No.156296

仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双×三国志 第1話

BLACKさん

これはゲームのプレイ状況を主に言いますが、面白くするために小説方式にしてます。
そして内容もまた実際にプレイした時と同じでなく、小説のため脚色をつけておりますことをご了承下さい。

2010-07-08 22:58:14 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:5132   閲覧ユーザー数:4187

 

 

第1話  登用

 

 

江陵の城下を歩く一刀達。

 

一刀「で、どうすればいいんだ?」

風「さっきも言いましたが、とりあえずは城に行って、城に残ってる人達と話してみましょう」

稟「そうしないと、一刀殿が城主になる事はまず無理ですからね」

星「まあ主ならすぐにでも城主になれますぞ」

秋山「まあ何かあったら俺がごり押しで城主にしてやる」

一刀「いや、それだと色々まずいだろ」

秋山「一応、ごり押しで俺は漢でもちょっとした位を持った人間っていう設定にしておいた」

一刀「何でそんなことしたんだ?」

秋山「なんとなくだ。何かあったときに対処しても問題ないようにな……」

 

そうこうして歩いていると……。

 

猫「にゃあー」

一刀「うん?」

 

一刀が猫の鳴き声に反応する。

 

一刀「猫か」

風「猫ですね~」

 

風が猫ののど辺りを軽くなでる。

 

稟「ちょっと風……」

星「まあ良いではないか」

 

風が猫とじゃれていると……。

 

???「はぅあ~~~~~」

 

どこからかこちらを見ているような声が聞こえてくる。

 

一刀「何だこの声は?」

???「お猫様~~~~」

 

風が触っている猫のところに一人の少女がやってくる。

 

風「おや、あなたは……」

 

風は反応する。実は風だけでなく稟と星も反応していた。

 

一刀「知っている奴か?」

稟「一刀殿」

 

稟が一刀の耳元でこそこそと話す。

 

稟「あれは周泰と言う呉の将です」

一刀「呉の将?」

星「うむ。しかし何故こんな所に……」

一刀「うん?」

 

一刀の腰につけてある白い本のようなものから一枚のカードが出てくる。

一刀はそのカードを手に持つ。するとそのカードに絵柄が突然写り出され、その絵は周泰の姿であった。

 

一刀「俺はこいつを知っているのか……。おい」

周泰「はい?」

一刀「これを」

 

一刀が周泰のカードを手渡し、周泰がそのカードに触れると……。

 

周泰「!?」

 

周泰の頭には色々な事がよぎる。一刀と猫のついて話したりしたこと。一刀とも敵対した事も……。

その思い出は一刀の頭にもよぎっていた。

 

周泰「あの……」

一刀「何だ? 明命」

 

明命、それは周泰の真名であった。

 

明命「一刀様!」

 

明命が一刀に抱きつく。

 

明命「お会いしたかったです。一刀様!」

一刀「そうか……」

秋山「それでお前はここで何をしてたんだ?」

 

秋山が明命に尋ねる。

 

明命「何をしていたと言われても特にこれと言ったことは……」

稟「? どういうことですか?」

明命「はう!? どうしてここに程昱さんと郭嘉さんに趙雲さんがいるのですか!?」

星「ようやく気付いたか……」

明命「それであなたは誰ですか?」

秋山「俺は秋山だ」

 

五人は明命に事情を説明した。

 

明命「何でこうなったのかは分かりませんが、事情は分かりました。私も一刀様と一緒に居たいです!」

一刀「いいのか? その蓮華……孫権達と戦う事になっても……」

明命「確かに雪蓮様や蓮華様、それに呉の皆さんと戦う事になるときついかもしれませんが、それでも……一刀様と一緒に居たいです」

一刀「そうか……」

秋山「もてる男は大変だな」

一刀「まったくだな。記憶をなくす前の俺は一体何者なんだろうな」

稟「種馬と呼ばれてました」

一刀「マジか……」

 

一刀は思わず顔に手を当てる。

 

秋山「ま、そんな事よりさっさと城に行っちまおうぜ」

 

秋山に言われて一刀達は江陵の城に向かうことにした。

 

 

江陵の城では、太守が居なくなった事で文官や武将達が慌てていた。

 

