No.200123

真・恋姫†無双~赤龍伝~第28話「孫呉の大号令」

さん

この作品は、基本的に呉√にそっては行きますが、主人公も含めてオリジナルキャラクターが出てきます。
未熟なため文章におかしな部分が多々あるとは思いますが、長い目で見てくださると助かります。

2011-02-06 22:43:09 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4922   閲覧ユーザー数:4262

真・恋姫†無双~赤龍伝~第28話「孫呉の大号令」

 

 

 

孫尚香「おっかぁさまーーーーーーーーーーーっ!!」

 

火蓮「シャオー! 会いたかったぞ♪ 元気だったか?」

 

孫尚香「もっちろん♪ 毎日、水浴びしたり街で遊んだり。楽しかったよー?」

 

雪蓮「ふふっ、遊んでばかりねぇ。……勉強はちゃんとしてた?」

 

孫尚香「お姉様♪ もっちろんよ!」

 

蓮華「嘘をつけ。子布に言いつけられた宿題を一度たりともやってなかったでは無いか」

 

孫尚香「本当の智っていうのは、机上の本読みで会得できるものじゃないもんね」

 

ぺロッと舌を出しながら、尚香と呼ばれた少女は蓮華に抗議する。

 

孫尚香「それに身体を動かす方が、今の私たちにとって大事なことでしょ? いつ袁術の刺客に襲われるか分からないんだし」

 

蓮華「王として民を善く治めるために、学問も必要なのだがな」

 

孫尚香「そういうの、シャオ興味ないもーん♪」

 

屈託のない笑顔で言った後、尚香は僕の方を指差した。

 

孫尚香「あなたが江東の赤龍?」

 

赤斗「うん。そうだよ♪」

 

孫尚香「ふーん。私の名前は尚香。真名は小蓮っていうの。シャオって呼んでね♪」

 

赤斗「よろしく。僕は風見赤斗。赤斗で良いよ♪」

 

小蓮「ん♪ よろしくしてあげるー♪」

 

火蓮「どうだ赤斗! シャオは可愛いだろ?」

 

赤斗「えっ?」

 

火蓮「ん、何だ? シャオが可愛くないとでもいうのか?」

 

火蓮さんが凄んで迫ってくる。

 

赤斗「い、いや、そんなことないですよ」

 

火蓮「そうか、そうか。お前も可愛いと思うか♪」

 

まるで、酔っ払いのようにからんでくる。

 

蓮華「母様! 赤斗が困っているじゃないですか!」

 

蓮華が助け舟を出してくれた。

 

火蓮「少しぐらい良いじゃないか……」

 

蓮華に注意され、火蓮さんはからむのを止めてくれた。

 

蓮華「……赤斗。元気だったか?」

 

赤斗「ひさしぶりだね、蓮華。僕なら元気さ♪ 蓮華こそ元気だった?」

 

蓮華「ああ、私も変わりないわ」

 

赤斗「それは良かった♪ みんなも元気そうだね」

 

藍里「はい。赤斗様もお元気そうで何よりです♪ それよりも、リンシャン! 何を勝手なことをしているんですっ!!」

 

嶺上「うっ、すまん。反省してる。だから、そんな怖い顔しないでくれ……」

 

祭「はっははは……。許してやれ藍里。すでに堅殿から、灸を据えられたようじゃからな」

 

赤斗「祭さん、お久しぶりです」

 

祭「ああ、久しぶりじゃな。……どうやら、だいぶ強くなったようじゃな」

 

赤斗「そうですか?」

 

祭「何じゃ、自覚はなしか」

 

赤斗「まあ、自分が強くなっているかなんて、そう簡単には分からないですよ」

 

祭「そうか。なら、お主の成長ぶりは、これから見せてもらうぞ」

 

赤斗「期待に応えられるように頑張りますよ」

 

祭「うむ」

 

亞莎「あ、あの……赤斗様」

 

