No.155763

東方不敗×恋姫

かめさん

何と『外史』に降り立ったのは東方不敗だけではなかったのです。原作じゃなくて『外史』の世界のあちこちに降り立った旧シャッフル同盟と他数名の居場所が少しづつ明らかになります。その一部を皆様と見てみたいと思います。それでは皆様恋姫ファイトッ!レディーッ!GOーッ!

2010-07-06 22:34:17 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1685   閲覧ユーザー数:1585

東方不敗×恋姫

 

第八話「再び現れしキングオブハートの紋章!そして大陸に降り立ったかつてのシャッフル同盟と蘇りし闇!?後編」

 

 

 

―――河東群・解のある邑

 

???「兄上〜っ!待って下さ〜い!」

 

兄上「愛紗早く来ないと置いて行くぞ。」

 

愛紗「兄上の足が早過ぎるのです。私の足では追い付けません!」

 

兄上「それは済まなかったな。なら、こうしようか。なっと!」

 

愛紗「わっ!兄上肩車は少し恥ずかしいです。///」

 

兄上「ん〜っ、なら降りるか?」

 

愛紗と呼ばれる少女は兄の頭をギュッと抱えると恥ずかしげにつぶやいた。

 

愛紗「兄上は少し意地悪です……。///」

 

 

 

――邑の傍の塩田

 

兄上「愛紗遠くが良く見えるだろう?」

 

愛紗「はいっ!兄上遠くまで良く………みえっ……?あ兄上〜っ!?」

 

兄上「どうしたっ!愛紗っ!」

 

愛紗「塩田の真ん中に人が座ってます〜っ!?」

 

兄上「はぁ?どっちの方向だ?」

 

愛紗「あっちの方です!」

 

愛紗は兄の頭を逆の方向に引っ張った。

 

兄上「い゛っ!いたたたたたっ!愛紗頭を引っ張っちゃ駄目だろうが!…………って…嘘だろ。」

 

確かに愛紗の示した方向には塩田の上に大柄な坊主頭で緑色の布を身体に巻き付けた男が胡座をかいていた!

 

そしてその男と兄の目が合った。

 

 

 

side兄上

 

なんだあの男は!?塩田の上になんで胡座かいてんだ?ってぇ今目が合った〜っ!?うわすっげーこっち見てるよ。

 

「って!こっち来たぁ!愛紗逃げるぞっ!」

 

愛紗(現在御年9歳の俺の可愛い妹だ今、変な目で見たやつぁヌッコロす!!)を肩車したまま素早く振り返り一気に駆け抜けるっ!

 

しかし運命という奴は残酷だった。

 

???「済まんがちと尋ねたい事があるのだが止まってもらえないだろうか?」

 

さっきまで結構距離があった筈なのに何時の間にか横にいるしぃ〜っ!?それも両手を合わせたまま上半身が全く動いてないっ!こ、こいつは出来る!

 

???「あ〜妹さんかね。済まないが君のお兄さんを落ち着かせてくれないか?」

 

てんめぇ〜っ!?俺の愛紗(御年9才)に何語りかけてやがる!くそぅ!こいつは敵だ!俺の愛紗(御年9才)に手を出した事を地獄で後悔しな!

 

愛紗「え〜っと判りましたっ!」

 

―――コキッ―――

 

…あ……愛紗さん…転蓮華は洒落…にならない…よ。

 

side兄上end

 

???「いや済まないね。どうしても尋ねておきたい事があったのでね。ああ私の名はアラン・リー。武術を少々嗜む僧侶だ。娘さんのお名前は何と言うのか教えてもらえないかな。」

 

愛紗「私の名は関羽、字は長生。」

 

アラン「………もう一度娘さんのお名前を教えてもらえないかな?」

 

愛紗「……名は関羽、字は長生。」

 

アラン「…そうか。……関羽さんで良いかな。それで此処は河東群・解で合っているかな?」

 

愛紗「はい!それとアラン殿はどうして塩田の上で座っていたのですか?」

 

アラン「ああそれは私はあの塩田の上で目が覚めたからだよ。関羽さんには信じられないかもしれないがどうやら今の時代よりも未来から来てしまったらしい。但し私の知っている過去とは随分違うみたいだがね。」

 

愛紗「?。今より未来から来た?それはどういう事ですか?」

 

アラン「そうだな。今の君が項羽の時代に行くようなものかな?」

 

愛紗「え〜っと?それは凄い事なのですか?」

 

アラン「そうだね。多分凄い事なんだろうね。」

 

愛紗「だったらアラン殿は五胡の妖術を使えるのでしょうか?」

 

アラン「いいや、私は先程も言った通り少し武術を嗜む只の僧侶だよ。それと君は関羽と言う名前なのに君のお兄さんは別の名前で呼んでいたみたいだけどあの名前は何か意味があるのかな?」

 

愛紗「アラン殿は真名をご存知ないのですか!?

