No.141514

華ノ守人第玖話《《闇》》

ようやく第九章。

時間が進んでおりません。

最近思います。

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2010-05-07 17:25:05 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1801   閲覧ユーザー数:1583

《第九章 心の闇 》

 

 

サア!タノシイサツリクノハジマリダ!!

 

 

っく、ふざけんなっ!

誰がてめぇなんかの言いなりになるかよ!

 

 

オイオイ、ツレナイネェ・・・。

 

 

それに、今回は血なんか流れないよ。

 

 

・・・ソレハドウカナ?

 

 

敵は人じゃない、斬った後に残るのは装束だけだ。

 

 

ハイハイ。セイゼイガンバンナ。

 

 

-------・・・い・・・・おいっ!

 

「っつ!」

 

「お前、大丈夫か?」

 

「すまない。少々ボーっとしていたようだ。」

 

くそ・・・、また始まりやがった。

 

 

「どうする?先ほどより奴ら、増えているぞ?」

 

視線を上げれば、敵の数は倍ほどに増えている。

 

「どうするもなにも、敵は斬る。それだけだろう?」

 

「フッ。違いない!」

 

言葉とともに、春蘭が敵中に躍りこんでいく。

 

「・・・彼女も相変わらずだな。」

 

変わらぬ彼女の姿に安堵する。

 

「さて、私も逝くか。」

 

一気に敵との間合いを詰め、居合いの要領で逆袈裟に斬り上げる。

 

 

-------いぎゃあああああああああっ!!

 

 

「なっ!?」

 

 

斬った敵の口からもれた絶叫に目を見開く。

 

そこには、血を流し倒れる兵士。

 

 

さっきまでは何も・・・まさか!?

 

 

「夏候惇殿!君の兵たちはどうしたっ!?」

 

「周りを見ろ!展開しているはず・・・だ」

 

「どうした?」

 

周りを見渡した、彼女の表情が強張る。

 

「・・・いない。」

 

「・・・・・。」

 

 

くそ・・・、誰の仕業だ!

 

 

「斬った奴の顔を見てみろ。」

 

 

一刀の言葉に慌てて装束を剥ぎ取る。

 

 

「・・・・・私の、部下だ。」

 

「やはりか。」

 

「どういうことだ?」

 

「方法はわからないが、何者かに操られているな。」

 

「はあ?」

 

突拍子も無い発言に目を丸くする。

それも当然だ。城を出てからここまで何も起こらず、何者とも接触していない。

 

「・・・・・とにかくまずいな。」

 

 

ホレ、ダカライッタロウ?

 

・・・お前は黙ってろ。

 

 

「君は一度下がれ。」

 

「なっ!?この私に逃げろというのかっ!」

 

「自分の部下は斬りたくないだろう?」

 

「し、しかし・・・」

 

彼女は、きっと躊躇いなく斬るだろう。

自らの部下を、共に戦場を駆けた友を。

敬愛する主の邪魔をするのならば、斬るはずだ。

自分の感情を押し殺して。

 

「さあ、行きたまえ。」

 

「だが・・・」

 

「行け。」

 

一刀から殺気が漏れる。

 

いやなのだ。彼女の心が傷つくのが。

彼らが裏切ったのならばまだ気も楽だろう。

 

しかし、目を見る限り、彼らから自我を感じないのだ。

 

そんな部下を斬るとき、純粋な彼女が罪の意識を感じないはずが無いのだ。

 

「・・・・・わかった。だが、一つだけ頼みがある。」

 

その目を潤ませ訴えかけてくる彼女に、目だけで応じる。

 

「せめて、楽に逝かせてやってくれ。」

 

 

春蘭、君は本当に優しいな。

 

 

「了解した、道は私が拓く。」

 

一刀の右足にバチバチと電流が奔り、淡い光を帯びていく。

 

「行くぞ!駆け抜けろ!!」

 

「わかった!」

 

「おおおおおおおおっ!!」

 

雄たけびと共に、一刀の踵が地面に振り下ろされる。

 

 

ドゴォォォォォンッ!