赤斗「亞莎もおひさしぶりだね♪」

 

亞莎「は、はひっ。お、おひさしぶりです」

 

蓮華「赤斗。今回の一揆騒ぎは亞莎が計画を立て、実行してくたんだぞ」

 

赤斗「へぇー、すごいじゃないか。亞莎」

 

亞莎「いえ、そんな私なんて……」

 

赤斗「前も言ったよね。亞莎なら大丈夫だから、もっと自信を持ちな♪」

 

亞莎「はいっ!」

 

火蓮「そういえば、リンシャン。蓮華から赤斗のことは聞いたか?」

 

嶺上「ああ、聞きましたよ。ただ、どんな奴か分からなかったので、試させてもらいましたけどね」

 

火蓮「で、どうだった?」

 

嶺上「うーーーん。……まあ、一応合格かな。強さは問題ないですね。だけど人間性については、これから見極めさせてもらいますよ」

 

火蓮「そうか。そういう訳だそうだ。赤斗も精進しろよ♪」

 

赤斗「はーーい」

 

 

冥琳「ふむ……これで顔合わせはすんだな。では文台様。そろそろ動きましょうか」

 

火蓮「そうだな」

 

小さく頷いた火蓮さんが、合流を果たした部隊の先頭に立つ。

 

火蓮「孫呉の民よ! 呉の同胞たちよ! 待ちに待った時はきた! 栄光に満ちた呉の歴史を。懐かしき呉の大地を! 再びこの手に取り戻すのだ!」

 

兵士「おおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーー!」

 

火蓮「敵は揚州にあり! 雌伏の時を経た今、我らの力を見せつけようではないか!」

 

火蓮さんの通る声が辺りに響き渡る。

 

火蓮「これより孫呉の大号令を発す! 呉の兵たちよ! その命を燃やし尽くし、呉のために死ね! 全軍、誇りと共に前進せよ! 宿敵、袁術を打ち倒し、我らの土地を取り戻すのだ!」

 

兵士「おおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーーー!!」

 

大号令に兵士たちは、雄たけびを上げて応えた。

 

 

――――袁術の居城 寿春城――――

 

兵士「申し上げまーーーーーす!」

 

張勲「あや? どうかしましたかー?」

 

兵士「そ、そ、そ、孫堅殿が……孫堅殿がっ!」

 

袁術「なんじゃ。孫堅がどうかしよったのか?」

 

張勲「まさか孫堅さん、死んじゃってたりして~」

 

袁術「目の上のたんこぶが居なくなるのは、素晴らしいことなのじゃ」

 

兵士「そんなことではありません! 孫堅殿が、は、反乱を起こしました!」

 

袁術「な……なんじゃとーーーーーーーっ!?」

 

兵士「孫堅殿は江東に潜んでいた孫家の家臣を呼び寄せると共に、江東で一揆を起こした農民たちを吸収し、勢力を拡大!」

 

兵士「現在、国境線にある我らが城を次々と落とし、こちらに向かってきております!」

 

袁術「ぐぬぬーっ……孫堅のやつめ、妾を騙しておったのじゃ!」

 

張勲「そうみたいですねー」

 

袁術「ですねー、じゃないのじゃ! この状況、七乃がなんとかせい!」

 

張勲「な、何とかですか?」

 

袁術「そうじゃ! 七乃の力で孫堅を懲らしめるのじゃ! そして二度と妾に逆らえないように、たくさんおしおきをするのじゃ!」

 

張勲(……孫堅さんを懲らしめるなんてこと、出来るのかなぁ……?)

