青年の名は絽望(りょぼう)。字は伯進(はくしん)。真名は一刀(かずと)。
男の名は絽較(りょかく)。字は供濫(しんらん)。真名は攅刀(さんとう)。
『彼ら』は賊だ。
忌み嫌われる存在。
村を襲い物資を奪う。
抵抗する者は殺す。
そんなことばかりを繰り返して来た。
『彼ら』は救いを求めていた。
それでも略奪を止められない日々。
止めれば未来は無い。
そんな、生への執着が『彼ら』をただ動かしていた。
そして、ある日。
『彼』は希望を見つけた。
絽較 ~過去回想~
いつも通りに村を襲っていた。
俺は近くに居た人間を次々に斬る。
それが女だろうが餓鬼だろうが年寄りだろうが。
何も代わり映えがしない日常。
ただ人を斬り生に執着するだけの日々。
はっきり言って、つれぇ。
いつまでこんなことを続けるのかと何の為にこんなことを続けるのかと苦悩する。
だが、それでも時間は待っちゃくれねぇ。
もう、限界かもな。
自分の為に人を斬るのも。
自分の為に村を襲うのも。
はぁ、らしくねぇな。
俺は裏路地に行くことにした。
裏路地なら他のやつは来ないからな。
すると、そこには餓鬼がいた。
つっても、布にくるまれて捨ててあったがな。
普段なら気にしない。
この時の俺はどうかしてたんだろう。
まぁ、どうかしていたおかげでこいつを見つけれたんならそいつも悪くはねぇ。
なんとなく、持ち上げると餓鬼は笑った。
ただ、笑ったんだ。
血まみれの俺を見て笑って手を伸ばしてきた。
俺は餓鬼の手を握った。
「きゃっきゃっ」
餓鬼は更に笑った。
気づいたら涙を流していた。
今までの自分が救われた気がした。
そして、この餓鬼を育てて行くと心に決めた。
だが、俺は所詮、賊。
まともな方法で餓鬼を育てられなかった。
餓鬼の為と言って村を襲い始めた。
不思議と今までのように迷うことがなくなった。
俺は1人じゃねぇって思うことが出来たからな。
「よし、じゃあ、都から離れよっか」
一刀は気持ちの良い笑顔で言う。
「それで次はどこに行くってんだ?」
攅刀が一刀の顔を見る。
「んーっと、益州の方に向かおうかなって思ってるけど」
「益州?遠いな」
地図を見て攅刀が言う。
「どうしてんな遠いとこに?」
「あそこはね、腐った下郎が刺史を務めてるから俺たちみたいな賊には過ごしやすいんだよ」
一刀は笑顔で言い放った。
「ふっ、さすがはアニキのガキだな」
今の大男は昏酋(こんしゅう)。字は秦廼(しんだい)。真名は龍盟(りゅうめい)だ。
攅刀と同い年くらいでかなりの怪力である。
「こんな言葉を教えたつもりはないんだが」
攅刀は苦笑いをする。
「うそ、いつも使ってるくせに」
攅刀にツッコミを入れた女性は慶眞(けいしん)。字は鷲扇(しゅうせん)。真名は蘭花(らんか)。
一刀より少しだけ年下だ。
「お前らなぁ・・・」
「ま、自業自得ってことで話を進めよう」
「・・・お前、父親に対する扱いがひどくねぇか?」
「気のせい気のせい」
一刀はいつもより数割増の笑顔を攅刀に向けた。
「それで―――」
一刀が話を進める。
それはいつもの風景。
この賊は他の賊に比べて統率がとれていた。
いや、軍と言っても過言ではないだろう。
その数は300。
そして、一刀・龍盟・蘭花は飛び抜けて優秀だった。
そこらの武将には決して負けないだろう。
その中でも一刀の武は異常。
龍盟と蘭花の2人で挑んでも勝てないのだ。
というより、余裕を持ってあしらわれる。
そんな彼らに教えられる兵もかなりの武を手に入れていた。
一人一人が下手をすれば武将クラス。
それだけの力を持っていながら彼らは賊を続ける。
それ以外に生き方を知らないから。
そして、彼らは益州に向かって進行を始める。
『あとがき』改め『懺悔室』
みなさん、さっきぶりでございます(零は見てくれましたか?)
ダメダメな作者、イタズラ小僧です(自分で言ってて本気で泣きそう…)
ネタを考えに考えて今回はこのような展開にさせてもらいました。
もっと素晴らしいご想像をされた方もいるかもしれませんが今の自分ではこれが限界です。
それでも暖かく見守ってくださる方がいる限り、精一杯やらせていただきます。
それでは出来るだけ早く更新できるようにがんばりたいと思います。
※話が短いことに関してはスルーしていただけると幸いです。
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あれから考えたんですが・・・
一刀は基本的に優しくないとダメだろ、との思いに至り
今回の作品では灰色の一刀でいきたいと思います!
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