 

アラン「真名?私のいた時代では真名と云う名はなかったよ。後、字もなかったかな?だから私の場合は姓がリーで名はアランと云う事になるな。」

 

愛紗「え〜っとそれではアラン殿の真名はアラン殿という事になりますね?」

 

アラン「そういう事になるかな。それで関羽さん此処いらに雨を凌げるような東屋は心当たりはないかな?」

 

愛紗「そういうのは兄上の方が詳しいかと思いますが…?アラン殿はその東屋に何か御用なのですか?」

 

アラン「いや何せこの地には知り合い等誰もいない。その上、生憎とお金になるようなものも持ち合わせていないのでね。なんとか一夜の宿にお借りしたい。と思った次第でね。」

 

愛紗「アラン殿もしお困りなら我が家においでになりませんか?」

 

アラン「それは大変ありがたいのだが、本当に良いのかね?

 

愛紗「困っている人は助けてあげないといけないと両親と兄上から常日頃教えられています。それに兄上もきっと賛成して頂けると思います。ねぇ兄上いい加減寝たフリは止めてください。」

 

兄上「あ〜あ、ばれていたか!狸寝入りは結構自信があったんだけどな。…アラン殿。愛紗が此処までしっかり考えた上で賛成したんだ。反対なんかしないよ。それに俺もアラン殿の身の上話には興味があるからな。」

 

アラン「それじゃよろしく頼むよ。それといい加減横になったままでは服が汚れてしまうからね。さあ掴まって。」

 

そう言いながら差し出されたアランの手を兄はしっかり握ったその時兄の右手から強い光が放たれた。

 

アラン「こ、これはシャッフルの紋章の輝き!?」

 

兄上「………この光は一体?」

 

アラン「…単刀直入に言わせて貰うよ。君の右手に浮かんだ光はシャッフルの紋章の輝きだ。その紋章を受け継ぐ者は凄まじい力を秘めている。その力を正しく使うも、また逆に使うのも君次第だ。どうする?私ならばその力の制御する方法を君に伝える事が出来るが。」

 

兄上「……アラン殿、……俺に力の制御方法を教えてほしい。それとこれは俺の信頼と覚悟の証だ。我が名は関智、字は威裂、真名は努問。我が名をアラン先生に預ける。」

 

愛紗「兄上が真名を預けるのならば私もアラン先生に真名を預けます。アラン先生、私の真名は愛紗。以後愛沙と呼んでください。」

 

アラン「努問君、君の覚悟はしっかりと受け止めさせてもらったよ。君の…いや君達の力は私が出来る限り育てさせてもらう。このクラブ・エースの紋章に賭けてっ!」

 

第12代目クラブ・エース=アラン・リー降臨!!

 

 

 

 

 

―――冀州・業の城内

 

荘厳な玉座の間その玉座に金髪の縦巻きロールの少女が退屈そうに髪の毛をいじりながら座っていた。

 

???「では、そのように取り計らうとの袁紹様の言葉でございます。それでは、今日はこちらの宿でお休みになられてください。」

 

黒髪をショートカットにした気苦労が多そうなもとい人の良さそうな少女が訪ねて来た客に応対している。

 

人の良さそうな少女「麗羽さまぁ、今のお客様で今日のお仕事はひとまず終了です。」

 

麗羽「斗詩さん、中庭の方でお茶を用意して下さりませんかしら。この前、猪々子さんが何か面白いものを手に入れたとの事。まあ、たいした物ではないと思いますが少し気になりますので猪々子さんを呼んで見せて頂けませんかしら。」

 

斗詩「はいっ!判りました。麗羽さま。」

 

 

 

――城内の中庭

 

猪々子「麗羽さまぁ、麗羽様が云っていた品物はこれの事です!この鏡は凄い戦士が呼び出す事が出来るらしいですよ?」

 

麗羽「何か小汚い鏡ですわ…。」

 

麗羽は鏡を見ながら呟いた。

 

猪々子「でも麗羽様何かこう力みたいなものを感じるような?気がしません?」

 

猪々子も鏡を覗き込みながら言う。

 

斗詩「文ちゃんはいつもそんな事言って色々な物を蔵に持ち込むんだから…。」

 

斗詩もボヤキながら鏡を覗き込んだ。

 

その時、鏡から翡翠色の光が天に登りそれから麗羽達の少し前にその光が降り立った!