蒋エン「どうしたものか……」

阿会喃「蒋エン殿」

蒋エン「どうした?」

阿会喃「どうもこの城の主になってやるからここに居る将達全員と話しをさせろという者達が来ているのだが……」

蒋斌「父上、どうします?」

蒋エン「このご時勢で主になってやるか……。面白いとりあえずは会ってみよう」

阿会喃「では連れてこよう」

 

そして一刀達は城の玉座へと連れてこられた。

 

蒋エン「とりあえず私が今のこの城の最高責任者の蒋エンと申します」

一刀「北郷一刀。とりあえずはこの面々の頭領……、まあ一番上だ」

蒋エン「して、何故こんな城で主になろうとお思いで?」

風「それはですね。このお兄さんが巷で噂になっている天の御遣いだからですよ」

蒋エン「何と?」

蒋斌「あの天の御遣い!?」

 

その『天の御遣い』という言葉に城に居た人達は驚く。

 

蒋斌「言われてみれば確かに……」

阿会喃「天の御遣いと思わしき服……」

蒋エン「そしてこの強気の態度……」

 

将達はこそこそ話で相談し、そして決める。

 

蒋エン「北郷一刀殿」

一刀「……」

蒋エン「我々はあなたをこの城の主として受け入れる事にします」

一刀「そうか……」

蒋エン「その前にですが……」

一刀「?」

蒋エン「あなた様は一体どんな事ができるのですか?」

一刀「どんなことか……」

 

一刀はそういうとどこからかある白いバックルを出す。

 

秋山「お前、それは……」

一刀「知っているのか?」

秋山「ああ。『ディケイドライバー』だ。ライドブッカーといい、カード……まあ、カードの種類は今は違うようだが……、何でお前が持ってるんだ?」

一刀「何故か持っていた」

秋山「使い方は?」

一刀「……何故か分かるな」

秋山「だったら……あんた達」

 

秋山が蒋エン達に声をかける。

 

秋山「これからこいつはとんでもない者に変身するけど、妖術とか思わないでくれよ」

蒋エン「? はあ……」

秋山「それじゃあ、やっちまえ」

一刀「ああ」

 

一刀はディケイドライバーを腰の前にあて、ベルトにする。

一刀は白い本のようなもの『ライドブッカー』から一枚のカードを取り出す。

そのカードにはなにやら仮面の戦士の絵が描かれていた。

一刀はディケイドライバーを展開させる。

 

一刀「変身!」

 

一刀がカードをバックルに入れる。

 

ディケイドライバー「カメンライド」

 

一刀はバックルを正位置に直す。

 

ディケイドライバー「ディケイド」

 

音声が鳴るとともに、一刀の周りにはいくつものカードの壁が現れ、一刀の体を包み、姿を変える。

そしてドライバーの中心から赤いものが出てきて、その変身した一刀の頭につく。

仮面ライダーディケイドがこの世界に降臨した。

しかしその仮面ライダーディケイドは普通の姿ではなかった。

普通のディケイドは頭のポインターが黄色なのだが、このディケイドは紫色であり、目も禍々しい怖い目付きをしていた。

 

稟「その姿は……」

秋山「仮面ライダーディケイドだな。しかし何故また激情態なんだ?」

一刀「知らん」

秋山「……(この世界の重要部分に触れる事だな。調べれば分かるが……やめておくとしよう)そうかい」

 

一刀は変身を解く。

 

一刀「後はこの国の文字の読み書きとか兵法を少々だな」

秋山「内政はともかく、戦いとなるとディケイド激情態だけでもかなりいけるけどな」

蒋エン「いやはや、驚きましたよ」

阿会喃「あんな者に変身するとは、流石は天の御遣い」

秋山(普通あんな者に変身できないけどな)

蒋エン「こんなご時勢です。それもまたあり。ようこそ、江陵へ!」

 

こうして一刀達は江陵の皆に受け入れられたのであった。

 

 

