No.165298

デペイズマン・シード 3rd season;③

リリカルなのはA's後×デジモンアドベンチャー(ただし時間軸は02後:ED展開無視)八神つながり 真面目に連載第3話その③


ほぼ説明回。事態が動かない動かないっつーか微動だしない。
管理局バーカ!という話以外のなんでもない気がするのが謎。

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2010-08-12 20:17:24 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2609   閲覧ユーザー数:2504

 

 

 

 

 

 

3-3

 

円卓、というよりも彼らの感覚としてはテーブルらしい。

そこに腰を下ろして、ちょっと目をそらしたくなるくらいメタくそにされている美形さんとかにちょっとだけ申し訳ない思いをしながらも、はやてはいとこの説明を聞いていた。

一応メモなんか用意してみる。

 

「えー、っと。

平たく言うとここはデジタルワールドと呼ばれる、俺たちの世界の隣にある世界だ」

「そんな名称すら聞いとらんで。わたし」

 

隣、などといわれても、そんな話はつど聞いたことがない。

当然の反応といえるだろうに、むしろ太一は意外そうな目を投げてきた。

代わってずいぶん不自由な顔になってしまったヤマトが応じる。

頬に当てた氷の入ったビニール袋が哀れだ。

 

「まぁあたりそこらで触れ回る話題でもないからな。

実際は向こうでもいくつか事件が起きているが、なんだかんだで都合よく否定されているのが常だし。

実際俺たちはたまたま、ここと縁があって、自分たちの意思でこっちからみれば侵略者としか言いようのない時空管理局という組織からこの世界を守ってるっていうのが現状だ。

あくまでこっちの視点だけど、意味は通じるよな」

 

ヒカリ相手に何があったのか、その口調に嫌悪や敵意みたいな激しい感情は見られない。

ただ疲れたように、自分たちからの考えだと断った上で言われた言葉はひどくあっさりとはやてに沁みた。

 

「この際理解してしまうわ。

単に情報がほしいだけなら、しゃべれる相手を無理やりとっ捕まえる理由にはならん。

生体調査いうたて、観察することは出来るんやし」

「そうだね。それに彼らは基本的にこの世界でしか存在できない。

名前からなんとなく想像つくと思うけど、ここは現実に限りなく近い電脳空間だからね。

もともと、生体調査するという発想自体が意味がないってこともあるから」

 

基本的に。

ということは、特例があるということだが、そこは主張するところではないだろう。

いや、それより。

 

「電脳空間?!」

「そう。完全に独立していて、独自の歴史と時間を紡いでいる。腹も減るし睡眠も要するけど、今俺たちの体はデータ化されている」

「やって違和感ないで?!」

 

魔法を「使える」感覚はある。

まだ色濃く残る足の弱さも魔法による強化が持続していると感じられる。

差し出された紅茶はおいしいと思ったし、その際に自分ののどの渇きを自覚させられたり。

手にした魚肉ソーセージは確かな質感と冷蔵庫の中にあったという冷たさと。

それが全部、一度存在として作り変えられてしまっているのだという。

とんでもない衝撃なのに、それを伝えてきた当人らはのんびりとしたものだ。

 

「まぁそんなわけなんだけど、実質その管理局ってのはなにをしたいの?」

 

実際よくわからないのだけれど。

ヒカリ(なぜかさっきよりツヤツヤしてるように見える)の問いに、改めて自分がここにいるはずの理由を口にする。

 

「一応私がいわれたのは、あくまでその段階でやで?生体調査と環境調査やね。

確かに気になってはいたんや。

大分広い範囲をみとったはずなんに、狩…捕食がなかったなぁて」

 

生まれた違和感が素直に出た。

仕事以上の純粋な好奇心といえたが、あーとかんー、とかどうも反応が芳しくない。

いや確かに今の説明を聞く限り「必要がない」のかもしれないが。

 

