No.153530

東方不敗×恋姫

かめさん

神医 華陀の手により自らを病から解放する手段を得た東方不敗!今まで苦しめられていた病から解き放たれた時、遂にこの世界を滅ぼさんとする者達の正体が明らかになる!そして北郷一刀は新たな力を手にする!それでは皆様恋姫ファイトッ!レディーッ!GOーッ!

2010-06-26 21:51:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3593   閲覧ユーザー数:3413

東方不敗×恋姫

 

第七話「再び現れしキングオブハートの紋章!そして大陸に降り立ったかつてのシャッフル同盟と蘇りし闇!?前編」

 

 

 

華陀「はぁあああーっ!人鍼合一!唸れ金鍼っ!病魔退散っ!」

 

大気中の氣と華陀本人の氣が一つになって鍼に収束していく!

 

華陀「げ・ん・きになれぇーっ!」

 

そしてその鍼が師匠の身体に刺さった瞬間!

 

周囲が光に包まれた!

 

その時、俺達はとんでもないモノを見た!

 

…………それは!

 

トランプのキングのような格好をしたオッサンが両腕を組みながら師匠の身体に突っ込んで逝く姿だったっ!

 

 

 

 

 

「………………………なんでさ?」

 

そして光が納まった後には右手の甲にトランプののような紋章が浮かび上がった師匠が右拳を天に突き上げながら寝台の上に立ち上がっていた!

 

「……し…師匠今のすっごく怪しげなコスプレしたオッサンは一体何だったのでしょうか?」

 

東方不敗「こぉのっ!馬鹿弟子がーっ!今の御方の正体がまだ判らんのかーっ!」

 

「………あのう……判んないからお聞きしているのですが?」

 

東方不敗「なぁにぃーっ!今の御方こそが初代キングオブハート!その名をマイロン・K・ハート殿よっ!そんな事も判らんのかーっ!?だから貴様は阿呆なのだーっ!」

 

「キ、キングオブハート!?でも師匠っ!確か第三話で紋章は失ったって言ったじゃないですか!」

 

東方不敗・貂嬋・卑弥呼・管輅・左慈・于吉・華陀「メタな台詞は禁止!」

 

「す、すいません!……でも気になるじゃないですか?」

 

華陀「確かに気になるな…。東方不敗殿なにか今の光以外にも変わった事はなかったか?」

 

東方不敗「儂は初代の力が身体の中に入る時に初代が「シャッフル同盟よっ!この世界に降り立ちし闇を打ち倒すのだっ!」と叫ぶのを聞いたような気がしたのだが……あれは一体どういう意味があったのか?」

 

???「その問いに私がお答え致しましょう。」

 

洞窟の入り口の方から鈴の音のような美しい声が聞こえ、みんながその方向に目を向けるとそこには天女のような出で立ちをした美しい女性がいた!

 

管輅「西王母様っ!?この『外史』を囲む結界を東王父様と維持されていたのではないのですか!?」

 

西王母「………その結界の事についてですが…。先程の光により今まで見えなかった綻びがはっきりと写し出されました。それによりこの世界の根源にとんでもない闇が巣くっていた事が判明しました。渾沌(こんとん)・饕餮(とうてつ)・窮奇(きゅうき)・檮(とうこつ)の四凶がこの世界に自らの影を送り込んでいたのです。」

 

「四凶ってなんですか?」

 

西王母「四凶とは大きな犬の姿をした渾沌、羊の身体に人の顔で目が腋の下にある饕餮、翼の生えた虎の姿をした窮奇、人の顔に虎の身体で長い牙と尾を持つ檮の四体の怪物の名です。この世界に送り込まれた影は東方不敗いえシュウジ・クロス貴方にとっても因縁のある人物の姿でこの世界に存在しています。貴方が命を落とした第13回ガンダムファイトに関係していた四人の男達です。ウルベ・イシカワ、ウォン・ユンファ、ミケロ・チャリオット、ジェントル・チャップマンの四人です。」

 

東方不敗「少し気になる事がある。ウォン、チャップマンにミケロはよく知っているが、しかしウルベ・イシカワはあの大会に参加しておらぬはずじゃが。……いや待てよ…確かドモンに喝を入れた時に闘っていた相手か?」

 

西王母「その通りです。彼ら四人の記憶と身体を複製しこの世界に送り込んで来たのです。このままではこの『外史』の全ての命を贄にして最悪の悪神蚩尤(しゆう)を復活させてしまいます。そうなれば被害はこの世界だけに留まらず『正史』にまで及ぶ事と為るでしょう。そうならない為に我々はいくつかの緊急手段を行いました。」

 

東方不敗「してその手段とは?」

 

西王母「本来なら禁忌とされる仙術です。東方不敗殿貴方と同じような存在を敢えて複数この世界に降ろしました。第12代目シャッフル同盟、他数名をこの世界に降ろしました。但し」

 

東方不敗「但し、なんじゃ?何か問題でもありましたかな?」

 

西王母「なるべく近くに降ろす積もりだったのですが、それではこの世界の主だった武将達の命が危なく成り兼ねません。それぞれの希望とする人物の近くに降り立って頂きました。」

 