一刀「さてと、それはそうとどうすればいいんだ?」

稟「まずは内政だと思いますが……」

風「人手不足ですね~」

蒋エン「ならば人の登用を行いましょう」

星「登用?」

蒋エン「人を使うにはやはり雇うことをしないと……」

明命「何だが、今までの世界とは少し違いますね」

阿会喃「うん?」

明命「いえ、こちらの話で……」

秋山「まあ人を雇うにしてもきちんと選ばないとな」

風「それだったらお兄さんと関係のある人達がいいですね~」

稟「まあ身内となってしまいますが、連携を取るには確かにそれが一番ね」

星「だが、我らの知り合いがどこにいるか分からないではないか」

秋山「安心しろ。俺が検索してやる」

稟「いいのですか?」

秋山「これくらいなら別に問題ないさ」

 

秋山が両手を広げ、呆然と立つ。

 

秋山「おら!」

 

秋山が手を床につける。

するとそこに二つの本が現れる。

 

風「おお!」

明命「これは……」

秋山「この世界に居る文官や武将達を網羅したものだ。こっちの方が一刀に関係があった人間の名前と顔写真と今どこにいるか載っているリスト。まあ一覧の事だ。そっちがそれ以外の人間が書いてある本だ」

稟「随分便利な……」

秋山「おまけにそいつが在野から別の場所に動いた時、どこに所属してどこにいるのかも更新される」

一刀「チートだな」

秋山「これくらいならこの世界に問題はない」

 

秋山が一刀に一刀と関係のある人間が載っている本を渡す。

一刀はその本を開け、風と稟、星に明命も一刀の後ろから本を見る。

 

風「ほうほう……」

明命「本当に皆さん、載ってますね……」

星「とりあえずはその本に載っていて在野にいる面々の登用をする事を最優先にしようか」

稟「そうですね。それでいいですか?」

蒋エン「我々としては構いませんが……」

秋山「それじゃあ、早速……」

一刀「行動開始だ」

秋山「俺はここから一番遠い奴を探してくる」

一刀「どうやって?」

秋山「こうやってだ」

 

そういうと秋山はその場から姿を消した。

 

蒋斌「消えた!」

一刀「瞬間移動……」

稟「え?」

一刀「その場から別の場所に移動する技だ。ほとんど妖術技だな」

秋山「帰ったぞ」

 

秋山は一人の女性を連れてその場に帰ってきた。

 

明命「はやっ!」

???「ここはどこですか~」

 

その女性はとても巨乳で眼鏡をかけており、少しとぼけたような顔をしていた。

 

明命「あなたは……」

一刀「確か……」

 

一刀が本を捲る。

 

一刀「陸遜だな」

陸遜「あれ? 何で私の名前を知っているのですか?」

 

そんな時ライドブッカーから一枚のカードが出てきて、一刀はそのカードを持つ。そのカードには陸遜の絵が出てきた。

 

一刀「おい」

陸遜「はい?」

一刀「ほらよ」

 

一刀がカードを投げ渡し、陸遜がそのカードを受け取ると……。

一刀と陸遜の頭には二人の思い出がよぎる。

 

陸遜「お久しぶりです……。一刀さん」

一刀「そうなるな。穏」

穏「それでここはどこですか?」

秋山「さっき説明したんだけどな……。まあこの現象についても説明してやるか」

 

一刀と秋山達は穏に簡単に事情を説明した。

 

穏「わっかりました~。では一刀さんのために頑張りまーす」

明命「いいのですか? 穏様」

穏「確かに雪蓮様達と敵対するのはつらいことですけど、一刀さん達の味方になると決めた以上、一刀さん達のために戦わないと雪蓮様は怒ると思うんですよ~」

明命「まあ、言われてみれば……」

一刀「じゃあ、決まりだな。穏、俺のために居てくれるな?」

穏「はい♪」

 

穏は機嫌よく答える。

 

風「………」

秋山「(嫉妬を感じるな……)まあいいか。言っておくが、瞬間移動を使っての人運びは極力使いたくないからな」

一刀「世界崩壊が起こるからか?」

秋山「ああ。まあ制限があるだけでまったく使用できないわけじゃないさ。ある程度の制限が掛からないようなら使うさ。

だがしばらくの登用は自分達の足とか使ってくれよな」

稟「分かりました」

穏「何だが良く分かりませんが、がんばりまーす♪」

 

そして一刀達の登用が始まった。

 

 

稟は廬江、風は陳留、星は安定、秋山は平原、明命は宛城、そして一刀は自分達の居る江陵を視察+登用人材探しで探す事にした。

一刀が街を歩いていると……。

 

