学校の移動教室で廊下を歩いていた時、声をかけられた。

振り返ると知らない女子生徒が居た。

「あのさ、次の授業の教科書を忘れたんだけど、一緒に見せてくれない？」

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女子生徒が僕にお願いしてきた。

当時の僕はすごくドキドキしながらちょっとだけかっこつけるように

「ったくしょうがねぇな、いいよ。」

と承諾をして最終的に一緒に教科書を見ながら授業を聞いた。

そんなこんなで一緒に下校することになって途中でよく帰りに寄っているパン屋で

彼女がお礼にとメロンパンを僕に買ってくれた。

彼女と一緒に食べたメロンパンを頬張りながらまたたわいもない話に時間を忘れて話し続ける。

すっかり暗くなって夜は危ないからと初めて彼女と手をつないで帰った。

お互いに意識しすぎていたせいか軽くしか手を握れなかった僕たちはすごく子供だったんだなぁと今でもちょっとだけ恥ずかしさを感じる。

もしあの時、僕が彼女の手を強く握ったとき、彼女も握り返してくれたのだろうか。

そこから目が覚めて俺は重大なことに気付いた。

そんな過去があったらなぁ・・・