練しようと思いまして…一刀さんの許可はいただいてます」

 

「さっきまで、あいつ呼ばわりだったのに急に『一刀さん』なんて、どういう心境の変化なの」

 

「な、何もありません。ただ、彼の強さに心打たれたといいますか…」

 

「ふ~ん「何か」なんでもないよ」バチッ!!バチッ!!

 

「……なんか、異様な雰囲気だが、蒲公英ちゃんと馬鉄さん、まずは2人で戦ってみて、いいところと悪いところを相手に伝えてくれ、俺がそれに対して追加していくから…」

 

「んふふふふ」「…くっ……一刀さんこれからは私の事を零と呼んでください」

 

「…それは君の真名だろう。いいのか」

 

「はい、一刀さんになら呼んでもらいたいんです」「むー!!」

 

「君がそういうなら…じゃ、改めて蒲公英ちゃんと零ちゃん始めてくれ」

 

「負けないんだから!!」「私だって…」

 

何故かいがみ合う2人を見ながら疑問に思いつつ、いい起爆剤になるだろうと考え、そのままにし訓練を始めるように促した。暫くは、打ち合いと反省会を繰り返しながら本日の訓練を終えた。

翌朝、一刀の世話係のことを葵翠より全員に伝えられ、それぞれが別の意味で喜んでいた。しかも、零が真名を許していること全員が知り、一部は危機感を残りは零の説得に入っていた。次の日から、一刀の世話係に立候補した零と、それまで世話をしていた侍女が、葵翠の元を離れるまで口論する姿が名物になることとなる。

 


 
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