一刀「腹減ってきたな。この店にでもするか」

 

一刀は適当に飲食店に入った。

 

店員「いらっしゃいませ! お一人様でしょうか?」

一刀「ああ」

店員「ではこちらへ……」

 

店員に連れられて普通にテーブルに案内され、椅子に座る一刀。

 

店員「ご注文は?」

一刀「ああ……」

 

一刀は適当に注文。そして店員はそれを受託。

 

店員「かしこまりました。典韋さん!」

典韋「はあーい」

 

典韋と呼ばれた少女は急いで料理を作る。

一刀が注文をしている間に客が大勢入ってきて、忙しくなったのだ。

 

典韋「お待たせしました~」

 

典韋が一刀の頼んだ料理を一刀のテーブルに運ぶ。

 

一刀「うまそうだな」

典韋「はい! 私の自信作です♪」

一刀「そうか……」

 

一刀が箸を持ち、その料理を食べようとすると…。

 

一刀「うん?」

 

腰につけていたライドブッカーから一枚のカードが出てくる。

そのカードは絵柄がなかったが、一刀がそのカードを持つとそのカードに絵柄が浮かび上がってくる。

そのカードの絵柄はその料理を作って持って来た少女の絵であった。

 

一刀「これは……」

典韋「それって私……」

 

典韋が気になってそのカードに触れると……。

 

典韋「!?」

 

典韋と一刀の頭に色々な事がよぎる。二人の思い出が……。

 

典韋「兄様……」

 

典韋が一刀のことを兄様と呼び、一刀は黙って料理に手をつけて食べる。

 

一刀「……腕を上げたな。……流琉」

流琉「兄様!」

 

流琉が一刀に飛びつく。

 

一刀「おわっ!」

 

一刀は飛びつかれて、椅子から倒れてしまう。

 

一刀「おいおい」

 

流琉の目からは涙が流れていた。

 

流琉「どうして……どうして急に居なくなったのですか!? 兄様!」

一刀「そう言われてもな……。とりあえずは飯を食わせてくれ」

流琉「あ……ごめんなさい」

 

流琉は急いで一刀から離れる。

 

一刀「とりあえずは……飯だ!」

 

一刀は美味しく流琉の料理を食べる。

そんな一刀に流琉は尋ねる。

 

流琉「兄様はどうしてここに?」

一刀「知らなかったのか? 俺は今はここの城主だ」

流琉「えええええ!?」

 

流琉はとても驚いた。

 

流琉「初耳ですよー!」

一刀「昨日なったばかりだ。知らなくても無理はない」

流琉「あ、でも天の御遣いがどうとかって言ってた気も……」

一刀「まあ記憶がなかったんなら無理ないさ。それで流琉、どうするんだ?」

流琉「あの……兄様と一緒に居てもいいですか?」

一刀「いいぞ」

流琉「分かりました。それでは……」

 

流琉は店の店長に告げる。

 

流琉「今日いっぱいでやめさせてもらいます!」

店長「何かあったのかい?」

一刀「俺が雇うことにした」

 

店長の所に一刀が来る。

 

店長「あ、あなたは!? 天の御遣い!」

一刀「そうかしこまらないでくれ」

店長「そう言われましても……」

 

一刀と店長のやり取りがそんなこんな続き、一刀と流琉は店を後にした。

 

 

流琉「お世話になりました」

 

流琉は店の前でお辞儀をして、一刀と行動を共にする。

一刀と流琉が裏路地を歩いていると……。

 

???「や、止めてください!」

一刀「うん?」

流琉「何でしょう」

 

二人は声がする方に行ってみる。

するとそこには一人の少女が三人ほどの男に絡まれていた。

 

男1「よう譲ちゃん、金かなんかくれないか?」

???「そんなのないですよ~」

男2「だったらなんでこんな街にいるんだ?」

???「そ、それは……」

男3「だったら体でもいいんだぜ……」

???「止めてください!」

一刀「おい」

 

一刀がその男達に声をかける。

 

男3「何だ手前?」

一刀「さあな、誰だろうな」

流琉「兄様、ここは私が……」

一刀「いや、俺一人でいいさ」

流琉「でも兄様……」

一刀「知らないだろうが、今の俺は結構強いぞ」

 

