No.133048

北斗の恋姫の拳 第1話

BLACKさん

この作品では特に人が喋っていない部分には「北斗の拳」でおなじみのナレーションの声が出ているものと思ってください。
なお、可能な限り控えめにしておりますが流血表現があることをご了承ください。

2010-03-29 17:51:55 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:10212   閲覧ユーザー数:9351

この外史の時は世紀末。

世界は朝廷の力が及ばなくなり、暴力によって支配されようとしていた。

しかしその暴力による支配を解放すべく一人の男がこの世紀末の外史に舞い降りたのであった。

 

 

 

北斗の恋姫の拳

 

 

 

 

 

 

第1話  時は世紀末! 野郎がこの地にやって来た!

 

 

 

???「うーん、……うーん」

 

一人の青年が荒野を歩く。

 

???「み、水……」

 

青年は水を求める。

そして青年はとある村にたどり着き、道の真ん中で倒れる。

 

???「み、水……」

 

そこに三人の少女が倒れた青年のところに駆け寄る。

 

???(青年)「み、水……」

???(眼鏡をかけた少女)「この人、水を求めてるみたいね」

???(小柄の少女)「どうする? 天和姉さん」

天和と呼ばれる少女「う~ん。助けちゃおうか。お水が欲しいだけみたいだし。ね、人和ちゃん♪」

人和と呼ばれる少女「とりあえず、この人を宿にまで運びましょう。手伝って、地和姉さん」

地和と呼ばれる少女「分かったわよ」

 

そして三人の少女は倒れた青年を抱えて、自分達の泊っている宿に連れて行った。

 

 

???「うーん、あ……」

 

青年は目を覚ます。

目を覚ますと自分の眼には建物の天井が映っていた。

 

???「ここは?」

地和「目が覚めた?」

 

一刀が声のする方を見ると三人の少女が居た。

一人は巨乳で天然そうな少女(天和と呼ばれた少女)。一人は胸が小さく、少々生意気そうな少女(地和と呼ばれた少女)。もう一人はその生意気そうな少女より少し胸が大きく、眼鏡をかけていた(人和と呼ばれた少女)。

 

???「ここはどこだ?」

人和「ここは私達が泊っている宿の部屋よ」

???「そうか……。ところで君達は?」

天和「私は張角。こっちが張宝でこっちが張梁だよ」

???「張角……」

張宝(地和)「あんた名前は?」

一刀「俺は北郷一刀と言う。み、水を……」

張梁(人和)「さっき飲ませたばかりなんだけど……。まあ、いいわ。はい」

 

張梁が水の入った湯呑みを一刀に手渡し、一刀は湯呑みを受け取り、その湯呑みに入っていた水を飲む。

 

一刀「はぁ~、ありがとう。生き返ったよ」

 

一刀は笑顔を見せて答える。

 

張梁「ど、どうも……」

張角「あ、人和ちゃん。顔が赤くなってる~」

張宝「本当だ~」

張梁「からかわないでよ姉さん。何か欲しいものある?」

一刀「いや、特にない。強いて言うなら少しだけだが腹がすいてな……」

張梁「それじゃあ、何か取って来てあげるわ」

 

そう言って張梁は部屋を出て行った。

 

張角「ところで北郷さん?」

一刀「何だ?」

張角「何で北郷さんはあんなところで倒れてたの?」

一刀「よく言う、生き倒れだ」

張宝「ところであんたが来ていたこの上着随分変わってるわね。どういう素材なのよ?」

一刀「ポリエステルと言う素材だ」

張宝「ぽり……えす……てる?」

一刀「分からないのも無理はないかもな……」

張角「よく分からないけど、北郷さんは何かしてる人なの?」

一刀「いや、特にこれと言ったことはしていない。旅をしているだけだ」

張宝「何で旅をしているのよ?」

一刀「北斗神拳で人を救うことを理想としている」

張角「北斗神拳?」

一刀「そうだ」

張宝「どういうものなの?」

一刀「簡単にいえば拳法だ」

張宝「拳法で本当に人を救えるの?」

一刀「使い方によるな……。君達は何をしてるんだい?」

張角「私達三人はね。旅をしながら、あっちこっちの邑で歌ってるの♪」

張宝「今はまだ有名じゃないけど、そのうち大陸一になるんだから♪」

一刀「そうか……」

 

一刀は先ほどと同じような笑顔を見せる。

そんな時、外が何やら騒がしくなる。

 

張宝「何だが騒がしいわね」

張角「何かあったのかな? ちょっと待っててね」

 

そう言うと張角と張宝は部屋を出て、外に行く。

それからしばらくして……。

 

一刀「……何かあったか……。行こう」

 

一刀は部屋に置いてあった上着を着て、部屋を出て行った。

 

 

外では野盗が村を襲っており、その村の民衆が逃げ惑ったりしていたのが騒ぎの原因であった。

そしてその野盗達は張梁を人質にしていた。

 

