No.160597

G×S!番外編「芙蓉家の食卓」

さん

……細菌…もとい、最近の暑さで脳がとろけてるんです。


書き換えと修正をしました。

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2010-07-25 16:52:26 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4450   閲覧ユーザー数:4071

注・この話は番外編であり、本編とは関係はありません。

 

 

前回、横島は文珠の制御を完全にする為に神魔人化しました。

だがもしも、神魔人化せずに制御を行ったとしたら……

 

シアとキキョウの分離は無事に成功した、しかしその代償は決して安い物では無かったのである。

 

 

これは、そんなifのお話………

 

 

 

 

 

 

その日、彼女(彼?)は妙に機嫌が悪かった。

 

 

もしものif「芙蓉家の食卓」

 

 

 

シアとキキョウの分離から数日が立ち、横島達はそれぞれ平穏な日々を過ごしていた。

横島は未だに【蜂蜜物語】の効果が切れずに女性の姿のままであった。

そんなある日……

 

 

 

「忠夫、どうかしたのか?」

「何がだよ!!」

 

何時もの登校風景だが横島だけは朝から何かピリピリしていた。

 

「おっはろ~~!!」

 

スパパーーン!

 

合流してきた亜沙は何時もの様に稟と横島の背中を叩く。

 

「いてて、お早うございます亜沙先輩」

 

稟もまた何時もの様に挨拶を返すが、

 

「痛いじゃないスかっ!!」

 

横島は何故か声を荒げる。

 

「ご、ゴメンなさい…そんなに痛かった?」

「あ…い、いや、怒鳴るつもりじゃなかったんですけど。…すみません」

 

申し訳なさそうな顔をした亜沙を見ると、幾分冷静になったのか横島も謝る。

 

「ホントにどうしたのよ。ヨコシマらしくないわよ」

「今日の忠夫、ちょっと怖い」

「大丈夫なんですか忠夫さま」

「何でもないよ…」

 

横島はそう答えるが、

 

「本当に大丈夫?タダくん」

 

そう、心配そうに聞く楓に。

 

「大丈夫だって言ってるだろ!!」

 

と、きつい言い方をしてしまう。

 

「ゴ、ゴメンなさい…」

「あ、ゴメン楓。……何か今日はヘンなんだ。妙に落ち着かないというか」

「ううん、いいの」

「……まさかね…」

 

亜沙はそんな横島を見てポツリと呟いた。

 

 

 

 

「おっ、来たぞーーっ!!」

 

横島達が登校して来たのを見ると男子生徒の一人が声を上げる。

 

「忠夫ちゃ~~ん」

「今日も美しい」

「さあ、我等親衛隊に笑顔を」

 

なんということでしょう。横島が女性の姿になると、男共は手のひらを返したように横島の親衛隊を結成したのです。

そして、横島はそんな男共を見ると体を怒りで振るわせながら文珠を取り出すと……

 

「黄泉比良坂の術ーー!!」

 

【黄】【泉】【比】【良】【 ……

 

「やめんかーーっ!!」

「ちょっとヨコシマ!!さすがにそれはシャレにならないわよ」

「そうです、忠夫さまが手を汚す必要はありません。トドメは私が…」

 

そう言うとネリネの手に眩い限りの光が集まって来た。

 

「ネリネも少し落ち着きなさい」

「あと、坂の一文字だけ…」

「だからやめんかーーー!!」

 

さすがに、尋常じゃ無い殺気を感じた男共は一斉に逃げ出した。

 

「ちっ、あともう少しだったのに」

「一体、どうしたっていうのよ。今日のヨコシマはホントに変よ」

「…俺にも解らんがどうも朝から落ち着かないんだ。イライラするし、身体は重いし、腹は何か鈍痛がするし」

「タダくん、それって……もしかして…」

「楓、しーー!!」

 

亜沙は楓の言葉を遮る。

 