「広い範囲……そうか、空飛べるんだね、はやてちゃんも」

「あ、はい」

 

「も」。

そうだ。すでに管理局はこの世界に人員を割いている。

けが人もいるという。

「怪我」をするのだ。データであるといっても。

ますますこの世界の異質さを感じさせることになるが。

 

「でもデジモンの生体調査って難易度高そう」

「光子郎すら一生ささげる覚悟だもんな。

実質が単純なだけに複雑だし」

「ほんとにな」

 

一生懸命噛み砕こうとしてるはやてに気づいているのかいないのか、太一とヤマトのやりとりに、新しい名前が混じる。

最低13人とはこの場所を見る限りに思うのだが、いったいどれほどの「人間」がこの世界に関わっているのか。

そして(しかもそういう意味では積極的に)関わっているとしたら、それこそ余計管理局が無茶やった理由がわからなくなってくる。

それとも相手を子どもと侮ったか。

それもまた就職年齢激低のミッドチルダの感性からすると奇妙に聞こえる。

 

「太一兄ちゃん。ちゃんと教えてほしいんや。

この世界のこと、太一兄ちゃんたちとのつながり。

さっきもいったけど、二重スパイってのは冗談と違う。本気の意味や」

 

どちらも自分には大切なものだとはやては思う。

何もかもを受け入れるはやてだが、ただひとつ、犠牲は嫌いだ。だいっきらいだ。

守るためなら、多少の真似はためらわない。

管理局のいびつさを子供心に感じたことは多々あるが、あそこが自分の覚悟を使うことのできる組織であることは間違いなかったから、守る。だが。

 

「・・・・・・・・その前に。

時空管理局って、そもそも何なんだ?」

「へ?」

 

そんな風に改めて返されてしまうと、思わず思考が立ち止まってしまう。

ロストロギアによる被害の阻止、軽減。

時空犯罪者の取り締まり。

こうして並べてみると個々のそれは正義をもって行われるだろうに、管理外とかいう表現とかの時点で発想が相当横柄だといわれればそれまでだ。

実際あっさりとそういわれた。

説明すればするほど、肯定せざるを得ない疑問が投げつけられるのだ。

 

新たに見つかった時空の調査。

そうといえば確かに聞こえはいいかもしれないが、「それまで存在していた以上、その土地にとって余計なおせっかい」でしかないことはいうまでもない。

あからさまに強制的な、一方的な蹂躙めいた態度でとなればなおのこと。

その世界に、ミッドチルダをはじめ別の次元に干渉する気も興味もないとなれば、言ってしまえば「意味がない調査」だ。

え?これって税金の無駄遣い?事業仕分け対象??

 

「っつーか何様?」

「大きなお世話だよなぁ」

 

ここに来て子どもじみた口調の突っ込みが耳に痛い。

そのとおりです。やってることが確かにおかしい。

それともここだけ?

だとしたらこのデジタルワールドに何が。

 

(むしろ、この世界を探していた・・・?いや根拠はない。大体、教会ですら伝承の可能性があるかどうか)

 

それとも、この世界のあり方が?

思考を抱えるはやてに、穏やかな声がじわりと染み渡る。

 

「太一の言う大きなお世話っていうのは、言ってしまえばこの世界の意思そのものでね。

僕らはそれの手伝いをしているんだ」

 

世界の手伝い。

奇妙な表現だけれど、そんな意思表示をする「世界」そのものがはやてには斬新に聞こえた。

 

「わたしたちだけじゃないし、大半がOBやOGになるんだけど」

「は?OB?」

 

はたしていとこの少女が続けた言葉に目を丸くした。

というか予想外の単語だ。

それよりも色々気になるのだが……

 

「あの、変なこと聞きますけど、えーと、太一兄ちゃんたちの"仲間"ってどれくらいいるん?」

 

まず、そこだ。

果たして思ってない返答が戻ってきた。

彼らは揃って首をかしげたのである。

 

