No.192735

軍師†無双 ~策がなかなか決まらない~ その14

今年はゼニガメの年でした。

2010-12-30 22:26:27 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:11461   閲覧ユーザー数:8436

 

 

桂花よ。

 

 

とりあえず死になさい。

 

 

べ、別に二酸化炭素を減らしたいからじゃないんだから!

 

 

 

 

 

「荊州が落ちたわ」

「ええ!? まだ軍を派遣してないのに?」

 

 

華琳の報告に目を丸くする一刀。

 

 

朝廷の召集に応じなかった荊州と益州の討伐を華琳に一任していたのだが、その一つである荊州があっさりと降伏したという。

 

 

「ええ。戦わずして勝つことが国のためになるでしょ? それにあなたは戦が好きじゃなさそうだし」

 

 

戦になるとその戦費は馬鹿にならないほどの額となる。

 

 

それが国を疲弊させる要因となるのはあきらかである。

 

 

「一体どうやったの?」

「ちょっと脅しただけよ」

「どんな風に?」

「降伏しなければ二百万の軍勢が荊州を更地に変えるって感じよ。民も兵も根絶やしにするってね」

 

 

確かに荊州、益州を除いた地は一刀の一声があればそれに従うであろう。

 

 

二百万人というのも決して不可能ではない数字であった。

 

 

「それって本気だったの?」

「冗談に決まってるでしょ。いくら私でもそんなに酷い事は出来ないわ」

「だ、だよね」

 

 

徐州大虐殺のことは黙っていようと決めた一刀だった。

 

 

 

 

「益州はどうなったの?」

「返事が来ないところを見るとよっぽどのバカかよっぽどの自信家のどちらかね」

「そうなんだ。それじゃあ攻めるの?」

「ええ。賈駆や鳳統もそれでいいと言ってくれたわ」

 

 

すっかり軍師が板についた華琳である。

 

 

「あわわ、失礼しましゅ」

「おっ、どうしたんだい雛里」

 

 

魔女っ子少女ヒナリンが入って来た。

 

 

「えっと、朱里ちゃんからお手紙が届きました」

「朱里から? そういえば朱里に会ってないな」

 

 

旧袁紹領を切り盛りする朱里にそんな余裕があるはずがない。

 

 

無論一刀はそんなこと知るはずもない。

 

 

情報操作とは怖いものである。

 

 

「えっと『統治は滞りなく進んでいるのでご心配なく。全てが終わってから帰還しますのでもうしばらくこちらに滞在します』って感じかな?」

「はい。概ねその通りでしゅ」

 

 

朱里からの手紙は非常に簡潔なものだった。

 

 

「そっか。朱里も頑張ってるんだな。今度洛陽のお土産でも送ってあげよう。あとで返信の手紙書くから送っといてくれる?」

「はい。分かりました」

 

 

そう言って雛里は部屋を出て行った。

 

 

 

 

「あわわ♪ いけないことしちゃいました」

 

 

雛里は部屋に戻ってある書簡を見ていた。

 

 

「『ご主人様、お会いしたいです。洛陽に帰還してもよろしいでしょうか? もしくはこちらを訪ねていただけませんか? ご主人様のことが気になって仕事が手につきません。会いたいです。会いたいです。会いたいです』なんて書いてあるから吃驚しちゃった。朱里ちゃんは我がままなんだから」

 

 

それが朱里の本当の手紙ということは雛里以外知らないことだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「噂に聞く諸葛亮の政治手腕は本当みたいね」

「うん。朱里は内政に関してはウチの軍師たちの中で群を抜いているからね」

「あの広大な河北を治めるなんてさすがだわ」

 

 

それが誰かの陰謀によることなど雛里以外は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

その頃の朱里。

 

 

 

「はわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ」

 

 

 

もはや限界に近かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「益州はどう攻めるの?」

「心が折れるほどの大軍で真っ向勝負」

「ああ、涙目になる益州軍が頭に浮かぶよ」

 

 

単純だが最も効果のある策である。

 

 

「難点なのは兵糧が馬鹿にならないってことかしら」

「それなら降伏した荊州に多めに出してもらうことにしたわ」

「あっ詠」

「それはいいわね。招集に応じなかった罰ということね」

「ええ。その辺の根回しはボクがやっておいたわ」

「さすが本職といったところね」

「うんうん。詠は凄いんだぞ」

「う、うるさい! 軍師として当たり前のことなんだから」

 

 

あまり褒められると照れ隠しに怒ってしまう詠であるが、内心は喜んでいた。

 

 

「それじゃあ十日後に出兵でいいわね」

「ええ。軍師としての初陣。楽しみだわ」

「頑張ってね二人とも」

『御意』

 

 

天下統一まであと少しである。

 

 

 

 

<おまけ>

 

 

雛里

 

 

「『朱里に会えないのは残念だけど洛陽で待っています。早く終わらせて帰って来てね。お土産に洛陽で見つけた湯呑を送ります。使ってくれると嬉しいです。それじゃあまた』でしゅか。これだとつじつまが合わないです。書き直さなきゃ。それにこの湯呑は私がいただきます」

 

 

 

 

 

 

 

朱里

 

 

「『すまないけど朱里に会うことは出来ない。俺は今が楽しいから。雛里が最近可愛いんだよ。朱里もせいぜい可愛くなってくれ。お土産に洛陽で見つけた艶本を送ります。君にはこれで十分です。それじゃあしばらく忙しいから手紙はこれっきりで』…………はわー!」

 

 

 

完。

 

 

違うんだ。雛里ちゃんはもっと可愛いんだ。信じてくれ。

 

 

 

もうすぐ今年も終わりです。

 

 

 

ゼニガメの拙い小説を読んでくれた方々ありがとう。

 

 

 

コメント、支援、お気に入り登録してくれた方々もっとありがとう。

 

 

 

あなた方がゼニガメのサイコソーダです。

 

 

 

むしろかいふくのくすりです。

 

 

 

ちなみに今年の名言は『へぅ』です。

 

 

 

異論反論は受け付ける。

 

 

 

それでは皆さん来年もへぅ( ゚∀゚)o彡°来々!


 
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