オズ姉が俺の傷――といっても、頬に出来たほんの小さな傷を優しく癒しの術で治す。
しかし
「――!?」
オズ姉はその途中で息をのむような音を洩らした。彼女の視線を追って、俺は気付いた。
斬撃!?
飛ぶ斬撃。
自分の短剣で防ごうとして、しかし、途中で気付く。
この距離じゃ届かない!
もう、すぐ前にある。だから、スズラをかばうような体勢に近づこうとしたところで
キィイイイイン
何かと何かが衝突する音。
「っく、強……」
それはオズ姉の展開した防御魔術の結界と斬撃の衝突音だった。
でも、オズ姉は防御魔法は専攻していない。
この斬撃を放ってる馬鹿の予想はついている。威力も半端ねぇはずだった。
だから――
「うおぉおおお」
その防御魔法ごと破るつもりで短剣で切りこんだ。
防御魔法と飛ぶ斬撃と青水晶の鋭い一撃が衝突。そして、
「はぁ……こんのバカ親父がぁ!!」
あとには俺の怒りの一言が残るだけだった。
入口に立っているその男の、俺によく似たその双眸を睨みつける。
「はは、悪い悪い」
親父は反省の欠片もないような快活な笑みを浮かべた。
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隔離された空間に閉じ込められたレイ。脱出するにはそこで行われている隔離された試合で勝たなくてはならない――
第6話 飛ぶ斬撃