No.183948

雛里のラブラブご主人様計画~雛里のダイエット計画・後篇~

戯言使いさん

ずいぶんと久しぶりです。雛里シリーズの後編です!

いやいや、お待たせしました。先日、もしかして忘れていませんか?と応援メッセージを貰いまして
「こんなくだらない作品を待っている人がいるんだ・・・!」と勇気づけられ、急ピッチで作りました。急いで作ったので、誤字脱字は大目に見てくださいねー。っていうか、誤字多すぎですよね、僕(´Д⊂

2010-11-11 22:41:08 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:7149   閲覧ユーザー数:5508

 

 

 

 

雛里と朱里がダイエットを始めて5日目。

 

取りあえず二人は、減食をすることに決めた。

 

お菓子はもちろんのこと、3食の食事の時も量を減らし、いつもお腹をすかせていた。

 

 

 

ぐぅ

 

 

 

「はわわ、お腹がなっちゃった・・・・」

 

 

「あわわ、私も同じだよぉ・・・」

 

 

ぐぅと鳴りやまないお腹をさすりながら、雛里と朱里は中庭を歩く。部屋に居たら、ついついお菓子を食べてしまいそうになるので、出来るだけ外に居ようという考えだった。

 

出来ることなら、他の誰かにダイエットについて教えてもらえばいいのだが、なにぶん、太ったなどと人に言うのは恥ずかしい。なので、ダイエットは二人だけの秘密だった。

 

 

「お、朱里と雛里。どうしたんだ?最近よく見かけるけど」

 

 

中庭を歩いていると、一刀が声をかけた。珍しく今日は一人だった。そして手には剣を持ち、一人で稽古をしていたようだ。

 

 

「あわわ、あわわ・・・・」

 

 

「ん?どうしたんだよ」

 

 

「えっと・・・・・ですね・・・・」

 

 

「??」

 

 

どういうべきか悩む二人。ダイエットなど口が裂けても言えない。しかし、ここ毎日意味もなく中庭を歩いている理由など、そうそう思いつくはずもなく、どうするべきか、と二人は口ごもった。

 

その様子を見ていた一刀は、最近の二人が食事を減らしていることや、お菓子を食べていないことを思い出す。

 

 

―――もしかして、ダイエットか?

 

 

と一刀は思った。

 

しかし、ここでそのまま言えば、さすがの雛里たちも傷つくだろうし、何よりデリカシーがない。

 

うーん、元気がない二人は見るのは辛い。ならば、早くダイエットを成功させればいいのだ。

 

その手伝いをしたいが、素直に申し出るわけにもいかない。

 

 

 

一刀は悩んだ。

 

 

「あ、お前たちも鍛錬なんだな?」

 

 

「あわ!そ、そうですぅ。平和になったことですし、時間がありますから、少しずつでも鍛えようと思いまして・・・・」

 

 

「はわわ、それで何かいい方法はないかと思って歩いていたんです。ほ、ほら、愛紗さんたちの鍛錬は初心者の私たちには厳しいですから・・・・」

 

 

一刀の機転のお陰で、どうにか二人の口が開いた。もっともらしい理由をつければ、二人も怪しまず、一刀はダイエットの手伝いが出来る。

 

 

だが、のろのろとしていては駄目だ。

 

 

短期間で、集中的に・・・・・。

 

 

「よし、なら俺と一緒に鍛錬しようか」

 

 

「あ、あわわ、よろしくお願いしますぅ」

 

 

こうして、一刀の短期集中ダイエット計画が始動されたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1、走りこみ。

 

 

「それじゃあ、さっそくだけど、走りこみをしようか」

 

 

動きやすい格好に着替えた3人が、中庭に集まっている。

 

 

「あわわ、走りこみは苦手ですぅ・・・・」

 

 

「そうだよね雛里ちゃん・・・・」

 

 

確かに、軍師の二人は体力がない。せいぜい、城の周りを一周しただけでバテてしまう。

 

 

しかし、そんなことは承知済みの一刀。

 

 

「そこでだ、楽しく遊びながら走りこみをするぞ!」

 

 

「あわわ、遊びですか・・・・それなら、出来るかもですぅ」

 

 

「特別講師の、紫苑だ」

 

 

「えっと・・・・よく分からないのですが・・・・」

 

 

一刀が声をかけると、よく状況が分からないような顔をした紫苑がやってきた。

 

 