「どうした楓?」

「な、何でもないのよ何でも。ね、楓」

「むー、むー」

「なあ桜。男の俺が聞くのも何だが、忠夫の奴ひょっとして…」

「そのひょっとしてだと思うよ…」

「まままあ♪」

「た、忠夫さま……」

「キ、キキョウちゃん。忠夫くん…まさか……」

「そのようね。強く生きてね、忠夫」

「ヨコシマぁ…」

「忠夫、がんばれ」

「ちょっと待てよ…」

「どうした、樹」

「いや、もし本当にそうだとしたら忠夫はもう男には…」

『………あーーーーーーーー!!』

 

 

 

そして、翌日……

 

「どわあああーーーーーーーーっ!!」

 

早朝、横島の叫び声が響いた。

 

「ど、どうしたんですかタダくん!?」

「ヨコシマ!!」

「忠夫、何があった!?」

 

三人が横島に部屋に駆け込むと横島は顔を真っ青にしていて、その下半身は血で真っ赤に染まっていた。

 

「タダくん、しっかり。気を確かに持って」

「か、楓……血が……あり得ない所から血が…はわっ、あわわ…えぅ~~」

「あ、忠夫……やっぱり…」

「ヨコシマ…アンタ本当に女の子に……」

「い~~~~や~~~~~!!」

 

 

即座に仲間達には連絡は行きわたり皆、芙蓉邸に集まって来て、横島はやって来たフォっちゃんに掴みかかる。

 

「どう言う事なのよ、これは!!」

「ヨコシマ、口調が女の子っぽくなってる」

「……どうなんだ?フォっちゃん!?」

「どうやら時間が立ち過ぎた様だね」

 

フォっちゃんは申し訳なさそうな顔をしてそう答える。

 

「あの~、それってつまり…」

「言いにくいが、忠夫殿の体はすでに女性のそれに作りかわってるって事だな」

「はっきり言ってるし」

「は、はは…ははは……」

「タ、タダくん…」

 

横島からは呆然としたまま乾いた笑いが出てくる。

 

「さあ、まずはご飯を食べてそれからゆっくりお話をしましょ」

 

セージやリア達、母親sが朝食を運んでくる。

 

「あ、ごめんなさい。手伝います」

「いいのよ、楓ちゃんも座って」

 

テーブルにおかずが並べられているとタマモが横島に話しかける。

 

「だ、大丈夫よ。いざとなれば文珠で男になればいいし、ヨコシマがよければ私が男になってもいいし」

「男になるって何よ!私は元々男よ!!」

「口調、口調」

「あっ、うう~~」

 

涙目になっている横島の前にこんな日の定番であるご飯、いわゆる「お赤飯」が置かれる。

 

「たっくさん炊いたからいっぱいおかわりしてね。忠夫ちゃん♪」

 

リアはニコニコ笑いながらそう言うが横島の目からはポロポロと涙が零れる。

 

「ふええ~~~~ん」

 

そしてまた新しい日々が始まる。

 

 

 

 

もし、あの時神魔人化していれば【蜂蜜物語】の魔法効果は神魔人の魔力によって打ち消され、元の男の姿に戻れたであろう。

 

だが、このifの世界では神魔人化をしなかった。

 

これはそんな、もしもの世界……

 

 

とりあえず、終れ。

 

 

あとがき

 

と言う訳で、今回はもしもの世界と言う事で魔法効果が解けずに本当の女性になってしまった横島のお話でした。

 

次回は、神魔人状態の横島が何故巨乳なのか?横島が封印具によって男の姿に戻る時に何が起こったのか?SHUFFLE!世界での横島達のちょっとした日常といった短編集になります。

 

そこで今まで書きためていたストックが尽きます。

本腰入れて続きを書かないと……

 

 

 

 

「言いたい事はそれだけか?……」

 

げっ!!よ、横島……

 

「何なんだ、この話は?」

 

まあ、その…何というか。

 

「お前、俺の事嫌いだろ」

 

そ、そんな事はないぞ。横島の事が嫌いならSSなんか書かないし。

 

「じゃあ、これは何だ?」

 

まあ、そのなんだ。…これで、ハッピーエンドって事にしない?

 

ポイッと横島は乱に文珠を放り投げる。

 

何だこれは?

 

乱が文珠を受け取ると光を放ち、そして………

 

 

 

お【死】まい

 


 
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