 

袁術「何か言ったか?」

 

張勲「い、いいえー、なにもー♪ あ、はは……じゃ、すぐに迎撃準備を開始しちゃいまーす!」

 

袁術「うむ! がんばれ七乃! 負けるな七乃! 妾をしっかり守るのじゃ!」

 

張勲「はーい♪」

 

鴉「ちょっと待ちな!」

 

袁術「な、誰じゃ!?」

 

急に現れた声の主を袁術は見た。張勲は袁術を庇うように、袁術の前に出た。

 

鴉「慌てるなよ。俺は鴉。お前たちの助っ人だよ」

 

袁術「……助っ人じゃと」

 

鴉「そうだ。孫堅へのおしおきなら、俺がしてやるぜ」

 

袁術「おおーー。それは本当なのかえ?」

 

鴉「本当さ」

 

袁術「よ、よーし♪ ならば鴉よ。七乃と一緒に、しっかりと妾の為に戦うのじゃ!」

 

鴉「ああ、任せろ」

 

張勲「………」

 

 

――――寿春城 廊下――――

 

張勲「………」

 

鴉「何故、黙ってるんだ張勲?」

 

迎撃準備を開始する為、玉座を出た時から張勲はずっと無言だった。

 

鴉「これから一緒に戦う仲間だろ。仲良くしようぜ」

 

張勲「あなた、何者ですか?」

 

張勲は無愛想な顔で鴉に尋ねる。

 

鴉「だから、助っ人さ」

 

張勲「答えになっていませんね。なら、あなたの兵士さんは何人ぐらいいるんですか?」

 

鴉「約五万。寿春城のすぐ後ろで待機している。お前たちの兵力が約十万。合わせて約十五万の兵力になるな♪」

 

張勲「なっ!」

 

張勲は驚愕した。いつの間にか兵五万が、自分たちの城に気付かれることなく、待機している事に……。

 

張勲「……あなた、何者ですか?」

 

改めて尋ねる。しかし、先ほどと違い張勲は、恐怖を隠せなかった。

 

 

思春「寿春城が見えました! 敵影無し!」

 

雪蓮「ええっ!? 敵影無しって……」

 

蓮華「……呆れて物も言えませんね」

 

火蓮「ふふふ……。袁術の奴。慌てふためいているな」

 

明命「敵城に動きあり! 城壁に兵が出てきています! あ、旗も揚がったようです!」

 

小蓮「おっそ! ……袁術ってもしかしてバカ?」

 

祭「もしかせんでもバカじゃな」

 

蓮華「あまりにも危機管理がなっていないな。……それだけ母様を信用していたということか?」

 

冥琳「いや、文台様が裏切るなんて、考えもしなかったのでしょう」

 

穏「そんなところまで気が回るほど、お利口さんじゃないでしょうからねぇ~」

 

赤斗「みんな好き勝手に言ってるね」

 

藍里「仕方がありません。それほど袁術は愚か者ということなのでしょう」

 

赤斗「……藍里まで」

 

みんなにボロクソに言われている袁術に、僕は少しだけ同情してしまった。

 

亞莎「敵の動きが鈍い今こそが好機。体制が整う前に一揉みに揉むのが良いと思います」

 

冥琳「それが良いだろうな。……む? だが待て。城門が開いたようだぞ」

 

火蓮「旗は?」

 

思春「張、紀!……と、鴉?」

 

火蓮「鴉だと。誰のことだ?」

 

思春「分かりません。張と紀の旗は、大将軍張勲と紀霊のようですが……」

 

雪蓮「大将軍ねぇ。……どの辺りが大なのかしら?」

 

冥琳「馬鹿の頭につく言葉が大なのだろう」

 

火蓮「はっははは……。なるほどな、そうに違いない。よし。袁術の相手をする前の準備運動をするか」

 

祭「準備運動になるかは甚だ疑問ではあるがな」

 

冥琳「まったくです」

 

赤斗「……で、鴉って誰なのかって話はどうなったの?」

 

雪蓮「あ、そうだったわね。……別に気にする必要ないんじゃないの?」

 

冥琳「そうだな。今まで聞いたことがない奴だ。特に気する必要はないだろう」

 

赤斗「……ふーーーん。そう」

 

