No.1080548

おとボク2SS 「3月の練習曲(エチュード)」

はすみんさん

おとボクの初代アニメがBlu-ray化されると言う事で
懐かしくなって、一晩で書きました。(史っぽく・笑)
でも、舞台は2です(汗)


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2021-12-26 10:57:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:430   閲覧ユーザー数:430

 

「ひなた おはよう」

 

「あ、おはよう!優雨ちゃん」

 

私の名前は宮藤(くどう)陽向

この春から、ついに聖應女学園の3年になる

 

ピチピチ?の女子高生だ。

 

かといって、私ははっきりいって凡人で

アニメや漫画は得意だけど、

 

このお嬢様学校には不釣り合いな趣味で

正直、学校でも浮いているような気がする……

 

でも、そんな私にも、親友がいるんだ。

それは同じ寮に暮らしている、柏木優雨ちゃん。

 

背は小さく、幼い言葉遣いに

一見、同じ高校生には見えないけど、

 

そのミステリアスな雰囲気に、最近は

隠れた下級生のファンまでついているみたい。

 

まあ、本人はぜんぜん、そんな認識はしてなさ

そうなんだけどね。

 

そして、今日は私が紅茶を淹れ、彼女と

二つ分、テーブルに出してあげた。

 

香織里お姉さまは、とっくに卒業してしまわれたけど

お茶の淹れ方は、お姉さまにとことん仕込まれたので私は得意なのだ。

 

この間まで、史お姉さまが淹れてくれていたので

それには、やっぱり敵わないのだけどね。

 

本当にこの寮にはすごい人達しかいなかったから

時より気後れしちゃいます。

 

私はまだまだだな~って。

 

そんなこんなで、今日も午後のひと時を優雨ちゃんと過ごしている。

 

「ついに、この寮も二人だけになっちゃったわね」

 

「うん、ひなた。でも、ひなたがいるから大丈夫だよ」

 

優雨ちゃんは、ときより、天然でこんな事を言ってくるから

ときどき、私はドキっとしてしまう、

 

でも、裏表なく、なんでも話してくれる、優雨ちゃんは

私にとって、かけがいのない『親友』なんだ。

 

そして、この日は史さまも退寮され、2人きりになってしまった

この寮で、3月も半ばとなり、とくにやる事もなく、

私は優雨ちゃんと一緒に寮の食堂で創作活動に取り組んでいた。

 

といっても、優雨ちゃんは趣味の絵画で、

私はというと、好きな漫画の二次創作なんだけどね。

 

でも、ひとりで部屋で籠ってするよりは、

こうして、優雨ちゃんと他愛のない会話をして

 

まったりと、過ごすのがとても心地いいんだ。

 

外は、少し暖かくなり、それが眠気を誘うような

朝のひと時、優雨ちゃんが私に、こんな相談を投げかけてきたのである。

 

「ねぇ、ひなた、私どうしたら、普通に喋れるかな?」

 

「えっ優雨ちゃんは、そのままでいいんじゃない?

私はなんとも思ってないよ?むしろ、優雨ちゃんが、

香織里お姉さまみたいになったら、私、困るよ~~ ウ、梅干しは勘弁……」

 

ある、トラウマが呼び覚まされて、可笑しな顔をすると

すかさず、優雨ちゃんが私の真似をしてきた。

 

「ひなた、おもしろい、私ひなたみたいになる」

 

「えーーやめてくださいよ!私なんかの真似しちゃダメです。

そうだ、優雨ちゃんは千早お姉さまが、理想なんですよね?

千早お姉さまを目指してみてはどうかな?」

 

「それはむりー、ちはやはてんし様だもん」

 

「あは、やっぱり今でもそうなんだ。じゃあ、薫子お姉さまは?」

 

「ひなたちゃん、トランプしない?みんなで勝負しよっ!」

 

「あは、似てる~、それ薫子お姉さま、よく言ってた」

 

「どうしよう?ひなた」

 

「う~ん、じゃあ、やっぱり、初音お姉さまみたいに、だって優雨ちゃんは

初音さまの妹だもん」

 

「ひなたちゃん、お勉強ちゃんとしてますか?わからない事が

あったら、私、教えてあげましょうか?」

 

「うーお勉強はご勘弁~って!それ初音お姉さまっぽい!やっぱり、

優雨ちゃんは、初音さまの妹ですよね、その路線でいきましょう!」

 

「わーい、わたしははつね!」

 

「あら、いつもの優雨ちゃんに戻っちゃいましたか、でもそれが

いいと思うよ、ちょっとずつみんなのよいとこ、真似するといいよ。

 

だってこの寮にはいっぱい、お手本がいたのですからね!」

 

「うん、そうする!」

 

「優雨ちゃん、えらいえらい、じゃあ朝ごはんの

お片付けの手伝いお願いしますね」

 

「あは、いまのひなた、とってもはつねみたいだった」

 

「あはは」

 

そんな、春のいぶきが聞こえてきた初春のある日。

寮の中はたった二人だけど、4月になると、

新入生や転入生が入って来るかもしれない。

 

それまでに優雨ちゃんと私はお姉さまらしくなれるのでしょうか?

まだまだ私には、修行が必要なのは確かみたいだけど……

 

今年も櫻の季節は、つい、そこまで迫っている。

 

 

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