No.142486

恋姫無双 3人の誓い 第二十話「覚悟」

お米さん

更新が遅れてしまい、本当すいません。この五月と来月の六月は更新が滞るかもしれませんので、ご了承下さい。そしてついに二十話に突入。いやはや早いものです。

2010-05-11 20:22:17 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1379   閲覧ユーザー数:1276

朱里と雛里の看病の甲斐があり、溜まっていた政務はすぐに片付いた。

特にすることもないので、いつも通り特訓を始めていた。

「ふっ・・・!はっ・・・!」

時々、愛紗が俺に稽古をつけてくれるおかげで、剣道部にいた頃よりも腕が上達していた。さすが、一騎当千の関雲張が教えてくれるだけはある。

・・・けど、まだ全然足りない気がする。飛鳥を助け出すためには、まだまだ力が必要だと思うけど・・・。

 

 

 

 

「・・・・・」

他に誰に頼ればいいのやら・・・。愛紗でも十分に頼りになってくれているが、俺ばかりの相手はしていられない。愛紗には愛紗のやる事があるから、時間を無理に取るわけにもいかない。

「はぁ~~~・・・・・」

かといって、そんな都合よく師匠なんて見つかるわけがない。八方塞がりで思わず大きなため息。

「お、青年。ため息なんかついてどうした?幸せが逃げるぞー。」

 

 

 

 

すると、後ろからゆっくりと歩いてきた長身の男が声を掛けてきた。

「あ、えっと・・・確か・・・」

「龍玄だよ。ま、覚えにくければおっさんでいいぞ。」

「ああ!薬草のことはどうもありがとうございました。」

薬草をくれた本人ということに気づいて、深々と礼をする。

 

 

 

 

 

「別に気にするなって♪・・・それより、手に持ってるのは剣か?」

「ええそうです。少しでも強くなろうと、こうして毎日特訓をしていて・・・」

その場で少し素振りをしてみせる。耳元にヒュンッと風を切る音がする。

「ほー・・・。なかなか良い振りをするね~。ちょっと貸してみな。」

そう言って、龍玄さんに木刀を手渡す。

木刀を手渡し、龍玄さんが構え始めた時、急に周りの空気が変わった。

 

「う・・・ぉ・・・」

その空気に、俺は押し潰されそうな感覚に陥った。そして、

「ふん・・・!」

一回素振りをすると、辺りに強い突風が起きた。周りの木々がその風に、枝を震わせる。

「ふぅ・・・。とまあ、こんな風にもっと剣先に集中してだな・・・ん?おい、どうした?」

「・・・・・」

あまりの凄さについ身震いした。そして、俺は思った。

 

 

 

 

 

この人に教われば、きっと強くなれると。

「龍玄さん!」

「うおっ!?いきなりどうしたっ?」

「俺をあなたの弟子にしてください!」

「・・・・・はい?」

いきなりの弟子入り志願に、龍玄は目を丸くして呆然としていた。

 

 

 

 

「・・・いきなりどうした?具合でも悪いのか?」

「違います!俺、あなたのその強さに感激したんです。その強さがあればきっと・・・!」

「きっと?」

「きっと、親友を救い出せると思うんです!」

龍玄は蒼介の答えに、眉をピクッと動かす。そして、真面目な顔で聞いてきた。

 

 

 

 

「・・・友に何かがあったのか?」

「・・・はい。五胡に捕まってしまったみたいで・・・。だから、救いたいんです!この手で友を!」

蒼介の真剣な眼差しを見て、龍玄はこう言った。

「そうか・・・いいか青年。これだけは忘れるな。・・・戦いになれば、お前の命は自分だけのものじゃない。みんなのものになる。絶対先走って一人で行くんじゃないぞ。どんな状況でもだ。・・・分かったな。」

 

「は・・・はい・・・」

いきなりの真剣さに戸惑いながらも頷いた。そして、今の俺には、その言葉の意味の本質を理解することはできなかった。

頷いた俺を見て、龍玄さんは、

「よし♪分かればよろしい。・・・じゃ、さっそく準備するぞ~!」

「え?何をです?」

 

 

 

 

「何って、移動の準備だよ。これから一月くらい俺の家で修行だからな。じゃあ、行くぞー!」

ニンマリとした笑顔を浮かべ、酒樽を片手に歩き出す。

「えっ!?いきなりですか!?愛紗達には何も・・・!」

「いいっていいって!さ、出発ー!」

「え、ちょっ・・・!」

俺は龍玄さんに手を引っ張られ、みんなに伝えないまま、城を出て行った。・・・本当に大丈夫かな、この人で・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※どうもお米です。なんか展開が変わりすぎておかしいかも・・・。ご指摘ドンドンお願いします。

さて、次回は一刀達魏√の話になります。今後は更新が滞り気味になるかもしれませんので、よろしくお願いします。それでは失礼します~。

 


 
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