No.149987

リトルバスターズ コンテスト用

コンテスト用に書いたリトルバスターズの短編です。
他にも最低2本ほど出しますので興味がありましたらそちらの方もみてください。

2010-06-12 14:47:18 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1076   閲覧ユーザー数:885

恭介が教室に来たのは学校も終わり放課後になった時

だった。

「よお、理樹。」

恭介は当たり前のように教室へ進入する。

「きょ、恭介。どうしたのいきなり?」

「いや、理樹に話したいことがあってきたんだ。」

僕が頭の上に?を浮かべると恭介は僕の肩をポンと叩

いて言葉を続けた。

「ああ、理樹……サバゲをやらないか?」

恭介は時々、おかしなことを口走る時がある。

それは決まってなにかの漫画の影響だったりととにか

く恭介はおかしなことを言ってはそれを現実に実行す

るのだ。

「理樹、俺は思うんだ。この理不尽な世界に反抗する

には俺達のような若い力が必要なんだ。だから、理樹

サバゲしようぜ。」

その言葉を聞いて僕は嘆息する。

「はぁ、恭介。今度はなんの漫画みたの?」

「おいおい、理樹。それじゃまるで俺が漫画の影響受けてサバゲやるって言ったようじゃ

ないか。」

まるで自分は漫画の影響は受けてませんと言っているようだった。

そんな時、横の席からのっそりと巨体が持ち上がった。

真人である。そういえば、真人は昼からずっと寝ていたのだ。

「ん、恭介か。理樹、なにかあったのか?」

まだ寝起きで意識がはっきりとしないのか真人の言葉にはいつもの覇気がなかった。

「真人か。ちょうど良い。お前の見事な筋肉が必要なんだっ!!」

今の真人には筋肉という単語だけで覚醒するであろう。

「筋肉!?俺も参加するぜぇ!!」

真人はやはり筋肉という言葉のみで恭介の案に乗る。

僕は流されるままサバゲーをすることになった。

恭介から聞いたルールは酷く簡単で僕でもすぐに出来そうだ。

「理樹、俺のチームはもうそろっている。真人とあと二人探してくるんだ。」

とさわやかに言うのであった。

恭介の言うとおり僕は鈴に声を掛けてみた。

「わかった、やってみる」

よかった、これでメンバーが一人そろった。

その時、通りの向こうから見慣れた女子生徒が通りかかった。

「あ、たたてざわたたみっ!!」

鈴は噛みまくりの言葉を吐くと毛を立てた猫のように威嚇のポーズに入る。

「さ、さ、せ、が、わ、さ、さ、みですわっ!!まったく……会った瞬間名前を間違えるな

んてどういうことかしら?」と言って向こうに行ってしまった。

 次に向かったのは中庭のテーブルだ。そこには来ヶ谷さんがいた。

「あの……。」声を掛けてみる。

「ん?……なんだ、理樹君か。」

来ヶ谷さんがすぐに反応を示したため僕は早速勧誘してみた。

「そうか、それは面白そうだな。」

どうやら、来ヶ谷さんは参加する気マンマンのようだ。

「ところで、理樹君……君は紅茶を飲むかい?」

いきなり妙な事を言う来ヶ谷さん。

おかしな疑問が残ったがこれで全員そろった。

そしてとうとう、サバゲーの日。

僕のチームのメンバーは僕に真人に鈴に来ヶ谷さんだ。

真人は巨体に不釣合いな小さな鉄砲をすごい握力で握りつぶそうとしている。

「ちょ、真人。それはそうやるものじゃないからっ!!」

「んあ?なんだ。そのお前みたいな筋肉バカでは鉄砲を使いこなせないぜっていう目は。」

相変らず、すごいこじ付けだった。僕は真人を宥める。

「理樹、ルールは先日言ったとおりだ。場所はここの廊下を使う。では、俺のチームに負

けるなよ。」

恭介はにやりと笑みを浮かべて言うとさっさと自分のチームへ帰ってしまった。

ここからでは恭介のチームは見えないがきっと強者を集めたに違いない。

そんなことを考えていると廊下の向こうから恭介の声が聞こえた。

そう、いつも聞くあの声だ。

「ゲームスタート!!」

僕たちはその声にしたがって無邪気にゲームを開始した。


 
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