No.172691

真・恋姫無双 鈴の音

黒竜さん

真・恋姫無双の新たなストーリーです。お楽しみください

2010-09-15 20:38:43 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:9265   閲覧ユーザー数:7057

とある世界。三国志に出てくる主な将が全て女性の世界。この世界に鈴の三人集と言われる武芸者がいた。一人は後に鈴の音と恐れられる武将。二人目はとある街の将をしている。最後の一人は天の国から来た男。これはその三人が力を合わせ、仲間を増やし。天下統一する物語

それでは、これより皆さんを不思議な世界にお連れしましょう

第一話「三つの鈴」

 チリ~ン チリ~ン チリ~ン

 綺麗な音色を鳴らしながら一人の少女が酒屋の前まで来た。

 「一刀。いるか?」

 彼女が呼びかけると店の奥から一人に少年が出てきた。

 「いらっしゃい、思春。今日は何のよう?」

 彼の名前は北郷一刀。三年前にいきなりこの世界にやってきた日本人である。

 「実は、明日から数日故郷に帰ろうと思ってな。母上にお酒でもと思って」

 「わかった。良いお酒を用意するよ」

 「頼む」

 一刀が酒樽から酒を器に移していると。

 チリ~ン チリ~ン

 「一刀、いるか?・・思春。お前もいたのか」

 「あぁ。明日から故郷に帰ろうと思ってな。焔耶は厳顔様の御遣いか?」

 「そうだ。全く桔梗様の酒飲みには困ったものだ」

 「そう言うな。厳顔様はお前の武術の師匠だろうが」

 「そうだが・・」

 「はい、思春。焔耶、いらっしゃい。今日はどのようなお酒をお求めで」

 「あぁ。この前頼んでおいたお酒を「泥棒だ!!」」

 「「「!?」」」

 三人が声の方へ振り向くと、三人組の男が走って逃げていた。

 「思春、焔耶!!」

 「わかっている」

 「桔梗様にお仕置きされるのは勘弁して欲しいな」

 三人は急いで三人組を追った。

 

 「アニキやりましてね」

 「当たり前だ。この俺様が考えた計画だぞ。」

 「ふ~~~ん。あなたが考えたんだ」

 「「!?」」

 「誰だ!!」

 三人は声のする方を向いた。

 「ただの酒屋の店主だよ」

 そこには日本刀翡翠を持った一刀と何も持たない焔耶、思春がいた。

 「ア、アニキ。こいつら、この近年武道大会で1,2,3位を独占しているやつらですぜ」

 「五月蝿い。それがどうしてって言うんだ。どうせ本物の剣をみたらビビッチまう、可愛い子供だ」

 「なにを~~。貴様ら全員このワタシが成敗してやる」

 「焔耶・・・ハァ~~~、わかった。君はあのデブの方を頼む。思春はチビの方を、俺が頭を叩く」

 「わかった」

 一刀が言うと焔耶はデブの方に突撃しに行った。

 「はぁぁぁぁぁ(ドス)」

 「うっ・・・(バタン)」

 焔耶の右ストレートがデブのお腹に綺麗に入り。デブはその場に倒れこんだ。

 「デク~~~。貴様よくもデブを」

 「貴様の相手は私だ」

 「なにを!!」

 「(シュッ)」

 「・・・(バタン)」

 チビが思春の方を向いた瞬間に思春が放った手刀がチビの首に入った。

 「よくもチビとデクを。もう簡便ならん」

 男は持っていた剣を鞘から抜き、一刀に向かって突撃してきた。

 「死ねぇぇぇぇぇぇぇ」

 ガチン!!

