No.140145

真・恋姫†無双  星と共に プロローグ

BLACKさん

この作品は真・恋姫†無双が前作の続編だったらという過程で作られた作品です。
なおこの作品はインスパイアされた作品であり、その元となった作品はインスパイアとなった作品をご覧ください。

2010-05-01 15:31:15 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:18820   閲覧ユーザー数:15806

これはある外史を一緒に生き、そして今も一緒にいる男と女の物語である。

 

 

真・恋姫†無双  星と共に  プロローグ

 

 

「これはなかなか見物ですな、一刀殿」

「ああ」

 

一刀と呼ばれる青年と一人の女性がパリのエッフェル塔を見ている。

 

「次は……このモン・サン=ミシェルと言う物を見てみたいですな……」

「おいおい、そうせかすなよ星」

 

星と呼ばれる女性は早く次に行こうと一刀をせかす。

 

「もう少し見てからでもいいだろ」

「いやいや、こうしている間に時間が惜しいものです」

「まあ時は金なりだけどさ……」

 

一刀と星は旅行……、いや世界を旅しているのだ。

 

 

この一刀と呼ばれる青年の名前は北郷一刀。

聖フランチェスカに通っていた者だったが、ある事情により中退、そして1年ほど、祖父の下で本格的な剣の修業をし、今はこの星と一緒に世界を旅している。

そして星と呼ばれる少女、星と言う名は真名であり、本名は趙雲、字名は子龍である。

この趙雲の名を持つ少女は実は元々この世界の人間ではない。もしかしたら一刀もそうなのかもしれない。

それはこの世界においては2年前の事である。

 

 

北郷一刀は自分の通っていた聖フランチェスカ学園の展示館で三国志時代に使われたとされる銅鏡がある青年左慈により盗まれてしまい、一刀はたまたま心配になり夜の見回りをしていたその左慈と遭遇。争った挙句一刀はその銅鏡を破壊。一刀はある世界へと飛ばされたのだ。

それは三国志の世界であった。しかもただの過去の世界では無い、異世界……いや、外史と呼ばれる三国志の世界である。

その外史の三国志の世界は主要武将のほとんどが女性であると言う世界であった。

一刀はその世界で、天の御遣いとして祭られ、関羽、張飛、黄忠、馬超、諸葛亮、そして趙雲である星と共に三国志世界の大陸を統一したのだ。

しかしその外史を破壊しようとする者がいたのだ。左慈であった。

貂蝉と呼ばれるムキムキマッチョな危ない男は左慈の仲間であったが、左慈を裏切り、一刀達の味方をし、そして外史を支える銅鏡を一刀が触れた時、銅鏡は光だし、一刀はその光に飲み込まれ、飲み込まれる際に星の事を思い出し、星が一刀の伸ばされた手を取り、気が付いたら二人はこの世界へと居たのだ。

その時、一刀はここは自分の元居た世界、正史に良く似た外史だと考えた。

そして星は落ちついたら二人で世界を旅しようと言い、一刀は星と一緒に居ることを望み、それを承諾。

一刀はそのために星に元々の正史の時代の事を星に学ばせた後、高校中退を決意。

 

 

聖フランチェスカをやめてすぐに星と共に祖父母の居る実家に行き、祖父母にある程度の事情を説明。

祖父は旅に出る前に北郷流を完全に極めるように言われ、一刀は祖父の厳しい修業で北郷流を完全にものにしたのだ。

ちなみにその間に星は一刀の祖母からこの世界の物事を全て叩きこまれ、一刀くらいの知識を得た。

それから1年ほどで二人は得るものを得て、祖父母が用意してくれた資金で世界を旅しているのだ。

星の服はとてもこの世界では変と思われるものだったので、一刀が星に合いそうな服を考え、星の普段の服は上が白く首元が少し開いており、ネックレスのようなアクセサリーを付けており、ズボンはジーンズに良く似たものだが素材は別のものであった。

一刀と星は世界を渡り、色々なものを見て来た。

そして世界には様々な戦闘術もあり、一刀はその戦闘術を祖父によって完全に極められた北郷流と合わせたものにし、今では氣を使う技も使えるようになっている。

 

 

「絶景ですな~」

「本当にすごいぜ……」

 

二人はモン・サン=ミシェルの前まで来ていたが、その遠くから見える建物の出来を見て、驚く。

 

「このモン・サン=ミシェルと言うのは修道院みたいですな」

「修道院か……。行ってみるか」

「はい」

 

二人はモン・サン=ミシェルの中に入り、建物を見て回る。

そしてモン・サン=ミシェルの目玉と呼べる修道院へと向かい、修道院の聖堂に入る。

 

「あら? 観光客ですか?」

 

そこには一人のシスターが居ただけであった。

 

「あれ? 人がいないな~」

「今はこの時間に人はいないのか?」

「ええ……。いつもなら人は多いんですけどね……」

「そう言えばこの修道院の周りに人があんまりいなかったな」

「珍しいものですね……」

 

そう言ってシスターは聖堂を後にした。

 

「とりあえずお祈りでもしてみるか」

「そうですな。折角来たのですから……」

 

一刀と星は二人だけになった聖堂で祈祷をする。

 

「………」

「…………」

 

目をつぶって手を合わせる二人に突然声が聞こえてくる。

 

 

 

 

北郷一刀

 

 

趙雲子龍

 

 

あなた達の旅はまだ始まってもいません

 

 

本当の旅、本当の戦いはこれから始まるのです

 

 

さあ、新たな外史の突端を開こう

 

 

その声が消えると同時に一刀と星の体は光に包まれ、光が消えると同時に二人はその世界からいなくなった。

 

 

 


 
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