No.1194226

BLEACH短編「大神の眷属の神になった」

BLEACHの二次創作です。
短編です。大神ってこんな感じという話です。

2026-10-06 10:27:53 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:70   閲覧ユーザー数:70

短編「大神の眷属の神になった」

 

 死んだ。

 それは唐突だった。

 階段から落ちて死んだとか、トラックや車に突っ込まれて死んだとかではない。

 くらがりに呑まれて死んだ。

 そう、その死は唐突すぎて私は理解できなかった。だが、分かったのは死んだという事だけ。

 

 その後、世界各国でくらがりに呑まれて死んだ人が相次いだという事件は、私が死んだ後の話になる。

 

 ※

 

 私の人生、碌なことがない。まじで、碌なことがない。

 分かりやすく言うと、虐待、暴言、暴力、虐め。社会に出れば言われもない事を言われ、いじめに発展。隣人とのトラブル。警察に行けば被害妄想の類だとされ、精神科に強制。わけの分からない薬を飲み続けて、人生も体も心もボロボロ。

 そんな事があり、もう人間にも人生にも未来がないまま生きていた私に、突然くらがりに呑まれて死亡という、とんでもない人生終了だった。

 生きたいとも思っていなかったから、ちょうど良かったけど。

 あぁ、次の人生は普通に平穏無事にまともに生きたいな……。

 もう、人間はうんざりだ。

 

 ※

 

 ぱちりと目を開けると、そこは彼岸花が咲く河原だった。

 私、死んだから今は中間地点に居るって事ね。

 なんとなく察して辺りを見渡すと、他にも「何故ここに?」という顔をした人達が結構居た。

 私は死んだら終わりかなと思っていたから、この中間地点のようなあの世に来た事が少しわくわくしていた。

 人間はうんざりだけど、あの世に来たら「もう生まれ変わりたくないです」って言えるかな? と思っていると、一人の青年が、あちらこちらに散らばる人達の前に立ち止まった。

 

「これだけ、くらがりに呑まれたか。おい、お前ら。一列に並べ」

 

 急にそんな事を言われてすぐに動けるわけはないんだが、皆、直ちに一列に並んだ。私もその一人。

 青年はイライラしながら、一人一人に印をつけて札を渡していく。

 模様も色々だけど、手は込んでいない。私は梅だった。札は狼である。

 青年に「あんた、当たりだな。良かったな」と言われたけど、どういう事か分からないまま舟に乗せられ、次の場所へ向かった。

 

 ※

 

 「くらがりで呑まれた人はこちらへ」という立札とともに並んでいる。場所は神社だ。

 一時間くらい並んだ気がする。ようやく拝殿に入り、神主さんのような人に札を渡した。

 

「では、そのままこちらへ出て、階段を上がっていってください」

 

 と言われ、裏手を示されて歩かされた。

 かなり長い石階段を歩き、妙に気疲れした頃、開けた場所に出た。

 そこに三メートルくらいあるデカい狼がいて、びっくりした。

 うわ、カッコいい狼だ。

 

「なんだ。今回の人間は少ないどころか、この女以外適合者がいないんだな」

 

 狼が喋る。

 驚いたが、あの世なのでこんな事もあるのだろうと突っ込まないでおいた。

 

「今からお前はこちらの眷属の神にする」

「はい?」

「まずはそのボロボロの気を、まともになるまで静養場へ飛ばす。そこで静養してから、神の役割を与える」

「また生まれ変わるんですか?」

「どちらでも構わん。どうしたい? 見る限り其方の人生はぐちゃぐちゃだったが、生前の姿で居たいのか?」

「生まれ変わりでお願いします」

「生まれ変わるという定義になるかは分からんが、我らの眷属にふさわしい姿へ変わる。安心せよ。痛みはない」

 

 私はそこで強烈な眠気に襲われた。

 そのまま昏倒するように、意識は落ちた。

 

 ※

 

 人間に転生する必要がなくなり、転生輪廻から外れて静養場で十年ほど過ごした。

 回復したところで配属先が決まり、私の他に同期となる神様見習いが三人いるとの事だった。

 その三人と会うことはないが、一応教えておくとの事で、眼帯少女、切れ長の目の男、怪力女らしい。

 会わない事を願うよ。私人間でえらい目にあってるから、もう人間関係なんて構築しようとは思わんのよ。家族もいらん、友人も知人もいらん。誰もいらんから。

 

 私が配属された先は、死神があの世で幅を利かせている世界だった。

 なんか見たことある世界だなーとか思いながら、それなりの神社で暮らして五十年。

 

 浦原喜助と名乗る幼児を神社で拾って世話してやった。

 

 あれ。この世界、あの小洒落た事を口にする世界、BLEACHですか。

 そうですか。

 怖いです。

 敵、クソ強いのばかりじゃないですか。

 

 ある日、総領神様の大神の血族を引く女性がやってきた。

 格が違うどころか、絶世の美女。

 喜助は一瞬で惚れた。一目惚れだ。

 

 私は喜助に「あの女性について行きな」と言った。

 喜助は私を心配していたが、「総領神様から帰還命令が出たから、私はここからいなくなる。だから安心しな」と伝え、私は絶世の美女に連れられて神社を後にした。

 

 寂しいけれど、基本その世界に居ればいいだけなので、なんの問題もない。

 でも、ただ形として神社にいるだけなんで、どこにいてもいいのよ。

 神様って意外と適当なもんだ。

 

 下界にでも降りてみようか。

 

 私はそう思って、怖い怖いと思っていたBLEACHの世界の下界へ降りた。

 

 物見遊山気分で、私はBLEACHの世界を巡ることにした。


 
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