一刀がライドブッカーをソードモードにする。

 

男2「手前やるのか?」

一刀「ああ」

男1「上等だ!」

 

男達二人が一刀に襲うが……。

 

一刀「はっ!」

男1「ぎゃあ!」

男2「うぎゃ!」

 

一刀に簡単に斬られた。とは言ってもやはり死んではいない。

 

男3「こ、こいつ……強い」

一刀「さっさと帰れ」

男3「は、はいーーーーーーー!」

 

男は倒れた男達を連れて逃げていった。

 

流琉「兄様、本当に強くなったんですね」

一刀「何故強くなったかは俺も知らない」

流琉「そうなんですかー」

一刀「それはそうと……大丈夫か? お前」

???「あ、ありがとうございます」

 

その少女は一刀にお礼を言う。

 

流琉「ところであなたは……」

諸葛亮「私は諸葛亮、字は孔明と言います」

一刀「諸葛亮な……。何でこんな所に?」

諸葛亮「実は、噂でこの街に天の御遣いが来たと聞いたので、その人のところで仕官しようと思いまして……」

一刀「俺にか」

諸葛亮「はわっ! では、あなたが?」

一刀「よく言われる天の御使いだ」

諸葛亮「そ、そうとは知らず、ごめんなさい!」

 

諸葛亮は頭を下げる。

 

一刀「別に頭を下げる必要ないけどな……」

諸葛亮「あの……私……」

一刀「別に登用しても……いいぜ」

諸葛亮「本当ですか?」

一刀「ああ」

 

一刀がライドブッカーをあけて一枚の絵柄のないカードを取り出すと、そのカードに諸葛亮の絵が写し出される。

 

一刀「やっぱりな」

諸葛亮「なんですか? それ」

一刀「ほらよ」

 

一刀が諸葛亮にカードを手渡し、諸葛亮がそのカードを受け取ると……。

 

諸葛亮「え?」

 

一刀と諸葛亮の頭に二人の思い出がよぎる。

 

諸葛亮「ご、ご……ご主人様!」

 

諸葛亮が一刀に抱きつく。

 

一刀「朱里でいいか?」

朱里「はい」

流琉「あの、兄様?」

 

流琉が蚊帳の外状態であった。

 

一刀「ああ、悪い悪い。色々説明しないとな」

 

一刀は簡単に二人に事情を説明した。

 

朱里「そうだったのですか……」

流琉「それじゃあよろしくお願いしますね。孔明さん」

朱里「朱里でいいですよ。私も真名で呼びたいのですが……」

流琉「それじゃあ、流琉でいいですよ。朱里」

朱里「うん。流琉ちゃん」

 

こうして一刀は二人の知り合いを連れて城に帰っていった。

 

 

一刀「帰ったぞ」

 

一刀が城に戻るなり、玉座の間にいた蒋エンに挨拶をする。

 

蒋エン「お帰りなさいませ。……なにやらお連れが居るようですが……」

一刀「その本に書いてある俺の関係者だ。登用してきた」

蒋エン「ええっと……」

 

蒋エンが本を開いてみる。

 

蒋エン「ああ、ありました。諸葛亮さんに典韋さんですね」

朱里「は、はい!」

流琉「これからよろしくお願いします!」

 

朱里と流琉がお辞儀をする。

 

蒋エン「こちらこそ……」

一刀「他の人は……」

蒋エン「まだですよ。いくらなんでもこんなに早くは……」

秋山「帰ったぞ」

 

秋山が帰ってきた。

 

蒋エン「あの、何故早いのですか?」

一刀「瞬間移動使ってないのにか?」

秋山「こいつを連れて帰るのに色々使ったんだよ」

 

秋山が後ろに居る人を指す。

 

???「普通な城やな。本当にからくり作り放題なんかいな?」

流琉「あ」

 

流琉はその女性に見覚えがあった。

一刀のライドブッカーから一枚のカードが出てきて、絵柄が出てくる。

 

一刀「そうか……」

???「なんやそれ?」

 

その女性は気になって一刀の手に持つカードを取ろうとすると……。

 

???「な、なんや!?」

一刀「!」

 

二人の頭に思い出がよぎる。

 

