No.1116289

【サイバ】啓発ビデオ【交流】

Dr.Nさん

2023-03-13 19:42:12 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:238   閲覧ユーザー数:231

獣映本社。

 

応接室で話をしているのは、由布子とひろみ、そして、この世界で大人気のテレビドラマ『獣機特警K-9ⅡG』のチーフプロデューサー。

 

由布子「というわけで、最近は子供たちがインターネットに安易に個人情報を投稿してトラブルに巻き込まれる事件が増えてます。そこで、御社の『獣機特警K-9ⅡG』の世界観を借り、子供たちにその危険性を啓発するドラマを作っていただきたいのです。ひろみさん、詳しい資料を」

ひろみ「はい。どうぞ、こちらになります」

CP「拝読いたします。ふむ…ふむ…ふむ…。分かりました。実は私にも同じ世代の子供がおりまして、そのことに関しては日頃から考えておりました。やってみましょう!」

由布子、ひろみ「ありがとうございます!」

数カ月後。全校児童が集められた雪天小学校体育館。

 

真由美「では私のお話はこれぐらいにして、今からみなさんにその映画を観てもらいます。マイカ先生、お願いします」

マイカ「はい!」

 

マイカがリモコンの再生ボタンを押すと、舞台に設置された巨大スクリーンに映像が映し出された。

獣機特警K-9ⅡG 特別編

インターネットは危険!? 誰が見てるか分からない

ブラッドファミリーアジト。

 

スレイが見ている巨大モニターには、深夜の宝石店の防犯カメラの録画映像が映し出されている。

 

髭豚男『ヘッヘッヘ、上手く行ったやでw これでまた、ぎょーさん外食とかイベントとか行けるやでwww』

 

スレイ「クソーッ!!」

 

ガッシャーン!

力任せにモニターを蹴り飛ばすスレイ。

 

スレイ「あんの髭豚野郎、我がブラッドファミリーの店に忍び込むとは太え野郎だ! しかし、どこのどいつなんだコイツ? いいや、必ず調べ上げて、きっちり落とし前を付けてやる!」

 

スレイは机の上のボタンを押して怒鳴った。

 

スレイ「おい! 今すぐに来い!」

 

部下「お呼びでしょうか首領?」

スレイ「おう。宝石店の防犯カメラ、お前も観てるよな? あの盗っ人豚がどこの誰か今すぐ調べろ!」

部下「はっ!」

 

部下「分かりました首領!」

 

ズコーッ!

 

スレイ「バカ野郎、そんな早く分かるわけねえだろうが! 手を抜くと承知しねえぞ!」

部下「だって首領、ほら」

 

部下がノートパソコンの画面を見せると、そこにはあの髭豚男のSNSページが表示されていた。

ワシの写真の新作やでーwwwww

みんな、いいね押したってややでーwwwwウェーイwwwww

スレイ「ホントだ…。なんだこのかまってちゃん自己顕示欲モンスター…」(滝汗)

部下「いやはや本当に。私もいきなりヒットして驚いているんです…」

スレイ「ともかくよくやった。あとはこのアカウントを徹底的に調べろ。なーに、こんな自己顕示欲モンスターだ、きっと何も考えずに個人情報をたくさん投稿しているだろうから特定もたやすいだろう。その後は…分かってるな?」

部下「はっ!」

テレビニュースのアナウンサー「今日午前5時頃、ランニング中の人から『道路に人が倒れている』と警察に通報がありました。警察が駆けつけたところ、倒れていたのは豚型ファンガーで無職の半 瀉豚さんで、その場で死亡が確認されました。遺体の横にはブラッドファミリーの犯行声明が置かれており、半さんが同ファミリーと何らかのトラブルがあったと見て、警察で詳しく調べています」

 

<ウチのものを盗むとは、全く大した豚野郎だぜ。その落とし前、キッチリと付けさせてもらった。ブラッドファミリー首領 スレイ・ブラッド>

 

ピンポ~ン♪

 

クオン「インターネットに自分の写真や個人情報を投稿してはいけないよ! 見ているのはキミの友達だけだとは限らない。どこかで悪い人が見てるかもしれないからね! みんなー、気を付けようねー!」

半月後。

 

由布子「あの啓発ビデオなかなかの評判みたいよ。市内の各小学校から感謝の声が続々と届いているわ」

ひろみ「それはよかった!」

由布子「それでね、その評判を耳にした獣映さんが、何と今度はあたしたちの主演で第二弾を作りたいって言ってきて下さったの」

ひろみ「何ですって!? 俺たちがドラマに出るんですか!?」

由布子「ええ。これが先方がお持ちになった企画書」

ひろみ「へえー、どれどれ?」

『獣機特警K-9ⅡG 特別編  敵か味方か!? 星から来たスーパーヒロイン・ひろみガール』

ひろみ「全力でお断りします」

由布子「えー」('A`)

 

 

=END=

 

 

 


 
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