明命「敵軍突出! こちらに向かってきます」

 

火蓮「分かった。……蓮華。この戦い、お前が指揮を執って見ろ」

 

蓮華「え、私がですか?」

 

火蓮「ああ。軽く張勲ぐらい倒してみせろ!」

 

蓮華「はい! ……では孫仲謀、これより全軍の指揮を執る! 各部隊迎撃体制を取れ! 突出する敵を半包囲し、一気に粉砕するぞ」

 

兵士「応っ!」

 

蓮華の命令と共に、兵士たち一斉に抜刀をした。

 

遂に袁術との戦いが始まった。

 

 

 

つづく

 

 

~あとがき~

 

 

呂です。読んでくださって、ありがとうございます。

 

 

真・恋姫†無双~赤龍伝~に出てくるオリジナルキャラクターの紹介

 

オリジナルキャラクター①『風見赤斗』

 

姓 :風見(かざみ)

名 :赤斗(せきと)

字 :なし

真名:なし

武器:武器:花天と月影……二振りの日本刀(小太刀)。赤色の柄で赤銅の鞘に納まっているのが“花天”で、黒色の柄で黒塗りの鞘に納まっているのが“月影”。

 

本編主人公の少年。

この外史では“北郷一刀”が主人公ではありません。

火蓮によって保護され“江東の赤龍”という異名を付けられる。

古武術を学んでおり、その奥義を使えば恋姫の世界の武将とも闘えることができる。

学んでいる流派には、『全ての奥義を極めしとき、その身に龍の力が宿る。』という伝承がある。

奥義には“疾風”“浮葉”“流水”“月空”“烈火”“絶影”“龍鱗”“狂神”などがある。

 

能力値:統率?・武力4・知力4・政治?・魅力?

 

 

 

オリジナルキャラクター②『孫堅』

 

姓 :孫

名 :堅

字 :文台

真名:火蓮(かれん)

武器:南海覇王……やや長めの刀身を持つ、両刃の直刀。派手な装飾はないものの、孫家伝統の宝刀。

 

孫策(雪蓮)たちの母親。

身長173㌢。腰まで伸びる燃えるような赤い髪の持ち主。

血を見ると雪蓮以上に興奮してしまう。

孫尚香(小蓮)には非常に甘い。周りの人間が呆れるほどに甘い。

この外史“赤龍伝”では孫堅は死んでいない。

 

能力値:統率5・武力5・知力3・政治4・魅力5

 

 

 

オリジナルキャラクター③『諸葛瑾』

 

姓 :諸葛

名 :瑾

字 :子瑜

真名:藍里(あいり)

武器:不明

 

諸葛亮(朱里)の姉。

諸葛亮(朱里)とは違い、長身で胸も大きい女性。髪は金髪でポニーテール。

温厚で気配りのできる性格で、面倒見も良い。赤斗の世話役として補佐につく。

一時は、自分たちとは違う考え方や知識を持つ赤斗に恐怖心を持っていた。

政治、軍事、外交と様々な仕事をこなすが、朱里には僅かに及ばない。

 

能力値:統率3・武力1・知力4・政治4・魅力4

 

 

 

オリジナルキャラクター④『太史慈』

 

姓 :太史

名 :慈

字 :子義

真名:嶺上(りんしゃん)

武器:雷電(らいでん)……二本の小型の戟。

 

非常に勇猛かつ、約束に律儀な武将。銀髪レゲエの女性。

孫策(雪蓮)と一騎打ちして引き分けたことがある。

それ以来、孫策の喧嘩友達になっており、よく喧嘩をしている。

また、諸葛瑾(藍里)と仲が良い。

弓の名手でもあり、その腕は百発百中。

 

能力値:統率4・武力4・知力3・政治2・魅力3

 

 

※能力値は「5」が最高だが、呂布の武力と劉備の魅力は「6」で規格外。


 
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