-土曜日-
俺は在宅の仕事を終えると
ほとりちゃんと店番を交代するのに家の一階に降りた
瑞貴さんは今日も会社だ

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（あれは、清水さんか）
お店に立とうとしたとき、彼女の姿が目についた
ほとり「実は結構なお得意様なので　一杯お菓子買ってくれるので」

「でも俺は一回も来店姿見たことないけど」
ほとり「あれでも気を遣っているみたいなので
私がお店に立つ時しか寄らないみたいなので
店にお姉ちゃんがいるときはスルーみたいなので
私もはじめ警戒してたんだけど、話すととっても面白くて
楽しい方なので」
（そうだったのか）

お菓子が好きでもあるのだろう　玄関の前で
お店によく来る女の子と話をしていた

清水「これ、だれが描いたの？」
女の子「お店のお兄ちゃん。絵がうまいの」

清水さんは俺を見ると、真剣な眼差しで尋ねてきた
清水「これをあなたが？」
ぱらぱらとノートをめくってイラストを見せてくる
女の子にせがまれて描いた女児向けアニメキャラが
なんとも懐かしい

「ええ」
清水「上手いじゃない！素人の仕事じゃないわ」
「あ、ありがとう」

ねぇ、いきなりだけど、うちでデザインの仕事してみない？
デザインの仕事も手掛けててね、まぁ給料はそんなに高くないけど
これなら商売として通用するわよ

ほとり「いやぁ、もともと売れない絵描きなので」
清水「あら、そうだったの」

ほとり「何でそんなヘタレを大事にしようとするので？」
「というか、そんな軽々しく勧誘してもいいの？」

清水「もちろんよ！人材は何よりも大事だもの
それよりどう？
安定したお給料出れば、彼女さんも喜ぶわよ　きっと」

「う～ん」
（彼女、って言ってもいいのかな…）

清水「お店、コンビニ化は反対みたいだから諦めるわ
でも、才能を生かすのは大事よ　うん」

ほとり「ど、どうするので？」

１.　　じゃぁ就職させてください
２.　　考えさせて
３.　　店員が生きがいなんで断る

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コロナ終わるまで続けよう、なんて去年は思ってて
なんかゆる～く終われるかなぁ
と思っていたのですが、この状態だと畳むのもどうしようか
悩みますね