No.1074144

シュバリオン王国物語 猫かぶりカロル

ロウきゅーぶ!の袴田ひなたちゃんを素体(モチーフ)に製造されたモドキキャラのお話。

私達のグループの作曲・選曲担当の仲間のMIDI素材【https://ux.getuploader.com/maimaisouru/download/14 】のおまけとして書いたSSを再録。かつて東方陰陽鉄wikiのイ管理人だった仲間と、オリジナルでロング化を題材にしたSSをカクヨムで書いている【https://kakuyomu.jp/works/1177354054894054453 】仲間との共作でもある。

2021-10-09 18:00:54 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:632   閲覧ユーザー数:632

 

「あははははははっ!おーほっほっほっ!あたい、今日もきまっているわ!!」

露出度の高い服装で、自室の姿見の前で高笑いする130cm前後くらいの小柄な少女。

コンプレックスの巻き毛の後ろ髪をふわふわと緩いウェーブヘアに整えて、ヘアバンドでアップ髪にセット。

自慢の縦ロールに横髪をカーラーでセット。

いつものいでたちのセットが決まって、今日も彼女は上機嫌。

 

シュバリオン王国のSS部隊の1チーム、ナイトメアルナが1騎、袴田ひなた姫の騎士カロル。

彼女は男の前では無垢なる魔性(イノセントチャーム)と呼ばれた、我が姫そのもののような演技をしているが

 

「それにしても、うまくオトコを誑し込んだもんだわ!!あたいのお姫様はさ!!」

 

シュバリオン王国のガウェイン地方の国民の5割以上はロウキューバーである。

ロウきゅーぶ!の恋模様についてはシュバリオン王国では、作品をよく知らない者どころか、嫌う人間にすら、知られている。

長谷川昴が湊智花、香椎愛莉、荻山葵に恋心を抱かれている事。

竹中夏陽は袴田ひなたの事が好きだが、そのひなたちゃんからも夏陽が異性としての本命である両片思いで三沢真帆と永塚紗季からも異性としての本命である事。

 

「あたいのお姫様は、本命の男どころか、金髪ツインテールや氷の女王に盗られた時の保険に、あのロリコンコーチまで、誑し込んじゃうんだもの!!」

 

これらの事実は、原作小説2巻、5巻、7巻と14巻の竹中夏陽主人公の短編で仄めかされている。

 

それらの事実にロウきゅーぶ!という作品が産まれて完結して500年以上経った現在でもロウきゅーぶ!ファンの語り草であった。

 

「完璧に袴田ひなた姫を模倣すれば、タドルを誑し込むのももうすぐだわ!!」

カロルは男にモテる為に、小説の登場人物からテクニックを盗もうとしている。

当然、カロルは自分を袴田ひなた姫の騎士と言いつつ、ぶっちゃけ男にモテる為のテクを学ぶ相手としか見ておらず、お気に入りのキャラではあるが、何の敬意も無い。

 

特にカロルの本命の男は、SS部隊員男子隊員の竹中夏陽王子の騎士タドル。

大規模な病院の院長の息子で、修行の為にSS部隊員から騎士となった。

このままでいけば、大人の騎士にして病院の跡継ぎとなったタドルと結婚すれば、とんでもない玉の輿は明らかだとカロルは考えていた。

 

「リグレの奴も男にモテる為の努力をすればいいのに!お姉ちゃんとして恥ずかしいったらありゃしない。」

 

カロルは妹の事すら露骨に見下していた。そう、こんなタカビーで自意識過剰がカロルの本性なのである。

 

「唯一、残念な点を挙げるならだけれどさー、たけなかじきでんとか、試合中に言っちゃうから、自分の本命が思い人の方と同様に知れ渡っちゃってもおかしくない点よね!!」

 

そろそろ、時間だ。部屋を出て、いつも通りの演技に移る。

 

少し前までは自分の王子様と同じ髪型だったが、今は浮浪児のような長い髪の少年。

カロルの思い人でターゲットのタドル。思い人に気に入られるべく、カロルはいつものようにあいさつする。

 

「おー。タドル、おはよう。」

 

この時、カロルは知らなかった事が3つある。

 

SS部隊の子供達がそもそも体の良い騎士見習い兼奴隷である事。両親や家族や、実家に対する人質である事。

そして、SS部隊員は薬で羞恥心などを消されており、あられもない姿が平気で出来てしまう事を…。

 

カロル自身は小学生時代の我が姫と違い、本来羞恥心は普通にあるが、それらの薬物での精神操作で、

少し捲れただけで胸が日の出をしてしまう上半身に、足を露出している上、はいてない股間の服装も平気でしてしまっている事。

当然、後に薬を中和された時、カロルはタドルや多くの男にあられもない姿を晒していた、しかもタドルには生の性器を見られていたせいで、叫んでしまう…

 

そして…思い人のタドルは薬での精神操作が不完全で、その事実を理解しており…、

自分の王子さまは無垢なる魔性が好きだったかもしれないが、タドルは巻き毛の髪で本来の性格のカロルの方がよっぽど好きである事をー…。


 
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