No.177305

本・恋姫無双第二十八話

nakatakさん

短めですが、投稿します。
久しぶりですが、温かい目でお願いします。
それではどうぞ。

2010-10-09 19:46:06 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3686   閲覧ユーザー数:2881

---洛陽---

 

 

袁術が皇帝を僭称(せんしょう)、という事態を受けて曹操は、早速動いた。

 

 

自身の軍はもちろんの事、各諸侯にも勅を出し、袁術の討伐に当たらせようとした。

 

 

しかし、この目論見は大きく外れる。

 

 

・孫呉は勅を受け出陣。此処までは良い。

 

・劉備は北方の袁紹を牽制、対袁術には全兵力の五分の一以下しか出陣できず、戦力にならない(救いは大将が関羽である事のみ)。

 

・公孫賛と馬騰は異民族対策に奔走中で動けない。

 

・袁紹は勅を無視。本人曰く、「あの、ちんちくりんの言う事は聞けませんわ」

 

 

結果として、挟撃こそ可能になったが、包囲網は完成せず、袁術軍の一点突破ならば、南方以外は攻められ放題の状態たっだ。

 

 

曹操「まずい…極めてまずいわね…」

 

 

曹操軍内で軍議を開いて、対策を検討したが、決定的な案は出ず…

 

 

曹操「どうするべきかしらね…」

 

 

当然ながら、王都・洛陽をまた戦禍にさらす訳にはいかない。

 

 

幸い、洛陽の西南の入り口である、『武関(ぶかん)』を押えることが出来た。

 

 

曹操「しかし、このままだと、討って出ることは叶わないわね…」

 

 

---長沙・会議室---

 

 

雨蓮「…かような訳で、こちらからは援軍に行く事叶わず。朝敵の討伐をお任せ候………って、なんじゃこりゃ!!」

 

 

そう言って、文を床に叩きつける。

 

 

蓮華「なんて無責任な!!」

 

 

比較的温厚な蓮華ですら、怒り心頭である。

 

 

雪蓮「私たちの戦力だけだときついんだけど…」

 

 

一刀「戦い方次第だけど…向こうは、こちらの倍はあるだろうし。」

 

 

冥琳「何も、孫呉だけで考える必要はないですね。」

 

 

祭「そうか、あやつ等も使えばいいのか。」

 

 

冥琳「はい。なんせ『武神』が居ます故、心強いことこの上ないですね。」

 

 

そんな会話の最中…

 

 

明命「ただいま戻りました…」

 

 

偵察に出ていた明命が戻ってきたが…様子がおかしい…

 

 

雨蓮「おう、それでどうだった、敵の様子は?」

 

 

明命「布陣などは穴だらけでした。ただ…」

 

 

雪蓮「ただ?どうしたの?」

 

 

明命「兵士も『穴だらけでした』…」

 

 

全員「はい?」

 

---袁術軍・陣幕---

 

袁術「あっはっはっはっは…良いぞ良いぞ、もっと増えろ!」

 

 

張勳「『死兵』なんて言葉がありますが、まさに『死んだ』『(つわもの)』ですね♪」

 

 

袁術の手元には、黒いオーラを纏った一冊の本があった。

 

 

---長沙・会議室---

 

 

蓮華「冗談にしか聞こえないが…明命はこの手の冗談を言わない娘だし…」

 

 

一刀「にしてもゾンビ…じゃ無かった…『屍兵(しへい)』が居るとは…」

 

 

冥琳「十中八九『太平妖術』でしょう…しかし、今まで以上にたちが悪いですね。」

 

 

雪蓮「聞いてるだけで、気持ち悪くなってきた………ゴメン、あとよろしく…」

 

 

そう言って、退室する雪蓮。その顔色は一目見て悪いとわかる。

 

 

冥琳「雪蓮…睡蓮殿、申し訳ないが…」

 

 

睡蓮「ええ、責任を持って、華陀の所に連れて行きますので。失礼します。」

 

 

後を追うように、退室する睡蓮。

 

 

祭「珍しいのぅ、策殿はこの手の話に耐性があった筈じゃが…」

 

 

冥琳「話を戻しましょう。『屍兵』対策ですが、実質、清に聞くしかないですね。」

 

 

そんなこんなで、会議の場を図書館に移した。

 

 

---図書館---

 

 

清「そんなこんなで、参上しましたが…『屍兵』ですか…」

 

 

一刀「火は効くのかな?」

 

 

清「効きはしますが、燃え尽きるまで動きまわるので…」

 

 

冥琳「では、塩や酒は?」

 

 

清「塩、酒は『屍兵』の動きを鈍らせるのがやっとでしょう。そういう意味では、効果があります。」

 

 

祭「では、どうすればよい?」

 

 

清「『頭を砕く』か銀製の武具で切りつけるかですね。いちばん良いのは、『龍』にまつわる武具なのですが…」

 

 

一刀「龍ねぇ…」

 

 

冥琳「無いものをねだっても仕方ないので…とりあえずは『頭を砕く』線で行きましょう。」

 

 

清「あと、この『屍兵』の呪は術者の力量により、出せる兵数が変わります。一般人ならば、千人くらいが限度ですね。」

 

 

祭「十分多い気がするが…まあいい、兵には木槌を持たせた方が良いな。」

 

 

雨蓮「それで行くか。皆、出陣準備!!」

 

 

全員「御意」

 

 

雨蓮「ところで一刀、睡蓮からの報告はまだか?」

 

 

一刀「まだ。華陀に診てもらってるはずだが…あっ睡蓮、お帰り。どうだった?」

 

 

睡蓮「………この種馬!!」と右フック。

 

 

一刀「ウゲッ」命中。その場に倒れる。

 

 

雨蓮「どういう事か説明してくれるかな?」

 

 

睡蓮「…雪蓮の体調不良の原因は…」

 

 

その他「原因は?」

 

 

睡蓮「悪阻(つわり)だったの…」

 

 

あとがき

どうもnakatakです。

はっきり言います。H.O.T.D.の影響を受けました。

初期のプロットにはありませんでしたが、書きました。

あと、雪蓮の懐妊…一回しかやって無いですが…種馬恐るべし…という事にしてください。

 

出来れは、年内に完結出来ればと思っております。

それでは、また。

 


 
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