No.194238

[ネタ]ツンデレ一刀[単発]

武中さん

意外と蜀√の二次小説って少ないんですね。
蜀ってちっぱいからでっぱい、ロリから熟女まで完備してるじゃないですか。
いや別にそういう理由で少ないって訳じゃないってのは分かっているんですがw


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2011-01-05 22:31:50 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:5578   閲覧ユーザー数:4486

武中の作品ですので

 

「読みにくい!」や「誤字脱字ばっかじゃねぇか!」や「なんか文法ちげぇよ!」が

 

大量にあるはずです。

 

ご指摘いただければありがたいです。

 

あと「こんなん一刀ちゃう!」とか「恋姫の原型とどめろや!」とか

 

「キャラ崩壊するな!」があるでしょうが、

 

自分のはこんなもんです。あしからず。

 

ではでは

 

 

まだ劉備が義勇軍を立ち上げていない頃、

彼女の住んでいた村には一人の変わった少年がいた。

名は北郷一刀。男手の少ない村で一番の働き者であり、村の子供達の兄的な存在でもあった。

「一刀さん、いるかな?」

「只今留守にしております。発信音の後にお名前とご用件を言ってください。」

「いるじゃない・・・」

劉備が一刀の家を訪ねてきた。彼女はよく一刀の家を訪れる。

劉備にとってもやはり一刀は兄貴分的な存在でもあったし、話していて楽しいのだ。

 

 

「なにか用?俺は高層ビルの圧迫感から開放されて満天の星空を眺めるから忙しくなるんだが?」

「ふふっ、いつも通りだね。・・・こうそうびる?時々、一刀さんは訳の分からないことを言うよね。」

「そうでもないさ。満天の星空か・・・ジェットス○リーム、今夜のフライトは伊武雅○でお送りします。」

「?」

これがいつもの風景だった。午前は一刀は農作業に精を出し、劉備は母と共に筵を織り、それを売る。

夜になり、劉備の母が寝静まると一刀の家に行き二人で夜空を見上げながら本当に小さな握り飯を食べる。

劉備にとってこれがこの上なく幸せなことだったのだ。

 

 

 

そんな幸せを劉備は自らの手で手放すこととなる。

いつもと同じように二人で夜空を見上げていた時、劉備がポツリとこぼした。

「私ね・・・村を出てようと思うんだ。」

「どうしてまた?」

「今の世の中、皆苦しんでる。私はそれを何とかしたいの。

義勇軍を募って、賊に襲われてる人達を少しでも助けたいと思う。」

一刀はこの時がいつか来るだろうと覚悟していた。

まだ一刀が降り立ったばかりの頃助けてもらったが劉備だった。

名前を聞いたときは驚愕した。女、しかもこんなぽややんとしたのが劉備だとは!!

しかし彼女のいる村に住み、共に過ごしているうちに普通に接し話し笑いあっていた。

それでも彼女は忘れそうになっていたが劉備玄徳なのだ。

内に宿る心は嘆く人々の為にあったのだ。

 

 

「そりゃぁ・・・桃香には無理だな。」

「どうして!?私だってやるときはやるもん!!」

一刀から出た言葉は劉備を励ます言葉でもなく、引き止める言葉でもなく、否定だった。

劉備を知っている一刀からすれば、危なっかしくてしょうがなかった。

「誰だっけ?母親から貰った髪飾りをなくしたとかで夜中に人を叩き起こして、

朝が明けるまで一緒に探させたのは?それで実は枕元にあったというオチ。」

「そ、そんなの関係ないでしょ!?」

「身に付ける物をなくした程度で慌てふためくような奴が義勇軍を率いる事が出来るかよ。」

「うぅぅ・・・」

だが幾ら意思を削ぐような事を言っても無駄だろうと、一刀は思っていた。

彼女は劉備なのだ。こんな言葉程度で諦める事はないだろう。

 

 

「それでも行く!私にだって出来ることがあるはずだから。五日後に村を出るから。」

「おい、待て!」

そう言うと劉備は自宅のほうへ走っていってしまった。

それを見て一刀は大きく溜息をついた。

歴史は自分の知っている通りに進むのだろうか?

それとも大きく変わるのだろうか?

思うことは色々あったが一刀のやることは決まっていた。

「世話の焼ける奴め・・・」

そう言う一刀の顔は優しそうな笑顔であった。

 

 

 

五日後・・・

劉備は少しばかり後悔していた。

あの夜以来、一刀とは会ってすらいない。

母と村の住民への別れを済ませた。だが一刀だけは済んでいない。

「あの・・・一刀さん知りません?」

「一刀の奴なら馬に乗って四日程前に山を越えたとこの村に野菜を売りに行ったな。」

村人に聞いてみると劉備を落胆させる答えが返ってきた。

なんと間の悪いことか!劉備は思った。

自分の行く方向と同じならまだしも真逆ではないか。

もしかするともう二度と会うことは無いかもしれない。

気持ちが沈んだが、自分は世を変える為に今から旅立つのだ。

そう思うと劉備は旅立っていった。

 

 

最初に着いたのはこの辺りでは一番大きい町であった。

ここならば多少なりとも人が集まるかもしれないと思い、

劉備は広場のほうへ向かった。

この広場で己の思想を言いそれに賛同する人がいればと、考えていた劉備だがいざ広場に入ると

その人の多さに驚いた。

昔この町に来たことがあるのだがここまで人はいなかったはずだ。

何か祭りでもあるのか?と思っていた劉備に一人の女性が話しかけてきた。

「すみませんが、貴女が劉備殿ですか?」

「は、はい!えと、貴女は?」

「私の名は関羽。関雲長と申します。」

「関羽さん、この集まりは一体・・・?」

集まっている人をよく見ると武装している者もいる。

もしや賊が来ているのかと、考える劉備だったが関羽から出た答えは違うものであった。

 

 

「ここにいる者達は皆、義勇軍です。貴女の話を聞きに来たのです。」

「え?それはどういう・・・」

「私はここから二里程離れた村に滞在していたのですが、一人の男が村中に聞こえるような声で

義勇軍を募っている。と言うのです。

この町のこの広場に来れば桃色の髪をした劉備という者が演説をするので聞いて欲しいと。」

関羽のこの声にあちこちから自分もだという声がする。

その声はむしろ広場全体から聞こえるような気がした。

劉備が広場を見るとぴたりと声は止み、劉備の言葉を待った。

自分の為にここまでしてくれた変わった青年の顔を浮かべ、劉備は大きく息を吸った。

「皆さん!聞いてください!!」


 
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