 

 

地面が砕け、土煙が辺りを覆う。

 

そして、春蘭は主の下へ駆けて行った。

 

 

「やれやれ、行ったか。」

 

------まったくです。ようやく貴方だけになってくれましたか。

 

「誰だっ!」

 

------始めまして。といっても私は知っているのですがねぇ。といっても、別の”貴方”をですが。私は于吉と申します。

 

「于吉・・・、すべて貴様の仕業か。」

 

どこからか聞こえる声。

直接頭に声が響く。

 

------ええ。楽しんでいただけていますか?

 

「・・・貴様、殺すぞ?」

 

一刀が先ほどとは比べ物にならない殺気を放つ。

 

------どうやって?私は姿すら見せていないのですよ?

 

「・・・チッ」

 

------それはともかく、おしゃべりはこの辺にしておきましょうか。みなさん、貴方を殺したくてうずうずしてらっしゃいますし。

 

「・・・・・・。」

 

------では、機会があればまたお会いしましょう。プレゼント、お気に召すと良いのですが。

 

「二度と現れるな外道が。」

 

返答は無い。

 

「があああああああああっ!」

 

「きやがったか!」

 

一刀の太刀が、兵の身体に吸い込まれた瞬間だった。

 

 

ありがとう、仮面の御仁よ・・・。

 

 

「・・・なに?」

 

 

今、ありがとうと言ったのか?

 

 

息絶える瞬間、彼の目には確かに安堵の色があった。

 

「どういう、ことだ?」

 

 

『プレゼント、お気に召すと良いのですが。』

 

 

「ま、まさか・・・」

 

 

殺してくれ!

 

嫌だ!操られて魏に仇をなすなど嫌なんだ!

 

頼む、殺してくれ!

 

俺たちの誇りを汚さないでくれ!

 

仮面の兄さんよぉ、俺を殺してくれ!

 

殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!

殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!

殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!殺してくれ!

 

 

「あの野郎・・・」

 

ギリ、と歯が鳴る。

 

 

体の自由は奪ったまま、自我だけ戻しやがった・・・っ!

 

 

「春蘭を下げさせて良かったか。」

 

 

「今、楽にしてやる。」

 

千鳥を抜き、数分後。

そこに一刀以外立ってはいなかった。

 

 

「はあ、はあ、はあ・・・。」

 

ドウダイ?タノシカッタロウ!

 

黙ってろ、お前は。

 

オー、コワイコワイ。マアイイヤ、トリアエズコレキケ。

 

何?

 

 

シニタクナカッタ!

 

っつ!?

 

ナンデコロシタンダ!

 

ツマモコドモモイエデマッテタノニ!

 

オマエノセイダ、オマエノセイデオレハ!

 

カエセ!オレノイノチヲカエセ!

 

やめろ、俺は!

 

タノマレタカラコロシタッテカ?

 

・・・それは

 

ナンデオレガシナナキャナラナカッタンダ!

 

オマエガ・・・、ソウダオマエガシネバヨカッタンダ!

 

な・・・に?

 

ソウダ、シネ!

 

オマエガシネ!!

 

シネ!

 

シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ

シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ

シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ

シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ

シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ!!

 

やめろ、やめてくれ・・・

 

ククク・・・

 

俺は、俺はぁ!

 

オマエガシネェェェェェェ!!

 

あ、ああああああ・・・

 

 

一刀の目から、光が消える。

 

 

うぁあああああああああああああああああああっ!!

 

 

ココロガ、コワレルオトガシタ。

 

 

「ぎゃはははははははははははははははっ!!」

 

そこに一刀はもういなかった。

立っているのは”刃”

一刀の心の闇の具現であり、彼には殺人衝動しかない。

 

「さあ!楽しい殺戮の始まりだ!!」

 

 

 

To be continue...


 
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