 「ふん!!(ドス)」

 「うっ・・・(バタン)」

 一刀は男の攻撃を鞘に入った翡翠で受け止め。瞬時に横太刀を入れ、男を気絶させた。

 「「「「おぉぉぉぉぉぉぉ・・・」」」」

 「さすが、この巴郡が誇る武人達だ」

 「まったくだ」

 盗賊を倒すと街の人達から歓声が一刀達に振りかかった。一刀達は、倒した賊を兵士に引き渡すと酒屋に戻った。そこには一人の女性が酒を飲んでいた。

 「プハァ~~。おっと、やっと帰ってきたか」

 「き、桔梗様!!」

 「なんじゃ、焔耶よ。そんなに驚いて、わしがここにいたら不味いのか?」

 「い、いえ。そんな事は」

 「いらしゃい、厳顔さん。それで、そのお酒は・・・」

 「これか。これはこの器に入っていたやつだぞ。北郷」

 「それ、思春に渡した物ですよ」

 「お。それはすまんな。甘寧」

 「いえ、別に。一刀、すまんがもうひとつ貰えないか?」

 「いいよ。それと厳顔さん。その酒代は頂きますから」

 「う、うむ」

 「はぁ~~~。桔梗様」

 「それで、厳顔様はどうしてこちらにいらっしゃるのですか?」

 「あぁ。使いを出した莫迦弟子が、なかなか帰ってこんからのう。迎えに来てやっただけじゃ」

 「ただ。お酒が飲みたかっただけじゃないのですか」

 「そ、そんなことより。お主らはいつから鈴なんか付け出したんだ」

 三人の腰の所に付けてある鈴を見て厳顔は質問した。

 「この前の武道大会のあとですよ。三人で宴をしていたら綺麗な音色がしたので、一人一つずつ買ったんですよ」

 「なるほどな。だから・・・」

 「どうしたんですか?」

 「いや、なんでもない」

 「そうですか」

 「それじゃ、わしらは御暇しようかの」

 「また明日な、一刀。思春、気をつけて帰れよ」

 「あぁ」

 「なんじゃ、甘寧は明日には出るのか?」

 「はい」

 「そうか。寂しくなるのう」

 「すぐに、帰ってきますよ」

 「なら、向こうの酒を」

 「ちょっ!!桔梗様」

 「わかりました。良い物を持って帰りますよ。厳顔様」

 思春と厳顔が握手している中、一刀はなにやら旅路の準備をしていた。

 「なんじゃ。北郷もどこかに行くのか?」

 「はい。陳留で良いお米が出来たと聞いたので、買い付けに」

 「そうか、そうか。なら、良い酒が出来る事を祈っておこう」

 「はい」

 「焔耶。今日の仕事は終わってよい。その代わり、三人で楽しく酒を飲め」

 「はい。桔梗様」

 厳顔が帰った後、一刀達は酒を飲み始めた。

 

 次の日

 「それでは、厳顔様。行って来ます」

 「うむ。お前の母上に宜しくと伝えといてくれ」

 「わかりました。それで一刀は」

 「あやつは、日の出と共に行きよったわ。全く送る言葉も出来やしなかったわい。そう言えば門兵が、甘寧と焔耶に北郷から言伝を預かっておったな。確か、『約束は守る』だったかのう」

 「そうですか。なら、焔耶に私も約束は守るとお伝えください」

 「わかった」

 「それでは」

 思春は馬に乗って母の待つ邑へ向かった。

               第一話 完

「第一話終了です」

「オイ」

「なんですか?一刀」

「もう一つの方はどうなってんだ!!」

「ちゃんと書いてますよ」

「なら、なんでこんなものを書いてるんだ」

「だって、思春も焔耶も可愛いから。これを書いて見ました」

「けどな~~」

「一刀は私と焔耶が一緒に出ることは嫌いか?」

「そんなことは無い」

「ならいいではないか」

「しかし・・思春」

「なんだ?」

「すきだ~~~」

「お、おいこら。やめろ」

「い~や~だ~」

「だだおこねるな」

「はぁ~~。一刀が暴走したのでここでお別れとします。それでは皆さんまた会いましょう。BY]

「一刀。はなれろ」

「・・・」

「思春は俺の事嫌いか?」

「・・・」

「うっ。嫌いではない」

「ならいいじゃないか」

「うるさい!!お前らイチャつくなら外でして来い」


 
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