月の光が、とても綺麗な夜。
コツコツと足音が響く、看守が見回りをしている。
いくつもある部屋の一室、独りの少女。
鉄格子から外を見る黒塗りの瞳、その先にある月
の円に一点の黒、どんどん大きくなってくる。
鉄格子の狭い隙間をぬって一羽の鳥。少女の肩にのり
カワイイ声で鳴く、少女は頭を二、三度撫でてやる。
すると鳥は姿を変えて、手紙に変わる。
少女は、それを手に取り静かに読む。読み終えると
同時に牢の扉が勝手に開く。
扉の前にいる看守の手には、少女用の魔法服と口元を
隠す白のマスクとバッグがあり、それらを少女に
手渡した。
少女は、ちまっとした身長で魔法服は純白でフード
が付いている、フードにはデフォルメされた恐竜の
ワッペンが付いていて、口元は白のマスクをしている
ちょっとファニーな娘。
「オリンズ!!」男性の声が少女を呼び止める。
オリンズと呼ばれた少女が「所長、お世話になりました」
所長は、少し心配した顔で「もう、ここへは戻ってくるなよ」
オリンズは心配させまいと笑顔で「はい!」と答える。
つづく。
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ファンタジーです。前回の続きもので今回はもう一人の主人公が登場です。