No.172698

幻想✝無双 第9章 決着(壊れし者)

第9章です。
少し長くなると思ったので分けました。

2010-09-15 21:19:32 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1025   閲覧ユーザー数:972

カスミside

私は待っていた…

あいつが来るのを

 

もし来なかったら…

書いた事を実行すればいいだけ…

 

レイさん…

これでもとに戻れますよ…

あの女から解放されますよ…

 

『葉桜』もあいつを殺したいって思ってる

 

待っててね…

あいつが着いたら思う存分血を吸わせてあげる

 

こんなに待ち遠しいのはいつ以来かな…

 

音がした

その音はだんだん大きくなってきた

 

やっと来た…

 

やっと殺せる…

貴女の血が見れる…

レイさんが解放できる…

 

「来たぞ!…何処にいる!」

 

さあ一緒に舞いましょう

貴女はどんな死の舞を舞ってくれるか…

 

「………ヤット来マシタネ…」

 

 

思春side

私は指定された場所に着いた

でも誰もいなかった

 

嫌がらせか…

そうだとしたら趣味が悪い

 

「来たぞ!…何処にいる!」

 

誰だか知らんがもしいるなら…

 

「………ヤット来マシタネ…」

 

呼出した張本人が来た…

姿を見てまさかと思った

 

「…カ……カスミ殿…」

 

虎牢関攻略の時にあった時とあまりに違っていた

焦点が合っていないし何か恐ろしい感じがした

かといって委縮するわけにはいかない

 

「あの手紙はどういう事だ!」

 

手紙には

『雪蓮さんの母親の墓に来い…もし来なければ結婚できない体にしてやる……』

と赤い字で書かれていた

 

「アノ手紙…デスカ……ソノママノ意味デスヨ…」

「だからどういう事だ!」

「来ナカッタラ…結婚デキナイ…体ニ…シタダケ…デス」

 

意味がわからない…

聞いているのになぜ明確な答えが返ってこない

 

「どのようにするつもりだ!」

「タダ……タチノ悪イ…ゴロツキタチニ……慰ミ物トシテ…渡スダケ…デス」

「!!」

 

何を言っているんだこいつ…

私は彼女に何かした…

見当がつかない

 

「ソレダケデスカ…」

「あと…なぜ此処に呼んだ!」

「ソレハ……オ前ヲ…コロス為ダ!!!」

「!!」

 

カスミはいきなりクナイを投げつけた。

思春は間一髪避ける事が出来た。

 

「何をする!」

「貴女ヲ殺シテ…レイサンヲ……救イマス」

 

そう言いながらカスミはクナイを投げ続けた。

(くるってる…なんで…)

思春はそう思いながら避け続けた。

しかしそれは罠だった。

 

「フフフ…イラッシャイ…」

「!…くっ……」

 

避け続けている間にカスミに近づいていた。

カスミは『葉桜』で思春の腕を引っ掻いた。

しかし思春もそれに気付き避けようとしたが反応が遅れた為浅く引っ掻かれてしまった。

 

「思春サン…大丈夫デスヨ…曹操兵ミタイニ……毒ハ…仕込ンデナイノデ……」

「毒…だと!」

「嬉シイデショ…アノ時ト同ジヨウニシネルナンテ…フフフ」

「悪趣味だな………は!」

 

思春は『鈴音』でカスミを薙ぎ払った。

しかしカスミは不気味な笑みを浮かべながら避け距離を取った。

 

「フフフ…ヤット殺ル気ニナリマシタカ……、サア一緒ニ死ノ舞ヲ踊リマショウ……」

「仕方がない………来い!」

 

思春はこれ以上話しても無理と考え『鈴音』を構えた。

 

「フフフ…甘イ………デスヨ」

「う…」

 

カスミは思春が構えた時には右横に立っていた。

そして『葉桜』で右腕を引っ掻いた。

思春も流石に避けることが出来なかった。

引っ掻かれた後思春は距離を取った。

 

「レイサントイツモ一騎打チシテル割ニハコンナモンデスカ……」

「…」

「モット…楽シマセテ・・・下サイ…モット血ヲ…見セテ…下サイ」

「ふざけるな!………は!」

 

思春は頭に血が上りカスミに斬りかかった。

 

「フフフ…」

「ぐ……」

「本当ニ…綺麗……血ガ…ヨク似合ウ……」

 

しかしカスミはそれを避け両脚を引っ掻いた。

レイと一騎打ちをするようになって思春は確かに素早く動けるようになったがカスミには通用しなかった。

思春は両脚を引っ掻かれ立つ事が出来なくなってしまった。

 

「レイサン…コレデヤット二人デ…暮ラセマスネ………ソレジャア…死ンデ……下サイ………バイバイ」

 

カスミは『葉桜』を首めがけて振り下ろした。

 

つづく


 
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