No.183326

本・恋姫無双第三十話

nakatakさん

どうも遅くなりました。
対袁術から帰ってきたときの話です。

それではどうぞ。

2010-11-08 04:32:46 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:3842   閲覧ユーザー数:2944

袁術討伐から帰還した一刀が初めにした事、それは…

 

 

土下座だった。

 

 

謝罪の内容に、感情こそ穏やかではない睡蓮だが、真っ先に謝罪したことと、

 

 

『寝てる間に事が終わってた』事で、一刀が抗いようが無い事も理解できたため、拳骨一発で許した。

 

 

……殴りはするんだ……そう、頭の中でつぶやいて、一刀はK.O.した。合掌……

 

 

勿論、許したのは一刀だけで、冥琳に対して怒り心頭な睡蓮は、一刀を伸した後、冥琳の部屋に向かった。

 

 

---長沙・冥琳の執務室---

 

 

冥琳「そろそろ来る頃だと思ってました。」

 

 

睡蓮「じゃあ、私が怒ってる理由もわかってるわね。」

 

 

冥琳「私が、貴女に対して謀反を起こした事、真に申し訳ございませんでした。」

 

 

睡蓮「………は?………へ?」

 

 

急に前の外史の事を言われ、睡蓮は虚を突かれた。

 

 

睡蓮「ちょっと待って………あの世界の冥琳は、あの世界の建業で焼け死んだはず…」

 

 

冥琳「私も、周りが炎に囲まれた所までは覚えています。そして、気付いたらこの世界にいた。それも少し若返って…」

 

 

睡蓮「………」

 

 

一刀を喰った事を怒ろうと、此処に来たはずなのに、すっかり睡蓮の頭から、その件は抜け落ちていた。

 

 

冥琳「雪蓮がいましたので、てっきりあの世と思ってたのですが、にしては、文台様も、公覆様も若い…」

 

 

その場に二人がいたら、ボコられそうな事を、さらっと言う冥琳。

 

 

冥琳「年号を確認したら…最初は性質(たち)の悪い冗談かと…でも、私たちの外史で雪蓮や文台様、公覆様が亡くなった事件…正確には、その事件の前兆を見つけて、事前に防ぐ事が出来た。ようやく、過去に転生でもしたのかな…と、考える事が出来るようになりました。」

 

 

睡蓮「………」

 

 

じっと聞き入る睡蓮…

 

 

冥琳「そんな中、貴女が、一刀と子供を連れて、やってきた。性質の悪い冗談にも、程があると思いましたが…今回の遠征中に、一刀にさりげなく聞いたら、私の知っている外史ではありませんか。そして、此処にいるのは、かつての主君だったと。」

 

 

睡蓮「………」

 

 

冥琳「この世界で生きて、雪蓮や文台様が、『実は、天下を狙って無い』事を知った。『目に見える民たちを守るために、覇王の仮面を被ってた』事も知った。でなければ、私が密かに進言した『火薬や火器』の技術を退ける必要は無い。むしろ、飛び付くはず…」

 

 

睡蓮「ちょっと待って!?そんな資料あったの?」

 

 

冥琳「勿論、全てが載ってる訳では有りません…が、再現は可能だと思います。」

 

 

睡蓮「一刀が聞いたら、小躍りしそうね…」

 

 

ちなみに、ガレオン船が出来た当初、大砲が無くて、一刀は少ししょげていた…

 

 

冥琳「そして、私が『過去』…『前の外史』で起こした謀反が間違っていた…その事に気付けた。一刀にも話したはずですが…」

 

 

睡蓮「………へ?………一刀からは聞いて無い………!」

 

 

冥琳「どうかしましたか?」

 

 

睡蓮「『謀反の件』は水に流します。ただ、一刀を喰ったのは何故?」

 

 

今になって此処に来た理由を思い出したが、怒りのボルテージは、駄々下がりである。

 

 

冥琳「…その…雪蓮の懐妊に対する焼きもちと、この『資料』の実証を兼ねました。」

 

 

と言って、一冊の写しを睡蓮に渡した。

 

 

睡蓮「……『オギノ式』?」

 

 

冥琳「本来は、避妊を目的としたものですが、裏を返せば『子を宿しやすい日』を知ることが出来ますので…余談ですが、雪蓮の例の病気は、『子を宿しやすい日』の前後に多かったものですから…」

 

 

睡蓮「ならば、相手は誰でも良かったのよねぇ?」

 

 

冥琳「一刀に関しては『前の外史』から目を付けてましたので………少し失礼」

 

 

そう言って、部屋を出る冥琳。

 

 

睡蓮「…まさか!!…」

 

 

その後、華陀に診てもらった所、冥琳の懐妊が確認された。

 

 

その日の夜に、ささやかな宴が催された。その席で、

 

 

祭「わしも、夜襲をかけてみるかのう」

 

 

と軽口をたたいたが、睡蓮が、龍すら逃げ出しそうなオーラを出していたため、

 

 

一同「冗談です…」と口をそろえたとか…

 

 

---洛陽・曹操の執務室---

 

荀彧「華琳様が間違いを容易く犯す方とは思いませんが『此れ』は封印してください!」

 

 

郭嘉「私も桂花殿に賛成です。たかが『本』かもしれませんが危険すぎます。」

 

 

程昱「ぐぅー」

 

 

荀彧「こんな時に寝るなー!!」

 

 

曹操「むきになるのも判るわ。けどね『道具に善悪は存在しないわ。善悪を決めるのは、その使い手なのよ。』」

 

 

その瞬間、本が光った。そして…

 

 

??「レベルコード確認。貴女(あなた)を『マスター』と認める。我が名は『太平妖術』なり。我を使いこなしてみせよ。」

 

 

あとがき

 

どうも、nakatakです。

 

ロッテ、天晴!!

 

これを、書いてる横でロッテが日本一になりました。

誰が言ったか「史上最大の下剋上」…面白い事になりました。

 

それより、冥琳はやっぱり、「黒い」ですね。

密かに『火器』について調べていたのですから…

一刀を喰った事を悪いと思って無かった節も…

 

それでは、また。


 
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