「どれくらいだろ?」

「さぁ?毎年8人くらいとしてー」

「わかんねぇぞ。D3組実質新人4人だし」

「1人って時もあったしねぇ。しかも僕らのあとけっこうすぐに、だろう」

「いや、アレは一応2人なんだろ?賢が参加したのそん時なんだし」

「じゃぁD3は3人か。そういう意味じゃ選ばれ率が高いのってやっぱ遼か」

「純粋な新人て話になれば、そうだねぇ」

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

「あの」

「あぁ。世界中にいるからさ、仲間。

シフト組んでる連中もそれぞれの時間設定の割り当てやってるだろうから、把握し切れてるどうか」

「シフト?ここを守るのに?!」

 

そんなこと言われてしまえば、それはもう普通に「組織」だ。

しかも世界規模って。

だがいとこの反応はぜんぜん違うカラーを伴っていた。

 

「当たり前だろ。こちとら普通の学生だぜ、本業。

その分世界各国にメンバーはいるからさ。まぁなんとか支障なく時間ずらして目を光らせられるんだけど」

「この世界のために?」

「この世界のために」

 

思わず口にしたその一言が、この世界そのものの価値であるかのようにみえた。

外部からの助けが必要であるというのに、その助けが強い意志でそれを覚悟している。

 

「"選ばれし子どもたち"」

 

そして。

その価値を見出した者の名と。

 

「え?」

 

いつの間にか用意された、新しいポットから注がれる暖かい紅茶。

 

「それがかつての私たち。

この世界の危機を救うために、私たちの世界から召還されて、自分の意思でパートナーと戦って、この世界を守った。

それを外部から蹂躙されるってのは、割に合わないって話になったの」

「割りにあわんて」

 

異世界に召還されて、彼らは戦ったという。

そしてその役目を終えて尚、ここで戦うことをためらわないと胸を張る。

あ、おっきぃなったなぁヒカリちゃんの。

Bに届くか・・・?

どうでもいい感想がふと頭の片隅に降って湧くのは、なんだかファンタジーな物語みたいな彼らの展開が自分もまっさかーと笑い飛ばせないからだ。

自分も、選ばれた。

そして、多分、役目を果たせたと思ってる。

いや、まだ。まだすべては道の途中。

 

「はやてちゃん?」

「いや。えっと、危機ごとにその"選ばれる"ん?」

 

"お前が選ばれたのか?"

さっきの太一の言葉の意味。

となれば管理局はすでにこの世界にとって敵とみなされたということか。

おいおい。背筋に冷たいものが走る。

 

「基本的には。危機に応じて色々」

「2度選ばれたり、OBがサポートに入るときもあるけどな」

「実際俺たちも自分たちのときから3年後、後輩が選ばれて、色々手を尽くしたよなぁ。ヒカリとタケル…ヤマトの弟なんかその時が2度目だし」

「部活交互に休んだり、サボったりな」

「そういやお前が捕られちゃったときもあったよなー、アグモン」

「あのときはこわかったよ~」

「そーいえばヤマトさん。あのときお兄ちゃんを殴りましたよね・・・・・・」

「いや、アレは太一をおちつけよーとだな」

 

目の前で思い出話が咲き出した。

いや一応はやてに説明してくれようとしているようなのだが、どうも違うっぽいように聞こえるだけだ。特にヒカリの調子。

 

 

 

 

・・・・・・・・・

遼=秋山 遼 ゲーム3作品の主人公です。

え?その名前ってばテイマーにも出てた?

HAHAHA!誰のコトだい!?(あさっての方向。

まぁ出番はないでしょうが、一応このチーム所属ということで

某ゲームラストで行方不明とかキニシナイ!(しろよ

ハチイチ初代8人+D3組4人(含む賢)+遼=13人

っつーかこの場合遼のパートナー誰やねんてはnry

 

 


 
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