No.1085934

【獣機特警K-9IIG】狙われた海域(1)【交流】

古淵工機さん

2022-02-27 21:37:50 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:533   閲覧ユーザー数:512

オッター・ベイ近海。

ファンガルド随一の漁場であり、豊富な水産資源が産出されるこの海では、

多くの漁船が出ては漁をしていくのである。

……だが、この日はいつもと様子が違った。

 

「……こりゃひでえ」

FCG(ファンガルド海洋保安局)の巡視艇『オルカⅢ』に乗船していたトモエ・ル・テリエは、

目の前の惨状を見るや眉をひそめた。

あたりには大小さまざまな漁船の残骸が浮かび、周辺ではFCG所属の救命艇が救助活動を続けている。

 

「キャップ!海域にこんなものが」

救助活動から戻ってきた隊員がトモエにあるものを見せる。

 

「……この紋章はブラッドファミリーのものか…?」

「漁船の残骸に突き刺されていたようです。角度からして意図的に……」

「わざわざ自分がやった犯行を誇示するとは相当自信があるんだろうが……にしても奴ら何を企んでやがンだ……?」

翌日、ラミナ警察署……。

署長のエルザ・アインリヒトがトモエからの報告を受けていた。

「なるほど、実は(こちら)でも不可解な事件が起きていてな」

「不可解な?」

「漁港にブルドーザーが突如現れては片っ端から漁船や漁協の組合小屋などを潰しまわっていたらしい。予告もなしにだ」

「……ますますもって怪しいモンだぜ。実は海域に浮かんでいた漁船の残骸にこれが刺さっていた」

トモエはエルザに例の破片を見せる。

 

「……ブラッドファミリーか……」

「破片の紋章は偽物とも考えられるが……」

「いや、私の電子頭脳を甘く見てもらっては困るな。これは本物の紋章だよ」

「しかし奴ら、いったい何のために……」

その頃、ファンガルド上空……衛星軌道上、海賊船キャッツ・ネイル。

 

「うーん……やっぱり何かがひっかかるにゅ」

モニターの前で考え込む船長ミミナ・シュラークにアオイが声をかける。

「引っかかるって何がですか船長?」

「魚を獲っている、いないに関わらず漁船が次々に襲われている事実だにゅ」

その話を聞いていたシズハ・ジョバッサが映像の中に何かを見つける。

 

「……なぁ、あの船はなんだ?」

「何って……建設作業船ですね」

「いったい何を始めるつもりだにゅ?……しかし船首の旗のマークにどうも見覚えが……」

 

ミミナの電子頭脳がフル回転を始める。そして彼女はある答えを導き出した!!

 

「……やっぱりあいつらの仕業だったにゅ」

「しかし何を企んでるんだ?」

「ここはもう2、3点いただいてくる必要がありそうだにゅ。キャッツ・ネイル、ファンガルドへ降下せよ!」

「「「「アイサー!!」」」」

 

謎の連続漁船襲撃事件解決に向けストレィキャッツ海賊団が動き出した!

次回どうなる!?


 
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