呂布隊を(劉備軍の)仲間にした一刀達。
次に控えるのは華雄の部隊………となるはずだった。
だったというのはここに向かって突撃して来た華雄が突如現れた一頭の白馬に倒されたためだ。
先行していた斥候の隊長はこう語っている。
「はい、我々が華雄隊の姿を確認した時、間髪いれずに一頭の白馬が単騎で横撃をかけました。
ええ、突撃したのは馬が一頭だけです。
……そういえば部下の何人かは馬の上にうっすらと人影を見て何かの叫び声を聞いたと言っていました。
確か『意地でも将の一人討って目立ってやるーーー!』とかなんとか。
しかしそんな影も声も私を始め確認できなかった者がほとんどでした。
すいません、話がずれました。
なんにせよ華雄将軍は白馬に討たれ、隊はバラバラになってしまったため、次の北郷様の相手は袁術軍本隊となります。
以上で報告を終わります。
どうかご武運を!!」
「…と言う訳で我々は袁術軍本隊と決戦をする事になった」
俺は愛紗と霞に斥候の報告を簡単に告げる。
ちなみに恋と呂布隊の皆は食事のため建業に向かって行った。
そのため再びこの三人で行軍し、敵本隊と戦うのだがいかんせん兵力の差は大きい。
なのでこちらは雪蓮率いる本隊と寿春から来る思春や穏達の応援を待つべくここで相手の攻撃を受け止める準備を開始し。
そして遂に激突した。
「ええい七乃! はようそやつらを叩きのめして徐州に攻め込むのじゃ!!
麗羽などに徐州を治めるのは無理に決まっておる!!」
「しかたありませんよ~~、だって今相手にしているのは神速さんと武神さんなんですから~~」
「だったら七乃が行けば「報告します!!」なんじゃ!!」
「たった今敵軍後方と我等の後方より軍勢を確認!
旗印から両方とも孫策軍と判明!
明らかに我々に敵意を持って行軍しています」
「なんじゃと~~~!!
おのれ孫策! 恩を仇で返しおったな~~~!!」
「あらら~~、遂に孫策さんが動いちゃいましたか。
それじゃサッサと袁紹さんの所に押しかけちゃいましょか」
「な、なぜ妾が麗羽の所に<ドス!!>………」
こうして袁術を(力尽くで)説得した張勲は戦線を手早く離れるのだった。
「……つまり袁術は逃がした、という事か。
まあいい、ここで討てなかったのは確かに残念だがこの兵力差では仕方あるまい」
袁術を取り逃がしてしまって暫くすると雪蓮が冥琳と雛里ちゃんを連れて現れ、その少し後で思春と穏も兵を引き連れてやってきたのだった。
そして皆の前で袁術を逃がしてしまった事を報告したのだが真面目な顔で聞いてくれたのは冥琳だけだった。
後は後ろで真面目な顔で「この間抜けが…」やら、笑顔で「あらら、失態ね一刀」「ですよね~~」などと仲間達の心温まる声が聞こえる。
こうして俺達孫呉+@は袁術を確実に叩くため軍を北上する事になった。
愛紗や霞は袁術を逃した責任があるといって今だに進軍を手伝ってくれている。
そして新たな情報が入ってきた。
どうやら袁術の合流した袁紹軍本隊と曹操軍の約半分の兵が下邳城へと進軍しだしたとの事だ。
結局俺達も決着を着けるために再び下邳城へと向かうのだった。
「また、戻ってきちゃったわね」
劉備についていく人達によって無人と化した城を前に雪蓮がつぶやいた。
「そうだな、だがここで袁術を確実に討って孫呉の独立を確かなものにする。
雪蓮、王としての号令を」
友の言葉に小さく頷いた雪蓮は兵達の方を振り返り言葉を発す。
「孫呉の家族達よ!!
遂に我が母、文台の死によって失った我等の財産を取り戻す時が来た!!
失った土地を取り戻せ!! 引き離された家族を取り戻せ!!
この一戦で我等は大事な物を取り戻せる!
私が王として皆を導く!!
この家族が笑って暮らせる明日のために、全軍突撃ーーー!!!」
雪蓮の号令と共に他の二方向からも鬨の声が上がり戦闘が開始された。
当初の目的が袁術の打倒を掲げていた俺達は何故か下邳城内に突撃していく袁紹軍に当たるべく俺達も城内に突っ込んだ。
「どこだ袁術!!」
声を上げるのは相変わらず先頭に立っている雪蓮。
そしてそれに俺と愛紗と霞が続く。
そのまま敵兵を切りながら進むと目の前に現れたのは袁紹軍の二枚看板、顔良と文醜。
そしてもう一方からは曹操軍の夏候姉妹だった。
「おや? また会えたな北郷」
この場に集まった将の中でまず始めに夏候淵が俺に声をかけてきた。
「逢引の誘いはまた今度にしてくれないか夏候淵」
「つれないな、私の誘いを断るのもせっかく教えた真名をよんでくれないのも」
「仕方ない…、雪蓮!
悪いけど袁術の所には一人で行ってくれ。
俺は秋蘭の誘いに乗る事にする!!」
「ちょ! かず「貴様ーーー!!!」」
なにかを言おうとした雪蓮の言葉を大きな怒鳴り声がかぶさった。
声の主はその手に持つ大剣を振るわせる夏候惇。
「一体どうして秋蘭を真名で呼ぶ!!
たとえ秋蘭が許しても秋蘭と一心同体の私の許可無く呼ぶなーーー!!」
切れて俺に向かって剣を向けてくる夏候惇だったがその剣が俺に届く事は無かった。
<キィン!!>
「あんたの相手はウチがしたるわ」
「誰だお前は!!」
「ウチか? ウチの名は張文遠。
まあ楽しもうや」
俺への攻撃を間に入って止めた霞を見て構えを直す夏候惇。
「そうかお前が張遼かお前の事は華琳様が欲しがっておられた。
ここで降ってもらうぞ」
「やれるもんならやってみー!
ほんなら呉の王さん、ウチはここで一刀と戦うから独立の戦いがんばってな~」
「な! あなたも「こらー!! いい加減こっち向けーー!!」」
再度台詞を大声に遮られた雪蓮。
今大声を出したのは文醜だった。
「黙ってればあたい達を無視して!!
ここは<ガキィン!!>んな!?」
今度は文醜の台詞が遮られた。
愛紗の注意を引きつけるだけの軽い一撃を受けたからだ。
「孫策殿お早く、この二人は私が一人で相手をします。
一刀様のために!!」
「……そ、そう。
じゃ、わ、悪いんだけど私は袁術ちゃんの首を取ってくるわ…。
(終わったら冥琳と大喬ちゃんになぐさめても~らおっと………クスン)」
そして雪蓮は一人この場から離れたのだった。
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