「今日は……国産牛だ！」

今回も日本を応援する――草薙悠弥である。

今回支援したのは、大阪。

支援先は、国産牛を扱っている大阪の肉屋だ。

だがその肉屋は、大陸からの被害により経営難に陥っていた。

せっかくの国産牛も、売れなければ廃棄されるしかない。

そんな状況に、草薙は支援する。

「国産牛！支援だ！」

今回、草薙悠弥が支援したのは――大阪の肉屋。

「大阪の肉屋だ！」

草薙は、リアルにお金を出して支援した。

支援先は大阪在住のTさんが経営する肉屋。

彼は家族と従業員を抱えていたが、大陸からの影響で売上が激減。

店も家族も、従業員も危機に瀕していた。

国産牛を扱うということは、ただの肉屋の話に留まらない。

牛を育てるには牧場が必要で、そこには畜産家がいる。

牛を育てるためには餌が要る。その餌を作る業者もいる。

つまり――

牛が売れないと、多くの人の生活が立ち行かなくなるのだ。

だからこそ――

（応援だ）

草薙は、クラウドファンディングで支援を募っていた大阪の肉屋を支援した。

その会社は、集まった資金を家族や従業員のために使うという。

（真剣だな）

支援金の使い道は、生活の維持と雇用の継続。

その姿勢は真剣で、地に足がついていた。

草薙が支援するには、十分すぎる理由だった。

感謝の手紙には、

「支援のおかげで、たくさんの国産牛を廃棄から救えました」

と綴られていた。

「支援金は一円たりとも無駄にせず、事業継続のために活用させていただきます」

という誠実な言葉が続く。

（よかった）

草薙は、素朴にそう思った。

そして、支援の返礼品として届いたのが――

「国産牛！」

国産の牛肉、そしてホルモンだった。

「食べて応援だ」

肉だ、ホルモンだ！

たくさん届いた。

（肉かホルモンか……）

どちらを食べようかと悩む。

その結果……

（ホルモンにするか！）

草薙は、ホルモンを選んだ。

ホルモンとは、基本的にモツ類。

レバーなどを含む、内臓系だ。

栄養も豊富で、ミネラルやビタミン、コラーゲンなども含まれている。

「国産牛ホルモンだ！」

◆

草薙はホルモンを焼く。

味は――問題ない。

既に味がついている、タレ漬けの状態で届いたのだ。

さすがは肉屋、そして元酒場の実力。

◆

ホルモンが焼けていく。

漂う匂いがたまらない。

見た目も――実にうまそうだ。

「いただきます」

そして――食べる。

（――うまい）

国産牛のホルモンは、実にうまかった。

コリコリとした歯ごたえ。

『噛む』という行為そのものが、食事の楽しさを引き立てる。

（いいな）

ホルモンは、レバー等様々な部位が混ざっていた。

それをコリコリと噛みしめるたびに、旨味が広がる。

（うまい）

さすがは国産牛。

（良いな）

国産牛、そしてホルモンがうまい。

支援して――本当に良かった。

草薙は、心からそう思った。

ささやかな金額。ささやかな支援。

だが――

「――それもまた良し」

（頑張れよ、大阪！）

（頑張れよ、国産牛！）

（頑張れよ、大阪の肉屋！）

草薙悠弥は、今日も日本を応援する。

国産牛とその産業に関わる人々を――全力で支援していたのだった。