No.1117656

【獣機特警K-9IIG】大追走(1)【交流】

古淵工機さん

2023-04-02 12:16:58 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:276   閲覧ユーザー数:266

ファンガルド・プラネットハイウェイ。

ラミナ市から各地の都市を結び、ファンガルド星のいたるところに伸びる幹線高速道路である。

だがこの日は少し様子が違っていた……。

 

『そこの大型トラック!直ちに停車しなさい!繰り返す!!右に寄って停車しなさい!!』

一番左側の追越車線を猛然と爆走する(ファンガルド星の道路は右側通行であるため追越車線は左にある)一台のトラック。

その後ろをパトカーが追いかけていく。

トラックに怒号をぶつけるのは本庁勤務のタム・カワグチである。

 

「停まれって言ってるのが聞こえないの!?直ちに!右車線に寄って停車しろォ!!」

 

タムの乗る覆面パトの後ろから、さらに大型車が1台接近してくる。

その屋根の上には赤と青のパトランプ。

 

「……あれは!ナインキャリアー!!」

 

そう!ラミナ警察署特殊部隊・K-9隊専用の輸送車ナインキャリアーだ!!

 

「タムさん!いったい何があったんです!?」

ナインキャリアーの助手席に座る久遠・ココノエがタムの覆面パトに通信を入れる。

「見ての通りの緊急事態よ。怪しいトラックがいたので追走していたんだけど、全然停まってくれなくて!」

「わかりました!……イシスさん、フルスピードだ!!」

「了解!!」

ドライバーシートのイシス・ミツザワは一気にアクセルを踏み込む。追跡開始だ!!

「前方のトラック!停まれ!!直ちに停まれ!!」

クオンが吠える!トラックとの距離は徐々に縮まっていく。

「……よし!こうなればぴったりと横付けしてミライとジョニーに飛び移ってもらうか……」

 

などと思っていたその矢先のこと、トラックの荷台上方のハッチが開け放たれ、中から黒服の男が身を乗り出してきた!

「なっ!なんだあれ!?」

筑波未来が驚いた声を上げる!

次の瞬間男は持っていたサブマシンガンを撃ちはなつ!!

 

「きゃっ!!」

「くそっ!撃ってきたか!ジョニー、応戦しろ!!」

「あいよっ!!」

 

ジョナサン・ボーイングは車外に身を乗り出し、愛用のリボルバーで応戦する。

激しいカーチェイスは銃撃戦に発展した!!

だがそんな銃撃戦の最中、燃料を積んだタンクローリーが走行車線を走っているのをクオンが発見する。

「……ジョニー!撃ち方やめ!タンクローリーに当たったらまずい!!ローリーを追い抜くまで撃つな!!」

「ラジャー!!」

素早く銃撃を止め、それでも目標を見据えていつでも発砲できるように構え直すジョニー。

だがその時である。トラックの荷台からもう一人の男が身を乗り出すと、何かを取り出した。

 

「隊長!なんなんですかあれ?」

不審がってその様子を見ていたミライ。

だが男はその物体を、あろうことかタンクローリーめがけて投げつけたのである!!

「……危ない!!ジョニー!車内に戻れ!!」

咄嗟に車内へ戻るジョニー。一同はしっかりと座席につかまる。

イシスはブレーキを踏み込む。

 

そして次の瞬間、タンクローリーが大爆発!

ナインキャリアーは爆風を受け、窓ガラスが吹き飛んだものの、イシスが咄嗟にブレーキを踏んで路肩に停車したため、

どうにか横転は免れたようである。

 

走り去るトラックを見ながら、クオンはつぶやく。

「……こっちを撃ってくるなんて、よっぽど知られたくないものを運んでるんだろうな……ナインチョッパーで追うぞ!!」

「「「ラジャー!」」」

四人は梯子を上り、車上に駐機してあるナインチョッパーへと乗り移る。

(お忘れかもしれないが、ナインキャリアーはナインチョッパーを車上に搭載して走行できるのである)

 

「エンジン始動!コンディショングリーン!」

「電気系統、火器管制システム、レーダーシステム異常なし!!」

各部の状態をチェックし、コールしていくミライとイシス。

「よし……ジョニー、ナインチョッパー発進だ!!」

「ラジャー!ナインチョッパー、テイクオフ!!」

ジョニーが操縦桿を引き、スロットルレバーを操作する。

ナインキャリアーの車上から、ナインチョッパーは飛び立った!!

 

果たして犯人の目的は何なのか!?

まだまだ追跡は続きそうだ。追え、K-9隊!飛べ!!ナインチョッパー!!

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択