昭和的小私鉄に恋焦がれる。先ずは屋号から。○○交通、○○地方鉄道、○○軌道……ここに旧国名などを加えれば
日本のローカル私鉄に相応しい、響きになるんじゃないかしら？趣のある屋号をあれこれと思ううち、次々と浮かぶ昭和的鉄道風景の数々。町から村へ。か細い鉄路は伸びる。点在する集落に寄り道しながら……晩秋。高く豊かな青空の下、波の音を聞きながら古びた漁村を縫う気動車。紅葉の頃、山間の鄙びた温泉宿へ行く温泉電気軌道や、その地方ではちょっと名の知れた寺社へ向かう参拝電車。都心から住宅地を結ぶ、郊外電車なんてのも昭和的で響きが良い。

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