「あの・・・・確か半刻ほどお付き合いすれば、何でも言うことを聞いてくれると言うことで、私は参上したのですが・・・・何をすれば・・・」

 

 

「あぁ。まず、紫苑は武器を持ってないよな?」

 

 

「はい。部屋に置いておりますわ」

 

 

それを確認して頷く、一刀。

 

 

一刀は雛里と朱里を紫苑から遠ざけて、そして小声で呟く。

 

 

「今日やるのは、鬼ごっこだ」

 

 

「あわわ、鬼ごっこですかぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ。リアル鬼ごっこだ」

 

 

 

 

 

 

 

「「あわわ(はわわ)、リアル!?リアルって何ですか!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リアルって言うのは、本物とか、現実とかって言う意味の天の言葉でな。まぁ、取り合えず、やってみようか。お前たちは鬼である紫苑から逃げればいい」

 

 

「あわわ、それなら・・・・」

 

 

りある、とわけのわからない言葉を使ったわりには、至って普通の内容に、雛里と朱里は安心する。

 

その様子に笑顔になった一刀は、懐から一枚の紙を取り出す。

 

 

「さて、これを大声で叫んだら、鬼ごっこ開始だ」

 

 

「??」

 

 

頭に疑問符を浮かべる二人だが、取りあえず、一刀に言われた通りのその紙に書かれている文字を大声で音読した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『紫苑の年齢は**歳!年増だよねー、胸も垂れてるのに、ご主人様に手を出すのってどうなのよー。マジ受けるんですけどー』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音読し終えた瞬間、はっっと雛里と朱里は振り返った。

 

そこには、本物の鬼のような殺気を垂れ流しながらも、いつもと同じ笑顔を浮かべている紫苑がいた。

 

 

「うふふ、お二人、ちょっといらっしゃい」

 

 

「あわわ!?」

 

 

「だから言っただろ。リアル鬼ごっこだって・・・・」

 

 

「はわわ!?」

 

 

「ほら、本気で逃げないと、やばいことになるぞー」

 

 

「はわわ、酷いですご主人様!」

 

 

「うえぇぇん!怖いよぉ」

 

 

追いかけてくる紫苑から二人は必死になって逃げ回る。その様子は、まさに鬼ごっこ。捕まれば・・・・想像したくない。

 

 

 

 

 

 

 

―――それから半刻後、紫苑は額にかいた汗を笑顔で拭きとると

 

 

 

 

 

 

「さて、お約束通り、私の言うことを聞いてもらいますよ?たっぷり閨で」

 

「・・・・あぁ」

 

 

 

 

ずるずる、と引きずられていく一刀。

 

 

 

一刀は優しい。朱里と雛里だけを疲れさせるようなことはしない。しっかりと、自分も閨で体力特訓をするのだ。

 

 

雛里と朱里は、中庭で屍のように横たわりならが、どこか遠くから、一刀の悲鳴が聞こえたきがした。

 

 

 

 

 

 

 

2、減量

 

次は減量だ。

 

しかし、素直に減量と言ってしまえば、ダイエットだと分かってしまうので、一刀はこれは精神力を強くする遊び、と雛里たちには言った。

 

 

「さて、今回はかくれんぼをするぞ」

 

 

「??かくれんぼで、心が強くなるのですか?」

 

 

「あぁ。しっかり強くなるぞ、かくれんぼで」

 

 

「??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「心の闇のかくれんぼでな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「心の闇!?」」

 

 

 

 

 

 

「さて、今日は明命だ」

 

 

「はい!一刀さまに呼ばれて参上いたしました!」

 

 

一刀の傍にいつの間にか控えていた明命。

 

もしかして、明命が鬼で、また紫苑の時のような過激な遊びをするつもりなのだろうか・・・?と恐怖に震える二人。

 

しかし、一刀はまたもや笑顔で首を振る。

 

 

「今日は、全く走らないぞ」

 

 

「あわわ・・・・・でも不安ですぅ」

 

 

「さて、明命。頼んでいた物は出来たか?」

 

 

「はい!」

 

 

「それじゃあ、さっそく読んでくれ」

 

 

「はい!」

 

 

 

明命は懐から巻物を取り出すと、一度だけ咳払いをして、読み上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朱里さんは、先日、自分自身が武将となって一刀さまを助けると言う、創作小説を書いておりました!その題名も『堕天使 朱里』。物語の朱里さまは勇敢で胸が大きく強くで胸が大きく優秀で胸が大きい蜀の武将で、危険になると右目の秘められた力が暴走してしまい、朱里さんはその力を封印するために・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はわわわーーーーーーーーー!やめてくだぁい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱里は両耳をふさぐと、小さく縮こまる。