 

麗羽「な?なんですの!?これは一体どういう事ですの!?猪々子さんっ!斗詩さんっ!」

 

猪々子「な?なんだぁ〜っ!?」

 

斗詩「文ちゃんっ!麗羽様の前から離れないでっ!」

 

斗詩はそう叫ぶと自らの得物の金光鉄槌を構えた。その様子を見た猪々子も慌てて自らの得物の斬山刀を構え麗羽を守る為に構え先程の光の落下地点の土煙を睨み付ける。

 

そして土煙が風にゆっくりと掻き消されていくとそこには青い見慣れぬ服を着た初老の男性が静かに佇んでいた。

 

???「私の名はナシウス・キルヒャと申します。済みませんが此処は一体何処か教えて頂けませんか?そこのお美しいお嬢様方。」

 

優雅に右手を胸の前に添えゆっくりと一礼しながら問い掛けてきた。

 

猪々子「え〜と此処は冀州は業の麗羽様のお城の中庭だけど……あんたさっきの光から現れたよな?」

 

ナシウス「私は確か日本の新宿で、ある若き戦士の未来を救う為に命の力を極限まで使い朽ち果てた筈なのですが…気が付くと此処に居たのです。」

 

麗羽「ニホン?シンジュク?何処ですの!?そこは、私聞いた事もありませんわ?私が聞きたい事はナシウスさんでしたかしら?貴方は本当に凄い戦士かどうかと云う事ですわ。」

 

ナシウス「私は剣の扱いには少々自信があります。そうですね、その大きな剣を持ったお嬢様よりは実力があるかと思いますが。」

 

猪々子「なんだって!?おいっお前あんまりいい加減な事言ってるとこの斬山刀の錆にしちまうからなぁっ!」

 

ナシウス「ふむ、それでは此処は一つお嬢様に剣の手ほどきをして差し上げましょう。済みませんが何か木の枝はありませんか?そこの髪の短いお嬢様。」

 

「あ、あの私の名は顔良と言います。え〜っとこの枝で良いですか?」

 

斗詩は中庭に生えていた木から三尺程の枝を切り落としてナシウスに手渡した。

 

ナシウス「誠に申し訳ありませんでした。顔良さんこの枝ならば十分そこのお嬢様に手加減をする事が出来ます。それでは参りましょうか?」

 

ナシウスは礼を述べるとその枝をサーベルのように静かに自らの前に構え宣言した。

 

ナシウス「私の名はネオ・フランスのキルヒャ家頭首ナシウス・キルヒャ、この勝利、顔良さんに捧げましょう!それではそこのお嬢様貴方の名を名乗りなさい。」

 

斗詩はその宣言を聞くなり顔を真っ赤にし、麗羽は自分に捧げないのに少しむくれて猪々子に声援を送った!

 

麗羽「猪々子さんっ!この勝負必ず勝ってその勝利私に捧げなさい!」

 

麗羽の声援?に戸惑いながら猪々子は斬山刀を正眼に構えナシウスと同じように宣言した。

 

猪々子「あたいの名は文醜!!この勝利を斗詩と麗羽様に捧げる!」

 

宣言するや否や猪々子は斬山刀を構えたままナシウスに突進した!

 

猪々子「喰らえっ!斬山刀の極みっ!でかいの一発ぶちあてるぜっ!!」

 

ナシウス「甘いですよ。」

 

ナシウスは軽く横に身体を動かすと枝を刀身の根本に軽く当てて剣筋を逸らした。

 

猪々子「ぶぎゃっ!」

 

猪々子は急に逸らされた剣筋に姿勢を崩され悲鳴を上げながら前のめりに倒れ込んだ。そして慌てて身体を起こそうとして顔を上げるとナシウスの持っていた枝がすぐ目の前に突き付けられていた!

 

ナシウス「文醜さんまだ続けますか?」

 

猪々子は自分の負けを悟った。自分の奥義を木の枝一本で破ったのだ。これがもし本物の剣なら、此処が戦場なら自分は屍を晒していただろう。だから猪々子は

猪々子「ま、参りましたぁ〜っ!!」

 

半泣きになりながら降参した。

 

猪々子を一撃で降した男の正体は一体誰なのか?

 

 

後編2に続く!


 
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