No.106916

マクロス7 ~最強女と少年の恋~

赤眼黒龍さん

 気まぐれで描いたこの話。

 久しぶりにマクロス7を見ていて最強女の艦隊で出てきたクロエが恋をしたらどうなる? と思い書いてみました。

 気まぐれなので続きを描くかは読者の皆様しだいです。要望があれば書こうと思っています。もしあったらコメント欄にでも書いといてください。

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2009-11-14 00:58:16 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:4231   閲覧ユーザー数:3797

 これは、最強と言われた女の率いる女性だけの艦隊に放り込まれた1人の少年の物語である。

 

プロローグ~ことの始まり~

 

 「なんでこんなことに」

 

マクロス7所属の新人パイロット、フィリオ・エディア・ホッセン准尉は宇宙空間を飛ぶ愛機の中でそう呟いていた。彼がなぜこんな所を飛んでいるのか。ことの始まりは2週間前の出来事にさかのぼる。

 

Side フィリオ

 

 俺ことフィリオ・エディア・ホッセン21歳は、父は地球人、母はメルトランディといういわゆる星間混血児である。2人の出会いはというと父はバトル7艦長マクシミリアン・ジーナスの部下で母はミリア・ファリーナ・ジーナス市長の部下で2人の紹介でそのまま付き合い始めて結婚。その間に生まれたのが私である。それゆえ、昔から2人とは知り合いで8人の娘さんたちとも幼馴染のような間柄だ。

 現在父は標準戦列戦艦の艦長。母は引退して主婦をやっている。成長した俺は統合軍に入隊してバロータ軍との戦争が終結した後、補充兵として配属された。一応パイロット養成学校を首席で卒業した。高機動撹乱を用いた中距離射撃戦が得意で格闘戦が少し苦手だ。

 先のクロエ艦隊との戦闘では第2陣として出撃したが戦闘を行うことはなく、いままでにこれといった戦果はない。

 趣味は読書とボクシング、音楽鑑賞。好きなグループはもちろんFIRE BOMBERだ。

 俺の紹介はこんなところだろう。そんな俺がなぜこんな所を単機で飛んでいるかというとある事例が原因だった。それは2日前、話したいことがあるとバトル7艦長室に呼び出された時のことだ。

 

 「フィリオ・エディア・ホッセン准尉、参りました」

 

 「入りたまえ」

 

 中から聞こえた了承の声。私が一例をしながら中に入ると、そこにいたのはマクシミリアン艦長だけではなくミリア市長も一緒だった。絶縁中の2人のため一緒に居るのを見るのは久しぶりだ。

 

 「よく来てくれた。まあ掛けたまえ」

 

 艦長に促され来客用の椅子に腰かける。全員が席に着いたところでミリア市長が何かを取り出した。どうやら何かの資料の入った封筒のようだが中身はまだ分からない。いったい何だろう?

 

 「それで、私に話とは?」

 

 「今日来てもらったのはお願いしたいことがあったからよ」

 

 にこりと微笑みながら言ってくるミリア市長。あ~、この微笑みはなにかたくらんでるなぁ。昔からこの顔してる時はろくな事がないんだよな。

 

 「お願いでありますか?」

 

 「固くならないで。いつも通りミリアさんでいいわ。マックスもそれでいいわよね?」

 

 「あ、ああ・・・。いつも通りで構わないよ、フィリオくん」

 

 相変わらずだねこの2人は。ここはお言葉に甘えておくか。

 

 「わかりました。それでお願いって何ですか?」

 

 「先日の戦闘のことは把握しているね?」

 

 「クロエ艦隊との戦闘の件ですか? はい。俺も出撃していましたから。・・・・・マックスさん。今回の話は・・・・・もしかしてそれと何か関係が・・・・・」

 

 「・・・・・」

 

 うわぁ~。何その沈黙は? マックスさんの目が諦めろって語ってるよ。しかもミリアさんがめちゃくちゃ楽しそうだし。

 

 「物分かりのいい子は好きよ」

 

 そう言ってミリアさんが取り出したのはどうやら要望書のようだ。差し出してるってことは読めってことだよね。これは・・・・相互交流のための要望書?

 

 「それはクロエのところから来たものよ。交流にあたってまずはマイクローン、つまり人類を知りたいというのよ。具体的には部下として使える男を1人よこせと言ってきたわ」

 

 「まさか・・・・」

 

 「そのまさかだ。君にクロエ艦隊に行って欲しいと思っている」

 

 「あなた腕ならクロエも満足してくれるでしょう。それにあなたはハーフだからゼントラン語も話せるしね。私たちも昔からよく知ってるから他の誰かを行かせるよりも安心だわ」

 

 やっぱりそう来たか。なんとか回避できないかなぁ。

 

 「クロエのことは聞いてる?」

 

 「はい。母さんから多少は。なんでもミリアさんと同等の凄腕パイロットだとか」

 

 この2人の凄さはよく知っている。直属の部下だった両親から嫌というほど武勇伝は聞いたし、訓練生時代から相談に乗ってもらったり、何度か訓練にも付き合ってもらった。その度完膚なきまでに叩きのめされたけどね。

 

 「ならいいわ。ちょっと気難しいけど優秀な人物よ。一緒にいて学べることはしっかりと学んできなさい」

 

 多分無駄なんだろうけど、一応言ってみるか。

 

 「ミリアさん。それって断ること・・・・・できますか?」

 

 「別にいいわよ。これはあくまでお・ね・が・い、だからね」

 

 ミリアさん。クロエ艦隊への転属命令書を掲げてのそのセリフはお願いではなく脅迫です(泣)マックスさんは相変わらず諦めろとアイコンタクトを送ってくるし、腹を括るしかないか。

 

 「了解しました。クロエ艦隊への出向任務、慎んでお請けさせていただきます」

 

 「あなたならそう言ってくれると思ったわ」

 

 このミリアさんの笑顔は一生忘れないだろうな。

 

Side フィリオ end

 

 フィリオはすべての手続きを終えて現在マックスから餞別としておくられたVF-19Sでクロエ艦隊に向かっていた。ここでフィリオは重大なことを思い出す。

 

 「確かクロエ艦隊って全員女性だよな。ということは・・・・・男は、俺だけ?」

 

 そんな事を思いながらフォールドに入るフィリオ。これからどんなことが自分を待っているのか、フィリオには全く予想がつかなかった。

 

 今回、個人視点に初挑戦して見ました。友人いわく、第3者視点よりは書きやすいといわれていたのですが、自分はそっちに慣れていたので逆に描きずらかったです。

 

 この席どうなる事やら。読めるかどうかは皆さん次第です。

 

 それではまたお会いできることを楽しみにしています。

 


 
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