 

しかし、明命は止めない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「また、ご自分の男性にし、そして一刀さまを女性にして、一刀さまにあんなことやこんなことをさせると言う小説も書いており・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「違うんです!出来心なんですぅ!うぅうぅ」

 

 

 

朱里はもはや何が何だかわけのわからない叫びをあげながら、ぶるぶると両耳をふさいでうずくまる。

 

 

 

 

 

「さて、次は雛里だ」

 

 

 

 

「あわわ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい。雛里さんは先日、軍師のみなさんと学問書を買いに出かけたところ、珍しい艶本を見かけて、思わず購入。しかし、その本を本屋に忘れてきてしまい、街中で本屋の店主さんに「風統さーん!『緊縛淫乱乙女入門』の本、忘れてますよー」と大声で呼ばれ、軍師はもちろん、街中の人にも自分の隠された性癖を暴露されて・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あわわーーーーーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しかも、それ以前は『露出淫乱乙女入門』の本を買っており、最近では下着をはかな・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あわわーーーー!違うんです!出来心なんですぅうあわわーーーーー!」

 

 

雛里も朱里同様、両耳を塞いで、うずくまってしまった。

 

まさに、自分の心の闇に隠れている。

 

 

「うん。成功だな。ありがとな、明命」

 

 

「はい!朱里さんと雛里さんの私生活の秘密を暴け、とのご命令は以上です!それじゃあ、約束を忘れないでくださいね!」

 

 

「あぁ。今度の休み、一緒に猫と遊ぼうな」

 

 

元気よく手を振る明命に手を振り返し、一刀は二人を見る。

 

 

 

「はわわ・・・・・はわわ・・・・」

 

 

 

「あわわ・・・・・あわわ・・・・」

 

すっかりと自分の殻に閉じこもってしまった二人。

 

 

「うん。すっかり自分の心の闇に隠れてしまったな」

 

 

 

 

 

 

 

―――しばらく、この二人は何事にもやる気をなくし、食欲も衰えたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3、結果発表

 

 

 

 

 

 

「さて、今日は鍛錬の結果を計るぞ!」

 

 

 

「あわわ、やるよ。私、やるよ」

 

 

 

「私もだよ雛里ちゃん!」

 

 

 

「それじゃあ、朱里からなー。まず、体重だ」

 

 

 

「はわわ!?ど、どーしてご主人様が見るんですか!?嫌ですよ!」

 

 

 

「何を言っている。これはあくまで、どれぐらい筋肉をついたか計るためであって、別に下心なんてないぞ?まさか、朱里は太ったとかじゃないよな?」

 

 

「はわわ!?も、もちろんです!」

 

 

一刀の口車に乗せられ、朱里はしぶしぶ体重計に乗る。

 

その数値は、以前計った時よりもわずかだが増えていた。

 

 

「はわわ・・・・」

 

 

「落ち込むな。次、身長な・・・・・ってあれ?朱里、前より大きくなってるぞ!?」

 

 

「はわわ!?本当ですか!?」

 

 

「あぁ。お前、太ったんじゃなくて、成長したんだよ!よかったな!」

 

 

「や、やったよ雛里ちゃん!私、太ったんじゃないよ!」

 

 

もともと、朱里は雛里の策にハマって、太ったように思っていただけで、実は何も変わっていなかったのだ。なので、成果なんて関係ない、と思っていた雛里だが、こうして朱里が成長したと聞くと、少しだけ自分自身の体重も、成長によるものではないか、と期待してしまう。

 

 

「次雛里な・・・・・体重は・・・・うん」

 

 

「あわわ・・・・・やっぱり増えてますぅ」

 

 

「大丈夫だ。次、身長な・・・・・えっと・・・・・前と同じ」

 

 

「あわわーーーーーー!」

 

 

「ひ、雛里ちゃん!大丈夫だよ!また紫苑さんと鬼ごっこしたら、きっとすぐ痩せられるよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あわわーーーーー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雛里のラブラブご主人様計画

 

 

その4 ダイエット計画。

 

 

 

結果 失敗。

 

 

 

 

 

原因 お菓子の食べ過ぎ。その後日、またリアル鬼ごっこをする雛里の姿があった。

 


 
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