野盗A「こいつを殺されたくなかったら水と食料を出せ!」

野盗B「ヒャッハー!」

村人A「ま、まずいぞ……」

村人B「でもあの子はこの村とは無関係……」

村人C「逃げちまおうか……」

張角「そんなこと言わないでください!」

張宝「あたし達の妹なのよ。なんとかしなさいよ!」

村人D「なんとかって言われても……」

 

張角と張宝が村人達ともめていると一人の青年が野盗達の前に出ていく。

その青年は張角達に助けられていた北郷一刀であった。

 

一刀「おい」

野盗H「何だ手前は?」

一刀「その子を放せ」

野盗B「何だ手前は!?」

野盗C「ぶっ殺されてえか!?」

野盗D「やっちまえ!」

 

数人の野盗が一刀に襲いかかる。

 

一刀「はあああああああ!!」

 

一刀は気合を溜めると、野盗達の攻撃を受けるよりも早く、一刀の指が野盗達の体を突く。

 

野盗B「ああん? 何だ今のは?」

野盗D「そんな攻撃、痛くも……」

野盗G「あ、あ、あっぎゃ~!」

 

野盗Gの体が破裂して消滅した。

 

野盗C「ぐぇら!」

 

野盗Cも野盗Gのように体が破裂して消滅した。

 

野盗達『ぶぎゃあ!』

 

そして他の野盗達も体のどこかが破裂して消滅した。

 

村人A「今のは……」

村長「ほ、北斗、神拳!?」

張角「北斗神拳って……」

張宝「あいつが使う拳法の名前よね」

張角「長老さん。知ってるの?」

村長「うむ」

 

そして一刀は野盗の首領に捕まっている張梁のところに行く。

 

野盗A「手前! 本気で死にたいらしいな!」

一刀「はああああああああ!」

 

一刀は力を込めて、突きのラッシュを野盗の首領にぶつける。

野盗の首領は思わず手を離してしまい、一刀がそっと張梁を抱きとめる。

 

一刀「北斗百裂拳」

村長「昔この大陸に恐るべき暗殺拳が存在したとされる。それが北斗神拳だ。

一拳に氣を集中し、肉体の経絡秘孔に衝撃を与え、表面の破壊よりむしろ内部の破壊を極意とした一撃必殺の拳法。

まさかあの男がその使い手とは……」

 

野盗の首領は体勢を整え直す。

 

野盗A「手前の攻撃なんて、痛くもかゆくも……」

一刀「お前はもう……死んでいる」

野盗A「何!?」

 

そう言うと野盗の首領の顔が膨らんでいき、そして破裂し、肉体も消滅していった。

 

一刀「大丈夫かい?」

張梁「は、はい」

一刀「そうか……よかった」

 

一刀はまた笑顔を見せる。

 

一刀「それじゃあ、俺は……」

 

そして一刀は張梁を離し、村を出ようとする。

 

 

???「待ってー!」

 

村を離れた一刀の後ろから声が聞こえてくる。

一刀が声のする方を振りむく。そこには天和達三姉妹がいた。

 

一刀「張角……、それに張宝に張梁」

張角「ねえ、北郷さん。私達と一緒に旅しない?」

一刀「何故?」

張宝「あんたの北斗神拳が乱を呼ぶってさっきの村のおじいさんが言ってたけどさ……」

張梁「あなたには助けられた恩がある」

張角「それに、私達にはあんまり関係ないしね♪」

張宝「後、あんた金無いでしょ」

一刀「……ああ」

張角「だったら私達と一緒に旅しましょ♪」

一刀「……俺は適当にする。お前達の好きにすればいい」

張角「ありがとう♪ 北郷さん」

一刀「俺の事は一刀で良い」

張角「じゃあ、私達の事も真名で呼んでいいよ」

一刀「真名を?」

張宝「知らないの? 私達が持ってる、本当の名前よ。家族や親しい人しか呼ぶことを許さない、神聖なる名よ」

張梁「その名を持つ人の本質を包み込んだ言葉なの。だから親しい人以外は、例え知っていても口に出してはいけない本当の名前」

張角「でも一刀さんなら良いかなって……。私の真名は天和」

張宝「ちぃは地和ね」

張梁「私の真名は人和」

三人『よろしくね』

一刀「ああ、よろしく」

 

こうして一刀は張三姉妹と共に旅をすることになった。

 

 

 

姿を現す黄巾党!

その黄巾党に潜む影とは!?

そして天和達をある決意を固める!

 

次回、北斗の恋姫の拳

 

悪党どもよ! 貴様らに祈る言葉は無い!

 

 

一刀「悪党に墓標はいらぬ」

 

 

おまけ

 

 

作者「さてと久しぶりの本格的な作品の投稿だな」

一刀「お前昨日筆休みするとか言ってなかったか?」

作者「そのつもりだったのだが、無性に書きたくなってな。それで今は第4話を書いてる最中だ」

一刀「でもお前リアルで忙しいだろ」

作者「本来ならそうなのだがな……。まあその忙しさのせいで投稿自体が遅れるかもしれんな。

だが一度投稿した以上そんなに間を開けたくないと思っている。それが俺だ」

一刀「まあお前の好きにすればいいさ」

作者「元からそのつもりだ。それでは……!」


 
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