No.127538

恋姫†学園ver1.00

パサパケさん

恋姫†学園

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2010-03-01 22:14:04 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3217   閲覧ユーザー数:2735

 

 俺の名前は北郷一刀、聖フランチェスカ学園に通う2年生だ。

 聖フランチェスカ学園は、幼稚園~大学まで全ての教育機関が集合している学園都市である。

 俺はそこの第3ブロック高等部に通っている。

 

 部活は剣道部に所属している。自分で言うのもなんだが、俺の所属している剣道部は全国でも名が知られているほどの強い部である。まぁ強い理由についてはまた今度の機会にでも話すとしよう・・・

「ちょ・・・いて・・・か・・」

 剣道部に限らず俺が通っている第3ブロックはそれぞれが軒並み強い、こと柔道や俺が所属している剣道など武道関係の部活は全国的に強い。

「無視・・・・・いがい・・・さい・・」

 まぁ部活の話もこれくらいにしておこう。あとはたいして話すようなことでもないし・・・

「ちょっと!聞いてますの!?」

「えっ?」

 声が聞こえた方を見てみると見事な金髪ドリルを頭に装備した女性がたっていた・・・

「って!何失礼なことを考えてますの!!」

 ドゴッ!

「えっ?」

 次の瞬間俺の体は見事にな放物線を描いて宙をまっていた。

 

 ドサッ!

 背中に激痛が走り俺はすぐに起き上がることが出来なかった。

「まったく私の高貴な髪をドリル呼ばわりだなんて!覚悟は出来ていますの!?」

 俺の目の前に立ちはだかったのは先ほどと同じ、見事なドリルをこしらえた女の子だった・・・

「ちょっと先ほどから私の話を聞いていますの!?」

「ごめん。聞いてなかった・・・」

 俺は正直に答えたのだが

「キィーーー!!私の話を無視するだなんて良い度胸をしていますわね!」

 どうやらお怒りのようだ・・・・

「だいたい生徒会長の話が聞けないだなんて・・・一刀!どこが頭がおかしいんではなくて!?」

 何で俺がこんな理不尽な怒りをぶつけられてるかいまいちわからないが・・・一つだけ分かったことがあった。

 それはこの女の子が我が校の生徒会長様であった。それがわかった瞬間若干あきらめに似たような感覚が俺の中を通り抜けていった・・・

 我が校の生徒会長様、その名を麗羽・・・・有名な袁財閥のお嬢様で生徒会長になったのも「ただ目立ちたいから」ともっぱらの噂だ。噂といっても十中八九その噂どおりの行動で学校の行事などは彼女が生徒会長になってからというもの袁財閥の財力をこれでもかと見せ付けられるものとなった・・・

 まぁそんな派手好きな目立ちたがり屋なので自分のことが無視されることが大嫌いなのだ!何よりも大嫌いらしいのだ!

 大事なことなので二度言いました・・・・

「ちょっと!いつまで私を無視しているつもりなんですの!」

 あぁ~どうやら今日の餌食は俺らしい、俺は蛇に睨まれた蛙のような・・・・袋のネズミのような・・・・飛んで火に入る夏の虫のような・・・・そんな絶望的な気持ちになりながら今日の自分の不幸を呪うことにした・・・

「あなた、本当に良い度胸をしていらっしゃいますわね!先ほども私のこの高貴な髪の毛をバカにしましたし!」

「えっ!?」

「えっ!?・・・・じゃありませんわよ。先ほど私の髪の毛をバカにしましたでしょう!」

 なんということだ・・・・まさか口に出していたのか

「いや~何というか・・・・」

 俺が謝ろうとした瞬間

「ちょっと麗羽様、一刀さんそんなこと一言も言ってませんでしたよ。」

 おかっぱヘアーのおとなしそうな子と・・・・

「そうだよ、誰も麗羽様の髪の毛をバカになんてしてないって。」

 ぼさぼさヘアーの活発そうな子の二人がやってきた。

 どうやら俺は口には出してはいなかったらしい・・・

「何だよ~口に出してなかったんじゃん・・・」

 何か謝り損だな・・・

「ちょっと待ってください。今口に出してないとおっしゃいましたわね。そういうことは私の髪の毛を馬鹿にしたことは認めるんですわね!!」

 しまった・・・どうやら余計なことを口走ってしまったようだ。

「私の髪の毛をバカにするだなんてどうしてくれようから・・・」

「ちょっと麗羽さま、一刀さんもそんな悪気があって言ったわけではないですし・・」

「そうだよ姫の髪の毛は天下一品だって」

「そ、そうですか///」

 そういいながら会長は俺の方を見てきた。他の二人も俺の方に目で合図を送ってるらしい・・・

 めんどくさいがこれ以上絡まれるよりはましか・・・

「う・・うん、似合ってると思うよ」

「ほ!本当ですの!!」

 どうやら会長は自分の髪の毛がほめられたのがうれしかったらしく顔を赤く染めて喜んでいた・・・

「フッ・・・ふんそんな一言でアナタが私の髪の毛をバカにした罪は消えませんことよ!」

 じゃあどうしろと言うのだ・・・

「まぁ麗羽さま。せっかく一刀さんに褒められたんですしそろそろ本題に入りましょうよ」

「そうだよ姫早くしないと他の人が来ちゃうだろ」

 ?いったい俺に何の用があるんだろう?

「そっ・・・そうですわね!・・・・///」

 会長は先ほどよりも顔を真っ赤にしてこう告げた・・・

「北郷一刀!あなたは今日から私専用の下僕になりなさい!!」

「えっ?」

「ちょっと麗羽さまっ!」

「姫っ!?」

 時は4月の入学シーズン・・・二年生に上がったばかりの俺の平凡な学園生活はこの瞬間に悲しい音を立てながら崩れていった・・・

 

第一部完

 

 
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