???「隊長……」

一刀「真桜でいいか?」

 

そう。その女性とは真桜を真名とする李典であった。

 

真桜「会いたかったで、隊長」

一刀「そうか……」

真桜「なんか隊長、会わんうちに冷たくなっとるな……」

一刀「記憶喪失だからな」

真桜「マジで?」

 

一刀は真桜に事情を説明した。

 

真桜「そういうことかいな……。じゃあからくりが作り放題も……」

秋山「いやいや。それは俺が作る場所を作ってやるさ」

真桜「ホンマ?」

秋山「ああ。適当に出来る」

真桜「じゃああんたが見せてくれた、あのジェット機とかも出来る?」

秋山「あれは無理だ」

一刀「お前、真桜に何を見せたんだ?」

秋山「適当に車に電車にジェット機……まあほとんど戦闘機だけどな」

一刀「そんなことしていいのか?」

秋山「ある程度の制限は解除してある。これくらいなら俺の負担で済むし、この程度、負担にもならん」

一刀「それならいいが……」

秋山「まあある程度の技術は教えてやるが出来ないものは教える気はないからな」

真桜「まあそれはこっちで勝手にするわ」

秋山「そもそもこの世界というか時代じゃ作れないって……」

 

それから数日が経ち、陳留から風が帰ってきた。

 

風「お兄さん、連れてきましたよ~」

???「こんにちわーなの♪」

 

それは于禁こと沙和であった。

一刀のライドブッカーからカードが出てきて、沙和に触れさせ記憶が戻る。

それからまた数日が経つ。

今度は宛城に行ってた明命が帰ってきて連れてきたのは甘寧の思春。

記憶を戻した時、一刀はどうするかと尋ねたら……。

 

思春「今の蓮華様には私の記憶はないだろう。それに今のお前にも興味はある。力を貸そう」

 

何とか力を貸してくれる事になった。

そしてまた数日が経つ。

今度は廬江に居た稟が帰ってきて、連れてきたのは三人。正確には子連れの女性と少女一人。

その女性とは黄忠の紫苑、子供は娘の璃々。少女は流琉の親友である許緒の季衣であった。

一刀は例の如く三人と自分の記憶を戻す。

紫苑と季衣も力を貸してくれる事になった。

その翌日には安定から星が帰ってきて、連れて帰ったのは張遼の霞。

やはり一刀は霞との記憶を戻す。

霞は喜んで一刀に協力してくれるのであった。

 

秋山「随分揃ったな」

一刀「ああ」

沙和「でも凪ちゃんがいないの~」

一刀「凪……楽進のことだよな?」

秋山「今は袁紹の所に居るみたいだな」

 

秋山が本を広げて楽進を調べた。

 

真桜「何であないなとこにおるんやろ?」

秋山「世界が違えば色々違うんだろ」

真桜「そないなもんかな?」

秋山「そういうもんだ」

一刀「これだけ集まったんだ」

朱里「とりあえずは徴兵とか訓練ですね」

蒋エン「開墾や商業の方も頼みますぞ」

一刀「やること多いな……」

 

一刀は大勢の仲間と共に、改めてこの江陵から始まるのであった。

 

 

おまけ

 

 

作者「『星と共に』ではなく新作の第1話だ」

一刀「何でこっちを先に書いた!?」

作者「またしても新ネタと言うか『星と共に』が原作にないことをやろうとしているからスランプになった。まあ結末とかそれまでの話の流れは思いついてはいる。後はどんな文章にしようかというだけだ」

一刀「そうか……」

作者「一応書いてる分は残り2話分だ。つまりは全31章」

一刀「さらりとネタバレするな!」

作者「そう書かないと誤解を招く恐れがあるからな。そして言っておくがこの話の最後の部分は手抜きだ」

一刀「全く手抜きだよ!」

作者「書いてる最中に長いなと思い始めて調べてみたら14KBは越えてた。流石に長いしかったるいと思って最後は手抜きにした」

一刀「ひどい奴だ」

作者「だが私は謝らない! とりあえず言っておこうこの作品で戦闘が始まるのは第4話だ。

次回は愛のために何かが起こる。まあその次も似たような感じだ。まだ書いてないけど……。

それでは!」


 
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