「あのぅ、すいません。どの武将の所に誰が居るというのは判りませんか?」

 

西王母「それはある程度ならこちらでも把握しています。しかし、今からすぐに向かったとして確実に会えるとは限らないでしょう。ですから、今は力を蓄える事を主体にされては如何でしょうか?」

 

東方不敗「そうじゃな。どうせあいつらの事だ。既にその武将達とやらに自らの武を伝え始めておるやも知れん。」

 

「えっ?そういうものなんですか師匠?」

 

東方不敗「うむ、あやつらときたら儂が弟子を取ったという話を聞くなりドモンのおらぬ間に押しかけて来おってな。羨ましいから自分達にも鍛えるのを手伝わせろと言ってきたものよ。あの時は、ドモンの才に助けられたが今度はそうはいかんだろうな。なにせお前ときたら才の方はそこそこしかないからのう。残りの44年間ひたすら全力全開で鍛え上げたとしてもおそらく儂の元を離れた頃のドモンと一緒くらいの腕に為るのがやっとと云った所かのう。」

 

師匠は何か懐かしそうに遠くを見詰めながら、それでいて何故かひどく寂しそうに話していた。

 

―――もくもく―――

 

「し・師匠っ!俺のいや私の兄弟子のドモンさんとはどんな人物なのですか?」

 

俺は何故か焦りを感じながら師匠に問い掛けた!

 

―――もくもく―――

 

東方不敗「ふむ、改めてあやつの事を話した事はなかったのう。よかろう!明日の修業は少し軽くしておくから、今夜はあの馬鹿弟子の話をするとしよう。」

 

………そして俺達は第13回ガンダムファイトに起きた地球規模の危機、その時師匠が人類を滅亡させようとした事を知った…。その結果師匠は弟子であるドモン・カッシュとの一騎打ちに破れその命を終えた事、その後ドモン・カッシュ達新シャッフル同盟が中心となりデビルガンダムを打ち破った事を知った……。

 

―――もくもく―――

 

俺はどうしても聞いておきたい事があった。

 

「…………師匠は、……師匠はっ!それで満足だったんですか!?自分の弟子に打ち倒されて満足だったんですかっ!?」

 

東方不敗「ああ、儂はあの勝負は儂の負けで良かったと思っておる。あやつは思慮分別の足りんまさしく猪武者であったがその心根は真っ直ぐな漢であった。そしてまだ未熟者と思っておった馬鹿弟子に儂は教えられた……。儂が滅ぼそうとしていた人類もまた自然の一部なのだと………。だからこそあの闘いはあやつの勝ちで良かったと儂は心からそう思うておるのだ…。」

 

師匠の表情はとても晴々としていてまるで自分自身のことのように嬉しそうに話していた。

 

―――もくもく―――

 

―――こっくん―――

 

「って西王母様っ!あんたもう話が済んで帰ったんじゃないんですか!?」

 

西王母「?」

 

―――もくもく―――

 

って!?ああっ!せっかくの水牛の焼肉がぁ!この人アレだ!恋や鈴々と一緒のキャラだ!いわゆるKUISINBOUって奴かよっ!

 

管輅「あ・あの西王母様?まだ伝えてない話があるんですよね?」

 

不動先輩が顔を引き攣らせながら西王母様に尋ねる。

西王母「……んっ!んんっ!申し訳ありません。焼肉など久しぶりでしたのでつい我を忘れてしまいました。」

 

東方不敗「そう言えば西王母の元々の姿は伝承によれば獣身人面であったと聞く……。なれば肉を好むのは必定か。」

 

「って師匠もなんでそんなに冷静なんですか?」

 

東方不敗「なに儂達は自分の分をいち早く取り置きしておいたのでな。一刀の分だけ食い尽くされただけで済んだわ。」

 

……………えっ?…………

 

俺の分だけ食い尽くされた?

 

俺は周りのみんなの顔を見渡した。

 

くそっ!みんな目を逸らしやがりました!コンチクショー!

 

西王母「その御礼と云ってはなんですがこれをお受け取りになってはくださいませんか?」

 

そういうと西王母様は剣道の竹刀袋と防具袋をどこからか取出し俺の方に差し出してきた。

 

俺は西王母様にことわってから袋の中身を確認した。

すると竹刀袋の中から一降りの日本刀が!そして防具袋の中から西洋風の鎧の手甲・足甲・胸当て・肩当てが出て来た!

 

西王母「その刀は秘剣・村雨丸。幾人斬ろうともその刃よりにじみ出す雫により血脂を落とす為切れ味は常に鋭いままと云う刀です。そしてその鎧はチベットの奥地にて、ある鎧を修繕する仕事に従事されている方から賭け麻雀の借金の方に製作して頂いた逸品です。いかなる攻撃も防ぎまた仮に傷を負ったとしても自己修復するという鎧ですのでこれからの闘いに必ず役に立つでしょう。どうかお受け取りください。」

 

…………刀はともかく鎧はなんかすっげーいわくつきの代物みたいなんですけど。

 

「ありがとうございます。この刀と鎧謹んでお受け致します。」

 

 

 

こうして俺は秘剣村雨丸と謎の鎧を受け取った。

 

 

 

中編に続く

 

 


 
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