No.1129599

聖剣伝説2 another 第22話 ~小さな約束~

※全90話程度。オリキャラ・独自設定多数。
 聖剣2の世界観・キャラを使った、オリジナルストーリーに近いです。
 聖剣シリーズ以外の要素も、度々登場します。

※pixivにて完結済の、同タイトルの作品の再掲です(ごく一部に修正点あり)。

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2023-09-16 17:06:19 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:130   閲覧ユーザー数:130

第22話 ~小さな約束~

 

<カッカラ王国>

 

姫花「リッキー!」

 

タタタッ

 

姫花「も、もう行っちゃうの!?」

リッキー「ああ…今回は役に立てず すまなかった」

 

姫花「そんなこと無いよ!来てくれて 嬉しかった!

   でも、酷いケガだったんだし もう少し休んでいった方が…

   まだちゃんと手当もしてないし!」

 

リッキー「私の身体は 普通の人間とは違うのだ。

     時間さえ経てば 治療をせずとも回復する」

姫花「え!?そ、そうなの!?」

リッキー「ああ…戦うためだけにあるのだ。私の身体は」

 

姫花「そ、そうだとしても…

   ほらみんな、リッキーにちゃんとお礼言いたいだろうし、

   あたしもいろいろ話して もっとリッキーのこと知りたいし!」

リッキー「…今回の戦いで 私は自分の未熟さを痛感した。

     まだまだ鍛錬せねばならない」

 

バサアアッ

 

姫花「リッキー!!

   ……ま、また…会えるよね?」

リッキー「……ああ」

 

バサッ バサッ

 

姫花「戦うためだけだなんて…そんなの悲しいよ、リッキー…」

<カッカラ王国・宿屋>

 

ギイッ

 

遊太「おっ 姫花ちゃん」

ランディ「…リッキー、行っちゃったの?」

姫花「うん…もっと話したいことあったのに…」

 

ポポイ「あいつって わけわかんねーよな~

    すげーつえーし、味方なのは頼もしいんだけどさ。

    何かこう、うさん臭いっつーの?」

姫花「そ、そんなことないよ!

   いい人だよ、リッキーは!!」

 

バンッ!

 

ポポイ「……!あ、わ、わりィ!

    いやオイラも 悪い奴だとは言ってないぜ?」

程塚「…姫花ちゃん。怪我人の部屋だぜ」

姫花「あっ…ご、ごめん…」

 

ランディ「あはは、病人扱いなんかしなくていいよ。

     元々 大した怪我じゃなかったし、

     先生もあと2~3日くらい 安静にしてれば

     もう普通にしていいって言ってたし」

姫花「そっか、良かった…

   あそういえば、名由多君は?」

 

プリム「あの子なら リリィちゃんのとこに行ってるわよ」

遊太「いや~本当ラブラブっすよね あの二人!」

程塚「いや ただのお見舞いだろ…

   とは、まあ…言い切れねえけどさ」

<「夜明けの三日月亭」2F・リリィの部屋>

 

リリィ「も~ ぜんぜんへっちゃら!

    もう足もぜんぜん痛くないし、

    いますぐでも あそびに行きたいくらいだよ~!」

名由多「ほ、ホントに?」

リリィ「ほんとほんとー!

    しんぱいかけちゃって ゴメンねヨーくん?」

 

名由多「そ、そんな…僕の方こそゴメン。

    リリィちゃんのこと 守ってあげられなくって…」

リリィ「……」

 

うつむく名由多を見て、リリィは少し真面目な表情になる。

 

リリィ「ヨーくん、あのね。

    リリィ、ヨーくんがリリィのために

    怒ってくれたの うれしかったよ?

    あ、リリィのこと だいじに思ってくれてるんだーって」

名由多「…!!あ、えと、そそそれは…///」

 

リリィ「でもね。あのときのヨーくん…ちょっと こわかった」

名由多「(ドキッ)…えっ!?」

 

リリィ「すっごくこわいかおして こわい目でにらんでて…

    いつもとぜんぜん ちがうかおしてたの」

名由多「……」

 

リリィ「リリィね。リリィと あそんでくれてるときの、

    笑ってるヨーくんの方が…

    やさしいかおしてるヨーくんが すきだよ?」

 

思いがけない発言に 言葉を失いつつも、

名由多はリリィの目を 真っ直ぐに見つめ直す。

 

名由多「……怖がらせてゴメンね。もうあんなことしないよ」

リリィ「…ほんと?やくそく??」

名由多「うん、約束。ゼッタイ」

リリィ「えへへっ、よかったぁー♪」

 

ぱああっと、向日葵のような笑顔に戻るリリィ。

 

リリィ「ねえねえ!リリィね、おじさんと

    ランディおにーちゃんが お話してるのきいたんだけど…

    ヨーくんって ちがうせかいから来たってホント!?」

名由多「あ…うん。そうだよ」

 

リリィ「わぁ~ ヨーくんって ほんとすっごいよね!

    ねえねえ こんどヨーくんのせかいのお話、いっぱいきかせて!」

名由多「うん、いつでもいいよ」

 

リリィ「それからそれからね~ またいっぱいあそぼっ!

    かけっこしたり、『やきゅーぶ』したりしよ!」

名由多「うん。

    リリィちゃんが元気になったら いっぱい遊ぼう?

    僕また絶対、リリィちゃん達の国に来るから」

リリィ「ゼッタイだよぉ~これも やくそくねっ!」

 

キュッ

 

名由多・リリィ「ゆーびきーりげーんまーん、うーそついたーら

        はーりせーんぼーん のーますっ!!」

 

                     (続く)


 
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